強姦の正邪善悪
花咲爺が善で、意地悪爺が悪です。瘤取り爺が善で瘤つき爺が悪です。もっとも現代社会は悪徳が許容されて美徳が叩かれる社会になってますが論理的にその逆はない。欲の深い爺さんは悪者ということになってます。ただ、正邪善悪を明確に論じられない分野がある。
それは強姦です。中世は暴力的社会でしたがアナール派の歴史家フランドランの著作によると、15世紀フランスではどの都市にも公娼があり、しかも上がりの料金もきわめて安価であったにもかかわらず、公開強姦が頻発しふしだらな素行とされる女がみせしめ的に強姦の対象になった。それはならず者の行為でなく徒弟など一般的市民によるものだった。もちろん強姦は犯罪だけれども良家の娘の貞操を守るためには、性欲のはけ口として事実上容認されていた。
私は、アダムの罪により淫欲が人間の経験に入ったのでそれを抑制することは死や病をなくすことが不可能であると同様に不可能なことであるというのが人間性についての正しい理解であると思う。淫欲を抑制することは去勢しない限り不可能です。淫欲は人間性の重要な一部分とするフロイト左派にも好意的なのだ。
だから強姦にも好意的な見解を述べます。
ブルゴーニュのディジョンでは、公開強姦は通過儀礼のようなものであって、一度は強姦に参加するのは当たり前のことだったという。みんなで楽しく公開強姦、それもよかったかなとも思うわけです。ディジョンというと12世紀最大級の聖職者聖ベルナルドゥスのシトー会の修道院が近くにある。そういう土地柄でも強姦当たり前なんですね。
そういうと、強姦容認など言語道断だ。強姦は絶対悪だとか良家の娘であれ、下流のふしだらな娘であれ同一行為同一処罰が近代法の原則だと反撃してくる人がいるでしょうがいるかもしれないけど、私は杓子定規な法律家とか官僚主義的なこという人を全く信用しないしもっとも軽蔑しているから、そういう考えを自明の前提にはしない。
女とは男を誘惑する恐るべき物体である。みせしめがなければ性道徳は維持できないのである-性道徳の維持という公共の利益のために素行の悪い女の公開強姦が必要だという考え方が当然あってもよいわけです。良家の娘の貞操さえ守られればよいのであって、若者の性欲の処理には寛容な中世の価値観のほうが正しかったように思う。
中近東・アフリカ地域で、女子割礼が行われてますが、なぜ大陰唇を縫合したりするようなことも行われるのでしょうか。それは女が「性のつわもの」だということです。「性のつわもの」である女性に対する根本的な不信感により、大陰唇も縫合しなければならないということです。しかしアルプス以北の欧州や日本などの中国の法文化に完全に同化していない支那周縁のアジアは婚前性行動に寛容な基層文化がありますから、女性の奔放な行為もありうる。それを規制したいということなら強姦というみせしめがあってもいいじゃないか。
現代社会は若者に性的禁欲を強要しすぎる異常な時代と思います。ただ私は現代人なので、強姦をやりたくない人に強姦を強要することは自由を否定するものとして悪だと考えます。要するに集団強姦自体が悪ではなく公開強姦をやりたくない男に強姦参加を強要することに限り悪であると考える。
オリバー・ウェンデル・ホームズはいわゆる現実法学の私がもっとも嫌悪し敵視する法律家だが、著名なアフォリズム「法の生命は論理でなく、経験であった」はそれなりに正しいかもしれない。我々には集団強姦・公開強姦が容認されていた時代の記憶と経験があった。法の生命は経験であるというなら、強姦を容認した歴史的経験にもとずき強姦に寛容であるべきだと考えます。
そうするとあなたは素行の悪い女への害意やリンチを正当化しているといわれるかもしれない。
しかし現代社会のある部分はもともと犯罪である闘争本能そのままにストライキを是認しているのである。労働組合に権力を付与して悪を許容しているのである。他者の就労や通行の邪魔をして害意を正当化しております。それとの整合性という観点でいうと強姦も容認しないとフェアでないということです。
現代は非暴力的な社会ですが、あらゆる他者への政府によらない不当な身体的拘束、害悪を否認しているわけではないです。一方で闘争本能むきだしの粗暴な行為は労働基本権の名のもとに容認されている異常な部分がある。
私は女子職員に、「うるせえおやじだな」という言葉使いを注意したり、勤務時間中のみだりな離席や私語を注意したその報復として、私への害意の教唆を受けた男により、職場でサンドバック状態で殴られて、顛倒したところ太腿と脇腹下を革靴で蹴られたうえ、びっこを引いて帰宅したところ、追っかけてきて路上で後頭部にパンチが入って顛倒したこともあるわけです。これは全部報告していることですが、打ちどころが悪いと意識障害にもなりかねない暴力も容認なんですね。リンチは容認されてますよ。喧嘩慣れしている男だから、かなり手加減してるよ意識障害の意図はないよとせせら笑うかもしれないが、実はその時は、新入女子職員が受付ミスで口座振替を誤って登録してしまい(現在東京都水道局はコールセンターで受付業務を集中しているが、当時は各営業所で引っ越しなどの受付をしていた)、よその家の分の水道料金を口座から落としたミスを発見したので、その日のうちに解決しないとまずいと判断し、残業して殴られ鼻血を出しながら、息絶え絶えで顧客に対してこういうミスがあって迷惑かけたと電話で謝ったりしたわけですが、暴力を受け、業務を妨害されつつも、顧客のために局の信用のために致命的なミスをリカバリーしたわけですが、もちろん顧客第一主義の職場でないから仕事へのコミットメントも全然喜ばれないし、顧客第一ではなく、女子職員に不愉快な言動をしたおまえへのリンチの方が優先という論理です。実は私はもっともっとひどい卑怯な暴力を受けたこともあるわけですが、要するに事実上、他者への害意は容認されているわけです。私が意識障害になろうがそれはいいんだということになっています。
使用者に誠実な道徳的に正しい人間への故意の害悪を是認する、それは正しいんだということになってます。一方、そもそも悪である素行の悪い女への故意の害意は認めないというのは公正な在り方ではない。悪い女が叩かれず、道徳的に正しい人間が叩かれるという全く異常な社会なのである。
川西正彦
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心に愛が無ければ、どんなに美しい言葉も、相手の胸に響かない。(聖パウロ)
所詮この男も、小難しい能書きで自らを理論的に武装した処で、頻りに批判的な労組やフェミニズム主義者とベクトルが異なるだけで、本質的には何等代わり映えはしない。
実に歪んだ自分自身を正当化しては教祖を気取る愚か者でしかないのだからね。
投稿: 心無い者は不幸ですから | 2013/04/12 11:20