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2007/11/10

ロックナー判決マンセー論(10)

ロックナー判決は中間審査基準だといわれる-7

1937年にロックナー判決が明示的に覆されたことにより、合衆国最高裁は経済規制について立法の目的や動機は一切問わず、議会の表明する立法意図は正しいものと自動的に推測し、目的達成の規制手段が合理的な選択と認められれば、最高裁は合憲と判断するようになった。公正労働基準法はU.S. v. DARBY, 312 U.S. 100 (1941) http://caselaw.lp.findlaw.com/scripts/getcase.pl?court=US&vol=312&invol=100で合憲とされた。ストーン判事の法廷意見によると、立法の動機は何か、その動機が賢明なのかどうかは、立法府が判断すべきことであり、司法は関知しない。司法が審査するのは、当該法が形式上、憲法の根拠に基づいた合理的なものであるかだけである。被告ダービーは、通商条項に反する。同法の本当の目的は州内で行われる生産活動の規制であって、州際通商の規制ではないと主張したが、最高裁は州内で行われる生産活動が州際通商に実質上の影響を及ぼしているものであれば、その要件は十分満たされるとした(阿川尚行『憲法で読むアメリカ史下』PHP新書№319 2004年183頁)。
しかしロックナー判決が正しかったという前提では、このような合憲判断にはならないはずだ。
そもそも立法目的が、追加的な賃金支払を避けるという経済メカニズムにより、提供可能な仕事を分配する。失業者に仕事を与える、仕事の分配のために、割増賃金支払義務を定め、労働時間と報酬に関する雇用契約の自由を侵害すること自体が立法目的となっているから、私は到底容認できない。
  リバータリアンのリチャード・A・エプステインの言う「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」という労働の自由の観点から、割増賃金を得なくても働きたい。組織の一員として信頼関係を維持するためにも時間に係わらず、労働したい人は沢山いるわけですから、コミットメント型の従業員関係においては、自己自身のエンプロイヤビリティーを高めるためにも、良心的な人なら無給でも黙示的協力義務としてもやるべものです。協力義務というのは例えば突然傷病で出勤できない人が出て、代替者がいない場合、事業の運営に支障が出ることがないよう、その分もカバーするために頑張るというようなことです。時間が来たから仕事を放り出して、デッドラインも迫っているのにあとは野となれ山となれとはいかないから。
  要するに道徳的責任として、使用者との信頼関係維持のため仕事を投げ出せない以上、黙示的協力義務として無給残業をやって当然。コストパフォーマンスが良い方が喜ばれる。自己にとっても信用、雇用維持能力の向上という利益になりうるわけですし、デッドラインを超えたら、悪い評価になり信頼関係を失い、自己自身の立場も非情に悪くなるから。 スーパーのレジ係や袋詰め係のような労務の時給ワーカーならともかく、長期雇用としかるべき給与と、実績を上げれば昇進も可能で退職金なども支給されるホワイトカラーならなおさらのことです。

仮に立法目的が重要な政府利益に仕えるものとして是認するとしても、中間審査基準では「目的と手段の間に事実上の実質的関連性が存在することを要求⇒立法目的が、法によって用意された手段によって合理的に促進されるものであることを、国は事実に基づいて証明しなければならない」ということになりますが、
追加的な賃金の支払を避けるために財務上の圧力が加えられることが、雇用創出を促進すると立証できるでしょうか。私は立証は無理だと思います。
一般論ですが、中小企業、小売業やレストラン経営者は公正労働基準法の規制緩和を望んでます。このレイバーコストがビジネスを阻害していると言うことでしょう。
割増賃金の財務的圧力というレイバーコストが製造業においては外国への工場移転を促し、中米、アジアなどの安価な輸入品に押されて雇用を減らしている要因の一つかもしれない。
仮に雇用拡大になんらかの効果があるとしても、それが雇用契約の自由を侵害するだけの埋め合わせとなる高度な政府利益に仕えるものとは思えない。

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