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2007/12/10

SASインスティチュートの企業文化との比較(3)

 前掲の斎藤智文の論説http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070608/274140/でリテンションに成功しているIT企業としてシスコシステムズ、SASインスティチュート、マイクロソフト、クアルコムが挙げられているので4社の企業文化の共通点を探っていきたい。
 基本的にはよく似た企業風土といえる。まずシスコシステムズ(サンノゼに本拠のある)、デービッド・スタウファー(金利光訳)のワールドビジネスサクセスシリーズ『Eコマースで世界をリードするシスコ』三修社2004年でシスコの企業文化を一言で言っている箇所がある「『社員は自分の大好きな仕事をやりなさい。会社は社員が仕事が好きでいられるようにしてやりなさい』がシスコ・モデル、チェンバース・モデル」ということです(34頁)。激しい競争の重圧をはね除けるために、自分の仕事が大好きでなければならないというのが理由です。また「存分に力を発揮できる環境を整える」「目に見えない報酬でやる気を刺激する。たとえば、仲間内での正当な評価、学習機会、裁量権の拡大など」(106~108頁)もなるほどなと思います。そもそもシスコを時価総額世界一にした男、チェンバースは世界一勤勉な男だといわれているのです。
 シスコが官僚主義的な組織でないことはいうまでもない。チェンバースはIBMとWangで営業畑を歩んだ人物ですが、IBMでは反面教師として官僚機構と横並び精神、肥大化して垂直的な組織が企業の成長を阻むということをしっかり学んでいる。http://www.president.co.jp/pre/20000703/03.html

  SASのCEO「National Winner」を受賞 という記事を読みますとhttp://www.sas.com/offices/asiapacific/japan/news/press/200512/08b.html「グッドナイトは、1970年代に大学でのプロジェクトからSASを立ち上げ、『イノベーション(革新)』、『コラボレーション(協調)』、『ディスカバリー(発見)』の精神を育み、浸透させました。グッドナイトの指揮下で、SASは常に変化するビジネス環境に適応する一方で、肩書きに関わらず社員が平等の権限を共有する社風を創り上げ、維持してきました」と述べています。フラットで官僚主義的ではない社風ということです。グッドナイト氏はインタビューで 「何事においても常にチャレンジすることだ。それと自分の仕事を常に楽しむこと。私はプログラミングをしているときが何よりも楽しい時であり、だからこそ30年間、SASという会社を続けることができた。あと20年は続けるつもりだよ」http://japan.zdnet.com/news/ir/story/0,2000056187,20116592,00.htmと話してますが、シスコとニュアンスが異なるにせよ、仕事を楽しむという発想はよく似ていると思う。
 

 クアルコム(サンディエゴに本拠のある)については稲川哲浩『21世紀の挑戦者クアルコムの野望』日経BP社2006年という事例研究があります。この本は技術戦略・開発の記事が主体ですが、企業文化についても言及してます。
「組織は完全にオープンでフラット、誰でもが、いつでも、何にでもイニシアチブをとっていくことが奨励されている」(132頁)
 積極的に率先して思う存分に働けるよい社風だと思います。
 会長のアーウィン・ジェイコブス氏のインタビューでは「何事につけ気軽に質問ができるオープンな環境……新しいアイデアを促し、どんなアイデアでもオープンに接し、そして何よりも個人を尊重する企業文化」と言ってます。それが独創性を発揮できる環境だということらしい。(161頁)
 水道局にも目標管理制度が形骸化しつつもあるわけですが、次のように不満をぶちまれたことがあります。余裕がなくて手をつけてなかったけど、経験をふまえてこういう事態に対してこういう準備をしておきたいとか、監督職員に提案したけども勝手にやるなとか怒って無視されるんで、決して無理難題じゃない。目標管理制度があっても、コミットメントを認めない。自己裁量で仕事ができないから、これじゃ成果も実績も出せないと言ったんです。仕事するなとか、口を出すな、やるな、やるなと意欲を萎縮させることばっかりやっている企業文化とは全く逆ですね。 

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