私は永守重信社長発言賛成です
日本電産社長「休みたいなら辞めろ」発言を否定http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080428-00000001-jct-sociという記事をみましたが、要するに文脈から内閣府や厚生労働省が推進しているワークライフバランスで有給休暇完全消化みたいな時流に反するばかげた政策を批判していることが推察できます。
それは正しいですよ。前にも書きましたが、有給休暇は1920年代米国のウェルフェア・キャピタリズムの政策です。組合不在企業が従業員福祉を充実して労働組合の組織化を防ぐためのものでした。80年代以降、アメリカでは有給休暇は減っています。
ところが我が国では男女役割分担の定型概念をなくしたいフェミニズムの意向で男性の労働時間規制に躍起になっていますが、労働の自由、営業の自由の侵害ですよ。
ハードワーク主義のほうがジョブコントロールユニオニズムの企業より働きやすいですよ。献身的に働いて喜ばれる方が良い。仕事をするな。逆に、献身的に働くとたたかれるのは最低。土日に働くな。残業するな。ノー残業デー、ノー超勤ウィークで家事手伝いを強要して、仕事は先送りで他者にしわ寄せすれば良いみたいな企業文化は最低です。結局、先送りにしたり、仕事はしない主義であとは野となれ山となれでやっていくと、59日間休日なし、毎週75~80時間働いて尻ぬぐいしなくちゃならない。やるべき時に仕事をかたづけないからミスも出るしさんざんな目に遭いますよ。
昨年のブログ「ロックナー判決マンセー論(10)」http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_bb76.htmlでは次のように書いてます。永野発言に賛成ですよ。
‥‥‥リバータリアンのリチャード・A・エプステインの言う「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」という労働の自由の観点から、割増賃金を得なくても働きたい。組織の一員として信頼関係を維持するためにも時間に係わらず、労働したい人は沢山いるわけですから、コミットメント型の従業員関係においては、自己自身のエンプロイヤビリティーを高めるためにも、良心的な人なら無給でも黙示的協力義務としてもやるべものです。協力義務というのは例えば突然傷病で出勤できない人が出て、代替者がいない場合、事業の運営に支障が出ることがないよう、その分もカバーするために頑張るというようなことです。時間が来たから仕事を放り出して、デッドラインも迫っているのにあとは野となれ山となれとはいかないから。
要するに道徳的責任として、使用者との信頼関係維持のため仕事を投げ出せない以上、黙示的協力義務として無給残業をやって当然。コストパフォーマンスが良い方が喜ばれる。自己にとっても信用、雇用維持能力の向上という利益になりうるわけですし、デッドラインを超えたら、悪い評価になり信頼関係を失い、自己自身の立場も非情に悪くなるから。 スーパーのレジ係や袋詰め係のような労務の時給ワーカーならともかく、長期雇用としかるべき給与と、実績を上げれば昇進も可能で退職金なども支給されるホワイトカラーならなおさらのことです‥‥
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