公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

無料ブログはココログ

ニュース(豪州・韓国等)

« ロックナー判決マンセー論(16) | トップページ | 感想 仲正昌樹『集中講義!アメリカ現代思想-リベラリズムの冒険』 »

2008/10/13

感想 スーザン・ブロック&フィリップ・ホワイトリー『フラット化する世界のマネジメント』

 伏見威蕃訳東洋経済新報社2008年9月刊。インターネットの進歩とインフラが普及、グローバリゼーションが進みフラット化する世界のマネジメントを論じている。
 フラット化とは多方面で用いられるが、企業の組織の変化が重要である。従来のピラミッド型の階層の組織は合弁、アウトソーシング、グローバルソーシングに取って代わっている。カスタマーサービスの期待度の大きいグローバル化した経済では、マネージメントはコマンド・コントロール(命令・統制)型からエンパワーメント(権限委譲)型ヘ転換していくのが、21世紀型企業である。
 そこで、フラット化した権限委譲型の組織として本書が提案しているのが「人間インターネット」の構築である。国籍も文化も異なる世界中の人間がコミュ二ケーションし、競争し、協働する概念のようだが、フラットな構造ゆえ、意識的なリーダ-シップ、方向性の明示、良い企業風土の構築、信頼構築、モチベーションという人的資源管理と企業理念に打ち込む姿勢を示す人材探しが重要だみたいなことが書かれています。
 企業理念に打ち込むエンパワーメント(権限委譲)の進んだ「人間インターネット」の構築が21世紀型企業の組織形態ということですから、団体協約やジョブコントロールユニオニズム型の組織は20世紀型であり葬り去られるべきではないでしょうか。コマンド・コントロールは滅びよと本書は言ってる。
 本書を買ったのは、ワークライフバランス批判が各所にちりばめられていることです。
 --「ワーク・ライフ・バランス」というという考え方自体が、20世紀のオフィスや工場を想定したもので、電子機器が仕事とレジャーの区切りをなくしてしまったグローバルなビジネス環境にそぐわない」---232頁
--「だれでも週7日・24時間態勢で働いているし、PDAを持ってます。スイッチを切る時間がほとんどないのでしょうか、それを問題だと思っているひとはほとんどいませんよ‥‥」---232頁
---優先事項は(家庭生活とのバランスではなく)モチベーションと仕事の満足度---232頁
--「ワーク・ライフ・バランスは、働いている時間の長短では判断しません。どれほどのモチベーションを感じているか。どれほどエネルギーあるかによって判断します」---231頁
ー-『バランス』という言葉は適切なコンセプトではないと思います。みんなが強く望んでいるのはフレキシビリティ‥‥火曜日の昼休みにちょっと長めに休むとか、日曜日に電子メールを処理して遅れた仕事を片づけるといったフレキシビリティーーー232頁
 上記の見解にだいだい同意します。

 そもそも時短というのは、ドイツで1980年代に大労組IGメタル(金属産業労組)が激しいストライキで週35時間労働を獲得したことが大きいとされてますが、ドイツのような産業別の労働協約自治の強いモデルは特殊なものです。既にフランスもドイツも時短政策を見直してます。我が国ではフェミニズムと労働組合の要求に応え、少子化対策を口実として、時流に反するワーク・ライフ・バランス政策をやってますが、センスが悪いと思います。ワーク・ライフ・バランス政策ではグローバル化した経済環境に対応できない、競争に勝てません。国を滅ぼす政策ですよ。
 アメリカでも80年代までは中間管理職は9時に出勤して、昼休みをたっぷりとって、5時に帰る呑気な働き方が、普通だったということです。しかし1990年代初期に経済環境とリストラがあり、90年代以降のビジネスマンは数限りない仕事を抱えて、長時間労働が普通になった。そうでなければ企業は生き残れないのですよ。英米では労働時間は増加傾向です。ジュリエット・ショアーというハーバードの女性教授の『働きすぎのアメリカ人』森岡他訳 窓社1993年を読みましたが、未婚男性は時間外や副業で年間334時間働く。1973年の生活水準を維持するために245時間多く働いていると書かれている。私はショア-の考えと正反対で、アメリカ人はよく働くようになったことを賞賛すべきだと思います。
 フェミニストは長時間労働が男子が家庭責任を顧みない悪という皮膚感覚の身勝手な主張により、働く自由を男性から剥奪しようとしてますが、長時間労働はモチベーションや、福利厚生、長期雇用の保障という見返りがあれば家族も納得するし、一般的には不満を持つ性格のものではないです。
 現在発売のアエラの記事を読みましたが、労働基準法のコンプライアンスから、残業時間管理が厳しくなってオフィスを消灯するような企業が増えているようです。仕事量が増えても、時短を強要するから、えたいのしれない疲れを感じる人が多くなっている。ドラッカーが言うように、上司は部下に達成感を与えるような仕事をさせるべきなのに、制度だから仕事を中止しろと言う。それでモチベーションとエネルギーが萎えるわけです。労働意欲を萎縮させる悪い制度のために非合理的な働き方を強要される問題点すがあります。労働基準法は葬り去るべきでしょう。実際、週休制度や法定有給休暇も必要ないと思います。土日も働いたほうが、モチベーションは維持できます。要するに、モチベーションとエネルギーが維持でき、達成感のある仕事ができれば、労働時間は問題ではない。
 70~80年代のような9時-5時みたいな働き方より、90年代以降のような忙しい働き方のほうが楽しいし私は好きです。
 グローバル化した経済に対応するためには週7日24時間稼働態勢でいいんですよ。労働基準法というのは21世紀型の能力・業績重視・権限委譲型のフラットな企業組織に全くそぐわないしろもので、団体協約ジョブコントロールユニオニズム型のモデルにしか適合しないのに無理矢理それをあてはめるから、このような滑稽な状況になっている。

« ロックナー判決マンセー論(16) | トップページ | 感想 仲正昌樹『集中講義!アメリカ現代思想-リベラリズムの冒険』 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

» ネットウヨを斬る!PART6 [歴史文化-宙水の視点]
テロ支援国家指定解除-ネットウヨの利敵行為    アメリカが北朝鮮のテロ支援国家指定を解除した。反日外交官ヒル次官補の思いどおりのシナリオだ。アメリカの世論と国務省の多くは、中国の謀略、宣伝に知らず知らずのうちに洗脳されている。先日もニューヨークタイムスの社説で、麻生総理大臣は喧嘩好きの極右で植民地支配を正当化する人物であるという見解を公にし、日本外務省はこれに抗議した。  このような、中国の反日プロパガンダに一役買っているのが、日本のネット社会に蔓延しているネットウヨたちであ... [続きを読む]

» 中国の貿易黒字が過去最大 9月は293億ドル  [歴史文化-宙水の視点]
今日の東京株式市場は,史上最高の値上がり率を記録した。証券会社筋の話によると,個人投資家が底値圏と見て,一斉に買いに入ったのではないかとのこと。ダウの値上がりもすさまじかったが,日経平均の上昇もすさまじい。14.5パーセントの上昇率は,短期トレーダーでも一日で一年分の利益を確保できる率である。先週の下落がひど過ぎたのかもしれないが・・・。 今朝のNHK総合TVニュースが伝えたところによると,中国の9月の貿易黒字が,前年同月比21.9%増の29... [続きを読む]

» 猿でも副収入を稼げるマニュアル [サラリーマンでも主婦でも自宅で副収入を稼げる!スタートHP]
副業するって言ったって何から始めていいかわかりませんね 騙されたり失敗したりする前に1度超初心者マニュアルを 見てからでも遅くないのでは?? [続きを読む]

» メンバー全員に永続的に「権利収入」を分配します! [☆★☆ チャンスをつかめ! あなたの手で! ☆★☆]
■世界初のITビジネスが日本上陸!! ☆メンバー全員に永続的な権利収入が還元されます!! ☆世界№1検索サイトGoogleとのコラボレーション!! ☆アメリカ№1スポーツNASCARレースに参戦!! ☆ 商品購入なし・ローンなし!有るのはIT企業の権利収入!! ★無料DVD資料請求は→ http://interush7777.com/june2007/psp-1/framepage1... [続きを読む]

« ロックナー判決マンセー論(16) | トップページ | 感想 仲正昌樹『集中講義!アメリカ現代思想-リベラリズムの冒険』 »

最近の記事

最近のトラックバック

2021年10月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

世界旅行・建築