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2009/01/25

感想 池田信夫『ハイエク知識社会の自由主義』

 PHP新書2008年9月。90頁「ハイエクは積極的な自由の概念を否定し、真の自由は消極的概念でしかありえないとする。」つまり「他人の恣意的な意志による強制に服従しない」ことである。
 私は、ハイエク以上に消極的自由を重視したい。この趣旨から、労働組合や労働者保護法は完全に否定、駆逐されるべきだ。長時間働く自由に干渉してくる団体協約や労働基準法。ウォルマートの管理職、本社ホワイトカラーは毎週60~70時間働いて当たり前というが、当然だと思う。私もウォルマート本社なみに働きたいが、労働組合とそれに結託する管理職や労働者保護法によって自由を干渉されている。働き方の規制、能率的でない働き方の強制、ノモスとしての黙示的誠実労働義務に従う自由の否定、誠心誠意仕事に励む自由の否定、献身的に働く自由の否定、エンパワーメント経営者感覚で働く自由の否定、昇進する自由の否定、他の従業員と競争する自由の規制、フェミニストのために長時間労働をさせない恣意的な強要。団体行動の強要。ビケッティングや実力行使による就業する自由の否定。ユニオンショップ協定により払いたくもない組合費を払わせられる自由の否定、低賃金で働く自由の否定等々、それは個人の財産権の否定でもある。個人が自由に雇用契約し労働力を処分することができないから。このように現代社会はハイエクの考え方とは全く逆の世界である。私はレッセフェール時代のような政府に労働組合にも妨げられることのない完全な労働力処分の自由を欲する者である。そのような「消極的な自由」が第一に重要なのである。
 159頁に「『よい塀はよい隣人をつくる』ということわざを理解することは、すべての文明が発達する基礎である。すなわち人は、各個人の境界がはっきりしており、それぞれの領域内では自由に行動できる場合に限って、互いに衝突しないで自分の目的を追求できるのである」これについては、現代社会は私生活、消費行動が尊重されていると言う人がいるかもしれないが、もちろん私が洗剤をを買うとして、P&Gを買おう、花王を買おうと、LIONだろうと自由であり、他者から干渉されることはまずない。むろんお金さえあれば私でも高級ブランドの洋服を着ようがそれは全く自由で、政府や他者から干渉されることはまずない。現代は身分社会ではないので庶民に対して特定の服装を強制されているわけではない。しかし消費生活だけが人生での目的では全くないのである。その人が社会的に評価されるのは職業であり社会的地位であり仕事の成果である。人生の目的とは非難の余地のない正しい生活をし善行をなし良い仕事、できればすばらしい仕事をして隣人に貢献することであって、消費生活ではない。労働力処分の領域の自己決定ができないということは、自己が自己自身の肉体すら所有していないということを意味する。これは本当の意味での文明社会でないことを意味する。自己と他者との境界が認められないのだ。労働時間を規制され、働き方を規制され、あげくの果てに、男性も育児参加せよとのフェミニストの恣意的意志のために残業も規制され、40歳で役職についてなければクビになる必死に働いている人に対しても、時間規制をして自己目的の達成を妨げようと、悪意をもって自由を規制しようとするのが現代社会であるが、まだ野蛮な世界だと思う。。私がリチャード・エプステイン教授の「人間は自己の身体について排他的な独占権を持つ‥‥このことは、自己の身体を用いて行われる労働についても、同様に自己によって所有されることを意味する‥‥労働の自己所有のシステムにおいては、人々に他人の労働を支配する権利は認められず、労働を所有している個人が、自分がふさわしいと考える方法で、他人に対して自己の労働を支配する独占的な権利を与えるものである」という思想を重視するのはそういう理由からでもある。

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