公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

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2009年6月の17件の記事

2009/06/30

連邦最高裁アファーマティブアクション逆差別事件で白人消防士を支持

 6月30日付東京新聞朝刊で読みました。
 2008-2009開廷期末の6月29日、合衆国最高裁はコネチカット州ニューヘブンで消防士20人(白人19人、ヒスパニック系1人)が昇進試験で合格点に達したにもかかわらず黒人が1人も到達点に達しなかったためため、市当局が試験を無効にしたのは公民権法タイトル違反との判決を下しました。
 Ricci v. deStefano http://straylight.law.cornell.edu/supct/html/07-1428.ZS.html5対4の僅差でした。ケネディ判事が法廷意見を記し、ロバーツ首席判事、スカリア、トーマス、アリート各判事が同調。スカリア判事とアリート判事が同意意見を記してます。ギンズバーグ判事が反対意見を記し、スティーブンス、スーター、ブライヤー各判事が同調しました。 判決は難しく公民権法タイトル7の争点について私は不勉強なので専門家の解説がないと論評できませんが、悪くない判決だと思います。

 
http://www.chicagotribune.com/news/nationworld/chi-tc-nw-firefighters-0629-0630jun30,0,6714660.story
http://www.dallasnews.com/sharedcontent/dws/news/nation/stories/063009dnnatscotus.402aa0f.html
http://www.foxnews.com/politics/2009/06/29/connecticut-firefighters-vindicated-supreme-court-ruling/?test=latestnews
http://online.wsj.com/article/SB124631901145470941.html
http://www.boston.com/news/local/connecticut/articles/2009/06/30/supreme_court_rules_in_favor_of_conn_firefighters/?page=full
http://www.nytimes.com/2009/06/30/us/30scotus.html?_r=1&ref=business&pagewanted=all
http://www.csmonitor.com/2009/0630/p02s04-usju.html
http://www.kansascity.com/444/story/1296673.html

2009/06/24

民主党の本質をよく指摘している 伊藤玲子氏の見解

   伊藤玲子(元鎌倉市議会議員・「建て直そう日本・女性塾」幹事長)。この方を尊敬します。平成18年1月日比谷野音の女系容認の皇室典範改正反対の集会にも登壇されたのを覚えてます。
  渡部昇一氏と伊藤玲子氏の対談番組「民主党にもぐり込んだ日教組は日本を解体転覆しょうとしている」民主党の性質を的確に指摘されていると思います。

動画http://zoome.jp/bbc1000/diary/7

 なおこの中で渡部昇一氏が、夫婦別姓問題と関連としてヒラリー・ローダム・クリントンについてコメントしてますが、私が雑誌で読んだ情報では、アーカンソー州知事選でクリントンが落選したことがあって、その時ヒラリーが生家姓のローダムを名乗っていたから、選挙民に受け容れなかったことから、それ以来選挙対策として夫婦同姓にしたそうです。要するにアメリカでもアーカンソーのような土地柄では別姓が慣習に反し受け容れられないのです。
 上杉隆『民主党政権は日本をどう変えるのか』2009年6月飛鳥新社を読みましたが、31頁に1996年度の結党時の党設立準備金25億の中味は鳩山由紀夫が8億、鳩山邦夫が7億、連合が10億と書かれてます。つまり40%は労働組合が資金源となってできた政党ですから自ずと性格は明らかだと思います。

デジカメの練習

猫桜ちゃんです。Cimg0047_10 

羽生善治名人位防衛について思う

  羽生名人が4勝3敗で郷田九段を降し名人位を防衛というニュースですhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090624-00000025-maip-soci別にファンでもなんでもないですが、ほっとしました。というのも羽生名人は棋士の中でも比較的常識的な人物との心証をえているから。
 例えば、産経新聞の勝間和代との新春対談というのがあるんですが、勝間和代が持論のパパクォーターの実施、EU労働時間指令48時間規制、ワークライフバランスといったおよそ将棋とは無関係な話題をふってくるんですが、羽生名人は基本的に同調することはなくやんわりとかわす、まず常識的な見解を述べている。http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090103/trd0901030820002-n4.htm
 一部を引用させてもらいますと

勝間】‥‥羽生さんは家事は。
羽生】家事は全くしないです。限りなくというか、ゼロです。なにもしません
【勝間】EUのように「残業を含めて週48時間以内にしましょう」‥‥。
羽生】日本が豊かになったことは間違いないんですけど‥‥一生懸命働き続けていかなければ支えることができないという気もします‥‥ 今の日本で、普通に勤めている人たちが、『じゃ、私ちょっとこれから2週間休暇取ります』とか、『1カ月失礼します』とかというのがぼこぼこ出てきたときに、社会が成り立つのかどうか。‥‥働いてばかりでつまらないということではないと思うんです。

   この対談から、勝間和代の労働時間規制の狙いがパパクォーターという育児休暇強制制度の導入であることがわかります。 もし勝間和代なんかに同調するフェミニストなら郷田九段を応援していましたが、この対応なら、まともな名人だと思ったわけです。

2009/06/21

感想 日本建築学会編『音楽空間への誘いコンサートホールの楽しみ』

 鹿島出版会2000年。建築書。80年代初期に多目的ホールの無目的性が批判され、1981年の中新田町バッハホールを皮切りとして、82年の大阪ザ・シンフォニーホール、熊本県立劇場大ホール以降、80~90年代全国各地に非常に多くのコンサート専用ホールの建築ラッシュがあったが、音楽空間の在り方を論じたもの。

 音楽空間の様相は157頁の図面で素人でもおおよそのことはわかる。この本ではシューボックス形式偏重を総じて批判しているように思えた。基本的なタイプは1870年ウィーン楽友協会大ホール(ムジークフェラインザール=別名“黄金のホール”)、1884年ライプチヒのノイエス(旧)ゲヴァントハウス、1888年アムステルダムのコンセルトヘボウ、1900年ボストンシンフォニーホールに代表される。
 つまり19世紀後半のタイプだが、大阪いずみホール、浜離宮朝日ホール、紀尾井ホールなど多くのホールがこのタイプで、165頁以下で建築家の澤岡清秀が、欧州のホールにはない木の内装といい、インテリアの類似性といい、画一的な「キッチュ」と言う厳しい批判が展開されている。要するにウィーン楽友協会大ホールがいまだに世界最高のホールとされ、それに似た形なら施工主も納得し悪趣味なものを量産したということか。しかし木製の内装という日本スタイルを確立したのではないか。
 一方、この本は1986年竣工のサントリーホールを成功例としており、192頁以下で座談会を載せてますが、1963年竣工のベルリンフィルハーモニーに倣ってアリーナ形式(ワインヤード形式とも言う)を採ったこと、重厚でなくカジュアルな野暮ったさが好評の一因として指摘している。私も一度行ったことがあり、裏側の席で見た。神谷町下車で歩いたがわかりにくいところにあって迷ってしまったが、周囲の都会的な雰囲気は悪くなかった。
 その後札幌、新潟、川崎がアリーナ形式を採用している。
 私はシューボックス型ホールに行ったことがないので、どちらが良いのか分からないが、この座談会でも建築家がシューボックスを無難な設計とみなしていることを批判している。
 建築書なので、ホール建設と経済効果についての評価といった問題には深入りしていない。

2009/06/20

宮城県警の乱交パーティー摘発に強く反対する

 平野晋『アメリカ不法行為法 主要概念と学際法理』 中央大学出版部2006年は322頁以降でリバタリアニズム対パターナリズムについて論じてます。著者はサンスティンから引用して説明する。「『リバタリアニズム』は 、『選択の自由』を尊重する。その理由は主に、選択の決定は「秀逸な仕事」をするし、少なくとも第三者が選択を決定するよりも自身が決定する方が「より良い仕事」をするという根拠にある。またはたとえ自身の選択が誤ったとしても、自身の選択は自身に決定する権利があるという『自律』に根拠がある。『自決権』の尊重である。対してパターナリズムはそもそも「拘束を受けない自由な選択」という概念に対し懐疑的である」これはわかりやすいと思う。    

    この問題の核心が雇用契約の自由にあると考えます。「自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」というリチャード・A・エプスタイン教授の見解を信奉すると再三述べてきました。ホワイトカラーエグゼンプションはもちろん賛成だが、導入に当たっては過半数組合との協定を要するというのは強く反対で、労働者と個別にオプトアウトできるようなものでないと意味がないと思います。

  私はリバタリアニズム側ですので、さらに私生活の領域においてもパターナリズムに反対します。児童ポルノ禁止法や青少年保護育成条例等もちろん反対である。政府によるハードパターナリズムであるシートベルトの着用義務、ヘルメットの着用義務、児童買春規制、大麻所持規制など批判的な考えを持ちます。学校教育でも男子の家庭科、ダンスや女子の武道の履修強制に反対です。
  しかし、さらに不愉快なニュースを見ました。乱交パーティーで8人逮捕=マンションで公然わいせつ容疑-宮城県警http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090618-00000103-jij-sociという記事があります。J-CASTニュース乱交パーティー摘発 「これ犯罪なの?」疑問相次ぐhttp://news.livedoor.com/article/detail/4210946/では奥村徹という性的自由を抑圧する弁護士のコメントがありますが、非常に不愉快です。というのは、我が国では若者と娘の民俗といいますか、古代から歌垣とか集団見合い型の異性の交流があって、成人式とか村祭りとか乱交的になるような風俗は広範にみられたものです。我が国の基層文化、土俗に乱交的なものがありますから、これを否定することは文化と伝統の否定でしょう。

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2009/06/18

辻井伸行優勝の賛否両論

 音楽に無知だから、たんに社会現象としてどう評価すべきかということですが、参考になるサイトを補足します。両論併記したのは実は逃げです。素人だから仕方ないです。

ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの位置づけについて
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1027086060

 賛否両論併記のブログしとして「おかか1968」ダイアリー~いっそブルクラシック音楽コネタ系ブログhttp://okaka1968.cocolog-nifty.com/1968/2009/06/post-4aad.html

 私はベンジャミン・イヴリーの「ピアノコンチェルトは指揮者の指示が伝わらないので、オケと全く絡み合わず酷い演奏だった。ピアノコンチェルトをやるのは指揮者に対して失礼」というのは鋭い指摘だと感心しました。
 ただ17日の愛知県芸術劇場におけるロシア・ナショナル・フィルハーモニー交響楽団との演奏について、あるクラシックファンのブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/majinn8888/diary/200906170001/によると「自然に息が合ってくる凄さ」と書かれてます。

2009/06/16

男性と同じ土俵で働く機会が与えられれば平等という考え方でいいじゃないか

 育児休業から復帰したら降格・減給、女性社員が提訴というニュースがあります。http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/employment/ http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20090616-567-OYT1T01034.html私はコナミデジタルエンタテインメントを全面的に支持します。
 全米女性機構は男性と同じ土俵で働く機会が与えられれば平等と言う考え方でしょ。差別されたくなければ男性並に妊娠しないことだ。育児にかかわる女は仕事がトッププライオリティの男性と差別があって当然だろ。男性並のキャリアを望むなら子供をあきらめろ。これは女性差別ではない、子供ではなく仕事をとる女性は差別されなければ男女平等なのである。

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村木厚子逮捕は痛快だが育児介護休業法改正は不愉快

 厚生労働省前雇用均等・児童家庭局長村木厚子容疑者(53)が、「凛(りん)の会」の要望を聞き入れ、郵便事業会社(日本郵便)に電話で「割引制度の適用を承認してほしい」と頼んでいたことが16日、捜査関係者への取材で分かったというニュースがあります。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090616-00000186-jij-soci
 育児休業だセクシャルハラスメント防止だなんだとえらそうなことを言うエリート女性局長が文書偽造というつまらない容疑ではあるが逮捕されたこと自体は痛快ではある。東大さつき会でなかったから救いの手がなかったのかなというのは冗談ですが、しかし、こいつが深くかかわった育児介護休業法(3歳未満の子のいる従業員に対する短時間勤務、残業免除を企業に義務づけることや、厚労相の勧告に従わない企業名の公表を骨子とする)は今国会で成立の見通しというのは全く不愉快だ。悪人がつくった法律ですからろくなもんじゃないんですよ。http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090613k0000m010020000c.html
 育児休業制度は従業員30人未満の企業で女性の採用を抑制する効果があるという分析がある(脇坂明「仕事と家庭両立支援制度の分析」猪木・大竹編『雇用政策の経済分析』東京大学出版会2001年)。勧告に従わない企業名の公表というペナルティで女性採用の抑制効果が強まる可能性があるといえる。育児休業の法定が決して女性全体の利益にはなっていないと考える。
 そもそも出生率が増加傾向にあるアメリカ合衆国のファミリーフレンドリーな従業員政策は各企業のポリシーで勝手にやっていることにすぎず、法定有給休暇もない。1978年の妊娠差別禁止法は妊娠・出産を一時的労働不能状況とみなし、疾病や傷害で一時的に労働不能な者と同等処遇をもって平等とする考え方で女性を特別扱いにするものではないし、1993年家族・医療休暇法(50人以上雇用する使用者は出産、養子の受け入れ、子・配偶者・親の重大な疾病、本人の重大な疾病のために1年間に12週の無給休暇を被用者が取得することを認めなければならないとする性的中立立法。この法案は8年にわたって議論され、父ブッシュ大統領が二度拒否権を行使したため、クリントン政権になってやっと成立したものであった。)も12週の無給休暇であるから1歳未満の子を養育する労働者を対象とする我が国の制度よりずっと短い。合衆国の合計特殊出生率は1990年に2.08、2000年2.06、2006年2.10(労働政策研究・研修機構の『データブック国際労働比較2009』69頁)で、家族・医療休暇法が影響したとは考えにくい。要するにアメリカ合衆国は育児休暇などなくても出生率は高い。たぶん教会の文化的影響力やコミュニティの健全さがあるのだろう。
 一般論としていえば若い女性の就業は持参金効果をもたらし結婚しやすくすると考えられる。むしろ育児休業などのコストを嫌って女性の採用を抑制する傾向が認められるならば、むしろ育児休業法定は少子化対策としても有害だといえるだろう。
 村田厚子のやった偽障害者団体に便宜を図ったことは信用失墜行為にすぎずそれ自体は小さな悪にすぎないと思うが、真の悪はこいつがかかわってきた女性政策そのものであって均等法・育児休業・セクハラ規制などを全面的に見直しすべきだというのが私の考えである。

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2009/06/14

辻井伸行優勝報道に思う(補足)

辻井に厳しい論評として次のブログも挙げておきます。

枝川次郎のパルマコン審査員は何を考えていたのか?
http://edagawa.cocolog-nifty.com/kinyu/2009/06/post-eb84.html「 恐ろしく指は達者であるものの平板でつまらない演奏」と言ってます。
B的日常クライバーン国際ピアノコンクールの「から騒ぎ」
http://bonnjour.exblog.jp/11725984/
イブリーの論評の要所の翻訳があります。

辻井伸行優勝報道に思う

   ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール辻井伸行優勝報道がありますが、率直に言って教育投資を回収できそうな勝ち組一家と関係者が喜べばいい話で、他人のことというよりも産婦人科の父と元フリーアナウンサーの母というのは階級が違いますから、感動するほどのことでもないわけです。音楽は全く無知なので、今回初めてテキサスのフォートワースで国際コンクールをやってること、それがオンラインで全演奏中継されていたことを知った。むろんテキサスはプロビジネスの労働権州で好意的ですが、2チャンネルを読んで初めて知ったのだが、この種のコンクールは新人賞のようなものということらしい。

  結構辛辣な論評もある。「1音楽ファン素人ブログCliburn:単独優勝騒ぎNHKと国際感覚の海外紙」http://shoshino.blog.so-net.ne.jp/2009-06-10-2はそもそもNHKのニュースで「日本人優勝」と報じて,あたかも辻井だけが1位金賞に輝いたような報道を続けたことをを批判している。正確には1位タイ、共同受賞、同点優勝とすべきであって、もう一人の1位中国人の19歳Haochen Zhang に触れていないのは公正でないと言っている。
   
  ウォールストリートジャーナルのベンジャミン・イブリーの記事http://online.wsj.com/article/SB124458728669699751.html では辻井は学生レベルのパフォーマー、Haochen Zhangは経験不足とこき下ろしている。

2009/06/13

感想 中川家礼二責任編集『笑う鉄道』上京編関東私鉄読本

  ヨシモトブックス2009年6月刊。これまで京王・東急・東京メトロ・都営地下鉄を利用してきたがみんな嫌い。東京メトロは駅員の春闘バッジを見るだけで不愉快。東西線の西船橋方面の終電近く無茶苦茶に混んだ電車に乗ったことがよくありますが、ダイヤとかほとんど昔と同じようで進歩がない。気分が悪くなったので茅場町で降りて、タクシーで帰ったこともある。昔はトイレにロールペーパーもおいてなくて、ちり紙販売機があるんだけれども、汚物べったりで閉口したものだ。そういう記憶があるのでイメージが悪い。京王は優先席で携帯電話を切れとかうるさい車内放送。キセルとか結構厳しいイメージ。やたらと自社グループの宣伝をしているポスターが貼ってあるけどあれも不愉快。朝は雨降ったりすると遅れるし、テレビのドラマで出てくる電車とか持ち上げる人は田舎者だろう。
 私鉄の発達してる関西人にメタメタに斬ってもらいたいのだが、鉄道会社に友好的な編集になっているようだ。
 鉄道評論家の原武史との座談会があるが、原は関東私鉄第一位を西武新宿線としているが同感である。私も急行が短い間隔でばんばん出ていて凄いと思った。地下鉄乗り入れがないんで西武新宿乗車なら座って帰宅できるのが以外と便利。それに特急小江戸もある。(経験では都営新宿線-京王線で夜7時半頃で神保町では座れなかった。すいていて確実に座れたのは森下。新玉川線開業時が園芸高校在学中で渋谷-桜新町を利用したので初期をよく知っているが、今では半蔵門線-田園都市線は水天宮あたりでないと座れないらしい。原武史は田園都市線をワースト路線とし渋谷で全く座れないのは不便とこきおろしている。)
 特急小江戸は小田急ロマンスカーより座席のスペースが広く感じたし横の人との仕切りがある。駅で売店がみつからなかったが、弁当を食べるテーブルも背もたれについている。小田急-東京メトロのMSEに乗ったことがありますがテーブルが見つからなかったように記憶している。
 礼二は所沢駅がグレードアップされてないことを言ってるが、雰囲気が40年近く前、中学校の時遠足の貸し切り電車で見た、所沢駅と変わってなくて懐かしい感じがとても良いと思う。

感想 勝間和代『お金の学校』

 殆ど読む気はないが、勝間批判のために買った本。日本経済新聞出版社2009年。勝間和代と竹中平蔵元総務大臣の対談が載っています。竹中平蔵はよく新自由主義者とか言う人がいますが、間違いだと思います。竹中は54頁で安倍がやろうとしたことだができなかったこととして、オランダの同一労働同一賃金で労働者全員が同じ保険というのを挙げてます。「日本もそうする必要が絶対にある」と言ってます。これでは日本より明らかに格下の小国オランダ・ネオコーポラティズム体制マンセーと言っているのも同然であって、竹中平蔵と森永卓郎は同類でしょう。この政策をやらないと「社会正義は貫けない」とまで言ってますが、ハイエクは「社会的正義」のような集合的な概念は幻想とし、「社会的正義」のために国家が個人に強いる状況を嫌うわけですから、真に自由主義的な人は「社会正義」とは口が腐っても言わないはず。だから自由主義者ではないと断定できます。
 新自由主義的な政策の典型は、1980~90年代のイギリス保守党政権、1990年代のニュージーランド国民党政権、1997~2007のオートストラリア保守連合政権等だろう。
 保守党政権がやったことは団体交渉・協約から個別契約ヘパラダイム転換です。保守党時代は組合を承認するか否かは経営者の自由であり、つまり労働組合の否認を推進しました。特に集権的な団体協約や、賃金・労働時間統制はその対極にある体制といえます。ニュージーランド1991年雇用契約法(Employment Contracts Act)にいたっては個人は企業と直接雇用条件を定め、労働協約や集団的労働関係に拘束されない個人の雇用契約(代理人を自由に選べる)ようにしたわけで、これも実質的に労働組合否認を著しく推進する政策になりました。これが本物の新自由主義でしょう。
 既得権で守られた高いレーバーコストの正社員とワーキングプアの格差を解消するといいう「社会的正義」を振りかざすこと自体懐疑的ですが、仮をそれを認めるとして格差を解消するというなら、労働三権を見直して、我が国でも90年代のニュージーランドのように個別契約と組合否認の自由を保障する体制にすれば、正社員の既得権は瓦解して、格差が解消する可能性がある。そういう政策なら自由主義ですが、オランダのまねは最悪といえます。
 我が国でも2007年ワークライフバランス憲章のような政労使合意による政策が行われてますが非常に不愉快なものです。政労使合意をまとめることが良い政治であるわけでは全くないです。例えば2002年にブッシュ政権が国土安全保障省を設置する時、同省に配置される連邦公務員の団体交渉権の実質的剥奪を提案したとき、別に労働組合と協議したりすることはないです。連邦政府行政予算局(OMB)のA-76通達による官民競争入札の推進だって、労働組合と協議するようなものではないわけで、政労使の談合で政策が進められているわけではないです。今のオバマはともかく、ブッシュ政権のチョー労働長官はヘリテージ財団人脈でしたから、政策について労働組合と談合するということはない。それが健全な在り方だし、ネオコーポラティズムに反対するのが新自由主義でしょう。労働政策は政労使の集権的な談合で仕切ってしまう体制は最悪のものです。長坂寿久『オランダを知るための60章』によると1937年以来法律で全産業部門・支部に適用される労使協定システムとして、中央労使交渉による統一労使協約があり、オランダの労働者83%の団体交渉をカバーし、賃金表、労働時間等労働条件の多くの事柄を交渉範囲としている。これは企業者が契約締結の自由を有し、自己の営業のために、いかなる者をいかなる条件で雇うかについて自由に決定する自由企業体制とは反対です。
 勝間は政治家と労組のトップダウンで決めてしまえば良いみたいな趣旨のことを言ってますが、こういう女性を政治家にするのは危険でしょう。 勝間はEU労働時間指令のような社会民主主義的な総労働時間規制を政策としていることから明らかなようにマッキンゼーやJPモルガン証券といった経歴から連想するようなアメリカナイズされた女ではないようです。もし勝間が日本のフェミニズムを非難して、アメリカのように女は男と同じ土俵で働いて競争すべきだと言うなら好意的に見ることはできますが、そうではない。
 だいたいオランダなんて北朝鮮より人口規模は小さいたいした国じゃないですよ。

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2009/06/07

勝間和代の嘘「先進国の出生率は労働時間に影響される」(2)

   (承前)
  勝間和代は我が国も1993年EU労働時間指令に倣って1週間の労働時間を48時間以内とすべきだという危険な主張を行っている。http://mainichi.jp/select/biz/katsuma/crosstalk/2009/01/post-7.html
   1993年EU労働時間指令についてはイギリス保守党メジャー政権が激しく抵抗したため、結果として例外規定として週48労働時間の上限の免除を受けるかどうかについて個々の労働者が選択するオプト・アウト制度を勝ち取っている。イギリスは、EUに加盟しながらも、本来、加盟国の義務であるユーロの導入や労働時間指令についてオプトアウト(適用除外)の権利を獲得し、「社会福祉国家」を標榜する欧州大陸諸国と一線を画してきたのである。
  保守党政権ではEU労働時間指令を受け容れず、一律の労働時間規制はなかったが、労働党ブレア政権によりEU労働時間指令を受け容れた。つまり、労働時間は週平均48時間を超えてはならないとされている「1998年労働時間規則」を設けたが、しかしながら同時に労働者により署名された書面による個別的オプト・アウトの合意により、法定労働時間規則の適用を免除する制度も設けた(個別的オプトアウト)。
  2004年の『海外労働情報』によるとEU加盟国の平均週労働時間が40時間をわずかに超える程度で、加盟国の半数以上が40時間を下回っているのに対し、英国は43時間を超え突出している。週48時間以上働く労働者の割合は16%で、そのうち46%は管理職的な地位にあり指令の対象外となるため、実際にオプト・アウトを必要とする労働者の数は限られている。しかし、使用者側のあるアンケート調査では、759社中65%の企業が、自社の従業員(一部または全部)にオプト・アウトに同意するよう求めているほか、CBI(イギリス産業連盟)の調査では、英国の労働者の33%が同意書にサインしており、事実上労働時間指令がイギリスでは空洞化しているとされている。http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2004_4/eu_01.htm
    サッチャー・メジャーの保守党政権は労働組合を弱体化して、団体交渉と協約による集団主義から人的資源管理等の個別主義に労使関係のパラダイム転換を図ってきたのであり、労働時間指令がそもそも自由主義的労働政策と、個別主義が進行しているイギリスの実情に反するものであった。
    私は昨年の金融危機まで15年間イギリスの経済が好調で景気が拡大していた要因の一つとして、労働党政権で指令を受け容れつつも適用免除の個別的オプトアウト制度が採られたため、ホワイトカラーの生産性を維持向上させたことがあると考える。
    このようにイギリスはEU労働時間指令に抵抗したことが経済成長に有益となり国益にもなった。反対に我が国は林=プレスコット説が1990年代の我が国の経済低迷の要因として労働時間の短縮を挙げているように、政府の時短政策で「失われた10年」を経過することになったのである。
     
    もっとも欧州議会には個別的オプトアウト制度の廃止を求める議論があります。 http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2009_1/eu_01.htmしかし「オプト・アウトは競争力の維持と雇用を創出するために重要」とイギリスが強く反発した。これをなくしたら欧州での経済的自由は窒息するのではないかと思う。2009年4月28日のニュースではオプト・アウト制度は維持されることとなったとあります。Press Associationの記事によるとイギリスでは300万人が48時間以上働いている。ビジネス長官のマンデルソン卿は 「何百万人もの人々がオプトアウトのため、より暮らし向きが良いです、そして、私は私たちが取り外しに抵抗できたのに安心しています。」と言いました。

http://www.independent.co.uk/news/world/europe/eu-fails-to-curb-britains-work-hours-optout-1675368.html

http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/europe/article6184467.ece

http://www.guardian.co.uk/money/2009/apr/02/working-time-directive-eu-negotiations

  (参考)
   海外労働情報 2006年 EU労働時間指令のオプト・アウト(適用除外)を維持
   http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2006_8/england_01.htm
  海外労働情報2005年労働時間指令の改正案をめぐる論議
   http://www.jil.go.jp/foreign/jihou/2005_6/eu_01.htm
   PDF http://www.jil.go.jp/institute/reports/2005/documents/036_4.pdf
   
    勝間和代がオプト・アウト制度にどういう見解を持つか知らないが、労働時間を規制したいということだから、欧州議会の考え方とたぶん同じだろう。勝間を経済閣僚に起用しEU労働時間指令のような政策が推進されるとするならば我が国の経済は低迷し、自由な企業の進展を阻害することになるだろう。それは悪夢というほかない。すでに林=プレスコット説で労働時間の短縮が「失われた10年」の要因とされているのにそれを繰り返すことほど愚かなことはない。
  すでに、勝間をはじめとするフェミニストが推し進めている男性の長時間労働をなくす政策、それは少子化対策と男女共同参画が口実として推進しているわけですが、フェミニストが言うように本当に男子長時間労働者の割合と出産率の相関関係があるか検討するため、次のデータを提示したいと思います。

  
 男子の長時間労働者 合計特殊出生率
(週49時間以上%)    (2005年)
  韓国   54.0    1.08 
  日本  39.6*    1.26
  イギリス34.5       1.78
ニュージーランド34.0 1.96***
 豪州    29.1         1.79
アメリカ 24.3**      2.05
フランス 20.4        1.94
カナダ  15.7       1.54
フィンランド13.7     1.80****
オランダ  11.0*       1.71
ノルウェー 5.3**  1.84****
 
出所 労働政策研究・研修機構『データブック国際労働比較』199頁、69頁
PDFhttp://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2009/06/p199_t6-3.pdf
PDFhttp://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2009/02/p069_t2-9.pdf
長時間労働者率は 2004年~2005年のデータである。
  豪州は週50時間以上のデータ
 無印 対象年齢は25歳以上
*対象年齢 15歳以上
** 対象年齢16歳以上
***2000~2005年            
**上記の資料にないためEU“Eurostat”、Council of Europe“Recent Demographic Developments in Europe”のデータ内閣府共生社会統括官のサイト「補章海外の少子化の動向74頁)から2005年のデータを引くhttp://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2007/19pdfhonpen/pdf/j1040200.pdf

 上記データを検討してみると、男子長時間労働者が34%と相対的に高いニュージーランドの出生率が1.96に対し、男子長時間労働者が5.3%とかなり低いノルウェーが1.84である例、地理的に接近している例では、34.5%と男子長時間労働者比率が相対的に高いイギリスが、11%と相対的に低いオランダより、合計特殊出生率では上回っているということからして、勝間のいう男子の長時間労働と出生率の相関を読み取ることができない。
 韓国と日本の出生率の低さは別の要因だと言わなければならない。
 また 統計上、長時間労働者の割合が多いとされるのは韓国・日本だけではないのである。ニュージーランド・イギリス・オーストラリア・アメリカといったカナダを除く英米法圏諸国も長時間労働者率が高いことも注目したい。一方、個別オプト・アウトでEU労働時間規則を事実上空洞化しているイギリスを除く、欧州諸国の長時間労働者の比率は低いといえる。
このことは、やや古いデータですがこの平成18年の内閣府国民生活書のグラフ がわかりやすいです。http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/3130.html  内閣府共生社会統括官のこのサイトもわかりやすいと思います。http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2007/19webhonpen/html/i1423601.html
 ニュージーランド、イギリス、オーストラリアが相対的に長時間労働者が多い理由は、国民党・保守党・自由党といった保守政党が新自由主義的政策を推進した結果かもしれません。典型的には ニュージーランドの1991年雇用契約法(Employment Contracts Act)個人は企業と直接雇用条件を定めることができる自由主義的政策がそうですが、労働時間が減らない要因の一つかもしれない。ニュージーランド・イギリス・アメリカは欧州のような集権的な産業別組合とのコーポラティズム体制、社会福祉国家とは性格が異なるのである。いずれにせよ、相対的に長時間労働者の割合の高い米英豪ニュージーランドと、長時間労働者の割合が低い欧州諸国と比較すると、アメリカやニュージーランドのようにむしろ合計特殊出生率の高い事例があることから明らかなように相関関係を見いだすことはできない。

つづく

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2009/06/06

勝間和代の嘘「先進国の出生率は労働時間に影響される」(1)

 勝間和代はプラネット・ウーマン養成塾というサイト2009/03/24 付「先進国の出生率は労働時間に影響される」というコラムでhttp://xbrand.yahoo.co.jp/magazine/marieclaire/2774/2.html「少子化問題解決の最大の敵は、長時間労働を信仰するオヤジたちです」と結論していますが、論理的な見解とはとても思えません。
  合計特殊出生率は社会的・文化的・経済的諸条件で変位するだろうとは思いますが、労働時間(労働政策)と合計特殊出生率の相関関係を見いだすことは困難です。

 勝間和代が出している出生率と労働時間のデータはこうです。
               週労働時間     出生率
     韓国  46.0     1.20
     香港  45.5        0.96
     日本  43.5         1.27
  イギリス   40.8     1.82
  アメリカ   40.7      2.05
  スウェーデン37.7   1.80
 フランス  36.9    1.89
  出典:世界人口白書、独立行政法人 労働政策研究・研修機構
出所の詳細が不明ですがおよそ2004年~2006年のデータを採っていると思われます。

 しかしこのデータにはドイツ、イタリアといった合計特殊出生率が世界で最も低いレベルの国を欠いてる。意図的に排除したと思われる。ここにドイツの2006年のデータ週労働時間37.9出生率1.32(出所後述)を加えると、勝間の主張は意味をなさなくなるでしょう。
 また日本の数値ですが、総務省の労働力調査〔以下「労調と略す〕では日本は米英より長時間になりますが、厚生労働省の毎月勤労統計〔以下「毎勤」と略す〕・ILO-LABORSTAデータでは米英より短くなっている。製造業では日本は2000年以降、37.7~38.7で推移しており欧州の時短先進国に近い。「労調」は個人(世帯)に質問をし、「毎勤」は事業主への質問なので違いがあるが、勝間が採っているのは自己の主張に有利な「労調」です。そこで、カウンターオピニオンとして私も独自にデータを提示したいと思います。
 労働時間の資料は各種ありますがhttp://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000040648、手頃なところで、労働政策研究・研修機構の『データブック国際労働比較2009』http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/(PDFとExcelファイルでダウンロードできます)から引用します。
 69頁に2006~2007年までの合計特殊出生率のデータがありますPDF http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2009/02/p069_t2-9.pdf(なお6月3日に厚生労働省が2008年の我が国の合計特殊出生率を発表してます。4日の朝日のトップニュースhttp://www.asahi.com/national/update/0603/TKY200906030278.htmlには外国のデータも記載されています)。
 197頁にG5の生産労働者の年間総実労働時間、198頁に15カ国の週労働時間(製造業)、199頁に11カ国長時間労働者の割合がありますhttp://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2009/ch6.html
  
  製造業の週労働時間    合計特殊出生率
 
 シンガポール  50..5    1.26  
 インド         47.2 *      3.11*
 韓国         45.5**    1.26**  
  香港         45.9**     1.02**
 フィリピン      44.8*    3.54*
 日本 (労調)    42.9**     1.34**
 アメリカ       41.1        2.10
  イギリス       40.7        1.84
  日本(毎勤)    38.7**     1.34**
 豪州         38.2        1.81
  カナダ        38.2 *     1.54*
 ニュージーランド38.0 *    1.96*
  ドイツ          37.9       1.32
  スウェーデン     37.7       1.85
 フランス        37.1       2.00

  無印2006年のデータ
  * 2005年のデータ 但しインド、フィリピン、ニュージーランドの合計特殊出生率は2000年~2005年
 **2007年のデータ

 上記のデータから労働時間と出生率の相関関係は見いだせません。

つづく

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2009/06/03

感想 本田由紀 「教育・労働・家族をめぐる問題」

 芹沢一也・荻上チキ編『日本を変える知「21世紀の教養」を考える」光文社2009年5月刊の第三章。

 前置きが長くなりますが、私は物事に単純明快に割り切って考えたい。「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」というリチャード・A・エプスタイン教授の見解を信奉する。これはリバタリアン党の綱領に相応しい。
 従ってこれに反するものは全てが敵ということである。イギリスの1906年労働争議法は最も悪いものである。つまり「ある人によって労働争議の企図ないし促進のためになされる行為は、それが誰かある他の人に雇用契約を破棄するよう誘導するとか、誰か他の人の営業、企業、または雇用の妨害になるとか、または誰か他の人が彼の資本あるいは労働を欲するままに処分する権利の妨害という理由だけでは起訴できない」
 労働力取引を制限するコンスピラシーであリ、本来不法行為である労働争議の制定法による「法認」は、労働を欲するままに処分する権原の否定だからである。この趣旨から労働基本権、労働協約はもちろん政府による労働時間規制等大多数の社会労働立法は悪であると考える。
 そもそも8時間労働、所定時間外割り増し賃金というのは20世紀革新主義時代の鉄道労働法あたりから始まったと考えるが(この論点は別途検討します)192年から1920年頃まで、労働組合否認のアメリカ鉄鋼労働者は週7日12時間労働だった。休みがない方が効率的だったわけです。偶々鉄道を8時間にしたから他の産業もそれに倣うという必要など全くなかったと考えます。

 さて本田由紀(1964年生の東大大学院教育学研究科教授)の著作だが、2005年日本社会学会によるSSM若年調査を分析しています。調査対象は20~35歳までの男女(但し女は未婚)正社員・非正社員を問わずというものですが、週労働時間40時間以下、41~50時間、51時間以上の類型に分けると最も閉塞感を懐いているのは41~50時間の中時間労働者という面白い結果になってます。
 昇進機会・収入・職場の人間関係で中時間労働者の満足度が最も低いだけなく、コミュニケーション能力、アイデアを発揮していく能力の自己評価も最も低い。
 著者は中時間労働者について主として一般職正社員と、派遣の事務を想定し、自分の能力を発揮している実感もなく、ただ周りに気を遣って、トラブルを起こさないよう毎日をやり過ごすような職場を想定している。
 この点、長時間労働者の方が、能力も期待されて発揮できるとし、つまり充実していると答えている。収入でも満足度が高い。
 POSSEというNPOの2008年の都内の若者の路上聞き取り調査についても分析してますが、月収を見てみると、週60時間以上の長時間労働者では、中核的正社員の80.6%が21万以上の収入(31万以上は25%)だが、周辺的正社員(定期昇給とボーナスのいずれかを欠く社員)では21万以上は46.5%で、15万円以下が16.8%もあります。
 この調査では中核的正社員より周辺的正社員の方が収入は少ないにもかかわらず、労働時間が長い。それでも健気に働き、仕事のやりがいについても中核的正社員と殆ど差がないという結果になってます。本田はこうした仕事熱心さが多くの問題を含んでいる現状を温存するというつまらない見解を述べてますが、生真面目で誠実な勤勉さが悪いというのは大きな間違いです。

 勝間和代をはじめとするフェミニストは男性の長時間労働を規制してワークライフバランスと少子化対策を主張してますが、こいつらの思想に従って労働時間を規制されなければならない理由など全くないと思います。むしろ週50時間以下の中時間労働者が充実感がなく閉塞感を持っているし、自己評価も低いのです。
 こいつらはわれわれが権力者であり、ワークライフバランスと子育て支援少子化対策を社会正義として労働時間を統制するのは当然だと考えてるのでしょうが、そういう社会正義の強要は「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」というリバタリアン党の綱領に反するものとして反対して行きたいと思います。

 

2009/06/01

勝間和代の経済閣僚起用は最悪 この女は自由主義の敵

 6月2日付けの夕刊フジ「奇襲”内閣改造急浮上」という記事http://www.zakzak.co.jp/top/200906/t2009060141_all.htmlを見て不愉快に思ったので書きます。自民党中堅議員の話として「与謝野氏の3ポスト兼務解消に伴う経済閣僚として、トヨタの奥田碩氏とかエコノミストの勝間和代さんあたりを登用するのではないか」との観測があるということですか、勝間の起用だけはやめてもらいたい。
 だいたいこの女は少子化対策として男性の長時間労働規制を主張しており、フェミニストの主張と大差ないのである。のみならず欧州連合と同等の、週48時間労働規制を導入することを提言している。http://mainichi.jp/select/biz/katsuma/crosstalk/2009/01/post-7.html労働時間規制に積極的であり自由主義の敵だといわなければならない。
 我が国の生産性はアメリカを100として商業・卸売業が60、金融・保険業が70とホワイトカラーの多い業種で生産性が低いということはかねてから指摘されていることです。だからホワイトカラーエグゼンプションの導入は当然なのに、この女の政策は反対なのである。
 フジテレビの番組で派遣労働のコメンテーターとして出ている勝間を見ましたが「同一労働同一賃金」とか言ってました。これは、ネオコーポラティズムというかヨーロッパの集権的な産業別組合と使用者団体の強力な団体協約自治の体制を前提としたものでろくなもんじゃないでしょ。
 ドイツなんか賃金体系が硬直的な産業別組合の団体協約が経済低迷の要因ですよ。
 たから勝間の言ってることはろくなもんじゃないのに、単に新味を出すために経済閣僚に抜擢なんてやめてほしい。

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