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2009/06/13

感想 勝間和代『お金の学校』

 殆ど読む気はないが、勝間批判のために買った本。日本経済新聞出版社2009年。勝間和代と竹中平蔵元総務大臣の対談が載っています。竹中平蔵はよく新自由主義者とか言う人がいますが、間違いだと思います。竹中は54頁で安倍がやろうとしたことだができなかったこととして、オランダの同一労働同一賃金で労働者全員が同じ保険というのを挙げてます。「日本もそうする必要が絶対にある」と言ってます。これでは日本より明らかに格下の小国オランダ・ネオコーポラティズム体制マンセーと言っているのも同然であって、竹中平蔵と森永卓郎は同類でしょう。この政策をやらないと「社会正義は貫けない」とまで言ってますが、ハイエクは「社会的正義」のような集合的な概念は幻想とし、「社会的正義」のために国家が個人に強いる状況を嫌うわけですから、真に自由主義的な人は「社会正義」とは口が腐っても言わないはず。だから自由主義者ではないと断定できます。
 新自由主義的な政策の典型は、1980~90年代のイギリス保守党政権、1990年代のニュージーランド国民党政権、1997~2007のオートストラリア保守連合政権等だろう。
 保守党政権がやったことは団体交渉・協約から個別契約ヘパラダイム転換です。保守党時代は組合を承認するか否かは経営者の自由であり、つまり労働組合の否認を推進しました。特に集権的な団体協約や、賃金・労働時間統制はその対極にある体制といえます。ニュージーランド1991年雇用契約法(Employment Contracts Act)にいたっては個人は企業と直接雇用条件を定め、労働協約や集団的労働関係に拘束されない個人の雇用契約(代理人を自由に選べる)ようにしたわけで、これも実質的に労働組合否認を著しく推進する政策になりました。これが本物の新自由主義でしょう。
 既得権で守られた高いレーバーコストの正社員とワーキングプアの格差を解消するといいう「社会的正義」を振りかざすこと自体懐疑的ですが、仮をそれを認めるとして格差を解消するというなら、労働三権を見直して、我が国でも90年代のニュージーランドのように個別契約と組合否認の自由を保障する体制にすれば、正社員の既得権は瓦解して、格差が解消する可能性がある。そういう政策なら自由主義ですが、オランダのまねは最悪といえます。
 我が国でも2007年ワークライフバランス憲章のような政労使合意による政策が行われてますが非常に不愉快なものです。政労使合意をまとめることが良い政治であるわけでは全くないです。例えば2002年にブッシュ政権が国土安全保障省を設置する時、同省に配置される連邦公務員の団体交渉権の実質的剥奪を提案したとき、別に労働組合と協議したりすることはないです。連邦政府行政予算局(OMB)のA-76通達による官民競争入札の推進だって、労働組合と協議するようなものではないわけで、政労使の談合で政策が進められているわけではないです。今のオバマはともかく、ブッシュ政権のチョー労働長官はヘリテージ財団人脈でしたから、政策について労働組合と談合するということはない。それが健全な在り方だし、ネオコーポラティズムに反対するのが新自由主義でしょう。労働政策は政労使の集権的な談合で仕切ってしまう体制は最悪のものです。長坂寿久『オランダを知るための60章』によると1937年以来法律で全産業部門・支部に適用される労使協定システムとして、中央労使交渉による統一労使協約があり、オランダの労働者83%の団体交渉をカバーし、賃金表、労働時間等労働条件の多くの事柄を交渉範囲としている。これは企業者が契約締結の自由を有し、自己の営業のために、いかなる者をいかなる条件で雇うかについて自由に決定する自由企業体制とは反対です。
 勝間は政治家と労組のトップダウンで決めてしまえば良いみたいな趣旨のことを言ってますが、こういう女性を政治家にするのは危険でしょう。 勝間はEU労働時間指令のような社会民主主義的な総労働時間規制を政策としていることから明らかなようにマッキンゼーやJPモルガン証券といった経歴から連想するようなアメリカナイズされた女ではないようです。もし勝間が日本のフェミニズムを非難して、アメリカのように女は男と同じ土俵で働いて競争すべきだと言うなら好意的に見ることはできますが、そうではない。
 だいたいオランダなんて北朝鮮より人口規模は小さいたいした国じゃないですよ。

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