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2009/06/03

感想 本田由紀 「教育・労働・家族をめぐる問題」

 芹沢一也・荻上チキ編『日本を変える知「21世紀の教養」を考える」光文社2009年5月刊の第三章。

 前置きが長くなりますが、私は物事に単純明快に割り切って考えたい。「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」というリチャード・A・エプスタイン教授の見解を信奉する。これはリバタリアン党の綱領に相応しい。
 従ってこれに反するものは全てが敵ということである。イギリスの1906年労働争議法は最も悪いものである。つまり「ある人によって労働争議の企図ないし促進のためになされる行為は、それが誰かある他の人に雇用契約を破棄するよう誘導するとか、誰か他の人の営業、企業、または雇用の妨害になるとか、または誰か他の人が彼の資本あるいは労働を欲するままに処分する権利の妨害という理由だけでは起訴できない」
 労働力取引を制限するコンスピラシーであリ、本来不法行為である労働争議の制定法による「法認」は、労働を欲するままに処分する権原の否定だからである。この趣旨から労働基本権、労働協約はもちろん政府による労働時間規制等大多数の社会労働立法は悪であると考える。
 そもそも8時間労働、所定時間外割り増し賃金というのは20世紀革新主義時代の鉄道労働法あたりから始まったと考えるが(この論点は別途検討します)192年から1920年頃まで、労働組合否認のアメリカ鉄鋼労働者は週7日12時間労働だった。休みがない方が効率的だったわけです。偶々鉄道を8時間にしたから他の産業もそれに倣うという必要など全くなかったと考えます。

 さて本田由紀(1964年生の東大大学院教育学研究科教授)の著作だが、2005年日本社会学会によるSSM若年調査を分析しています。調査対象は20~35歳までの男女(但し女は未婚)正社員・非正社員を問わずというものですが、週労働時間40時間以下、41~50時間、51時間以上の類型に分けると最も閉塞感を懐いているのは41~50時間の中時間労働者という面白い結果になってます。
 昇進機会・収入・職場の人間関係で中時間労働者の満足度が最も低いだけなく、コミュニケーション能力、アイデアを発揮していく能力の自己評価も最も低い。
 著者は中時間労働者について主として一般職正社員と、派遣の事務を想定し、自分の能力を発揮している実感もなく、ただ周りに気を遣って、トラブルを起こさないよう毎日をやり過ごすような職場を想定している。
 この点、長時間労働者の方が、能力も期待されて発揮できるとし、つまり充実していると答えている。収入でも満足度が高い。
 POSSEというNPOの2008年の都内の若者の路上聞き取り調査についても分析してますが、月収を見てみると、週60時間以上の長時間労働者では、中核的正社員の80.6%が21万以上の収入(31万以上は25%)だが、周辺的正社員(定期昇給とボーナスのいずれかを欠く社員)では21万以上は46.5%で、15万円以下が16.8%もあります。
 この調査では中核的正社員より周辺的正社員の方が収入は少ないにもかかわらず、労働時間が長い。それでも健気に働き、仕事のやりがいについても中核的正社員と殆ど差がないという結果になってます。本田はこうした仕事熱心さが多くの問題を含んでいる現状を温存するというつまらない見解を述べてますが、生真面目で誠実な勤勉さが悪いというのは大きな間違いです。

 勝間和代をはじめとするフェミニストは男性の長時間労働を規制してワークライフバランスと少子化対策を主張してますが、こいつらの思想に従って労働時間を規制されなければならない理由など全くないと思います。むしろ週50時間以下の中時間労働者が充実感がなく閉塞感を持っているし、自己評価も低いのです。
 こいつらはわれわれが権力者であり、ワークライフバランスと子育て支援少子化対策を社会正義として労働時間を統制するのは当然だと考えてるのでしょうが、そういう社会正義の強要は「何人も自分自身を所有し、自らの労働を自らの望む条件で自由に利用する権原を有する」というリバタリアン党の綱領に反するものとして反対して行きたいと思います。

 

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