公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

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2009/09/27

下書き 労働に関する私の基本的な考え方 2 我が国も労使関係のパラダイム転換を図るべきだ(その3)

(2)イギリス 団体的労使関係から個別的労使関係ヘ

 1979年より18年間の政権にあった保守党政府は労働市場の規制撤廃を基本政策として強力に推進した。その執拗さ徹底においてニュージーランド国民党政府による1990年代の労働改革と双璧をなす。
 
 それは賃金や労働時間の規制、解雇の保護、労働組合への加入強制等の措置をとおして労働力・労働市場に付着した様々な法的・社会的規制をさらに緩和して労働力の柔軟性を高め、労働力の効率的な活用と配分を可能にするような労働市場の形成する試みであった(林和彦「イギリス保守党政権下の労働市場の規制緩和(一)(二)(三)完」『日本法学』72巻3号 2006、72巻4号 2007、73巻1号)総括されるが、際だっているのがイギリスでは伝統的だった国家が労使関係に介入しないという「不文律」を否定し、労働組合内部規律について国家的干渉を強く行う立法がなされたことである。カーン・フロイントのいうコレクティプ・レッセフェール「集団的自由放任主義」体制(ボランタリズムともいう)は完全に崩壊した。
 具体的には、組合の政治寄金支出・組合役員選挙・争議開始〔スト権投票〕に対する無記名投票の義務化。独立かつ適格な立ち会い人の監査のある投票制度の導入、組合員の年次財政報告書を受領する権利、組合員への不当な除名の禁止。チェックオフ協定に同意しない組合員の権利といった事柄である。(山田省三「一九九〇初頭のイギリスにおける労使関係と労働法の動向」『労働法律旬報』1370-1995)それには組合員の権利と組合民主主義というまっとうな理由があった。
 争議開始を決める投票が無記名郵便による秘密投票とし、第三者の監査が入るのは、集会での挙手などによるストライキの決定かその場の雰囲気に流されやすいこと、投票を経ない組合幹部の指令や山猫ストを防止し、組合員の多数意見を反映するものとしたのである。役員選挙や政党への政治寄金支出の無記名投票の義務づけも同じく組合民主化のためである。
 我が国では、団結権は国家からの自由のみならず使用者に対する権利あるいは組合員に対する非常に強い統制権限を認めているものと解釈されることが多く、組合員の権利とか、組合の権力濫用を防止するという観点での政策を著しく欠いている。
 実際、私の職場である東京都水道局の全水道東水労の場合、2年に1回の中央執行委員の改選でも毎回無投票当選で、実質民主的には選出されていない。争議開始投票も、秋から年末の闘争と、春闘と最低2回はスト権投票やってますが、毎回95%とか高い支持率なわけですが、本当に公務員はストライキをやりたい人ばかりなのか不可解に思うわけです。争議開始となると、組合役員が騒々しく威張りだして全体主義的雰囲気となり、職場を離脱して決起集会縁の動員を指令、当局も2割動員までは違法集会とせず容認するなれ合い状態ですが、3割動員も中止申し入れをしているだけで実質容認である。一方で組合となれ合いの職制、一方に組合役員という二重のビューロクラシー構造がそびえている、風通しの悪い企業風土というものができている。
 アメリカでは労働組合と組合員の関係を規律する法律(1959年ランドラム・グリフィン(Landrum-Griffin)法30))を有する点である。「組合員の権利の章典」によって組合員の平等取り扱い、組合員の言論の自由、組合員に対する懲戒の保護、等々が規定されているが、我が国は組合の腐敗を防止し組合員の権利を保護する担保となるものがないのである。
 この点は米英のほうが法的に整備されているとはいえる。

 保守党は組合弱体化のために組合民主主義を標榜したといううがった見方もあるが、しかしながら、1987年のグリーンペーパー『労働組合と労働組合員』では「自由社会で享受することのできる効果的な保護を一般組合員に与えることを確保」「労働組合の責任の拡張」「労働組合の『一層の民主化』」「労働組合を組合員らの手に取り戻すこと」をテーマとして政策を提言するものだが、(古川陽二「翻訳と解説:英政府緑書『労働組合と組合員』」『沖縄法学』  (通号 16) [1988.01] ) 「組合民主主義」の推進理由はまっとうなものである。今日の労働党政権でも支持されている事柄なのである。
 (続く)

 

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