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2009/12/20

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(5)

 1 刑事共謀法理の起源

○ 共謀者令
 高橋保(*1)によると共謀法理の起源はエドワード1世の治世の1285年の裁判手続の是正と取り締まりのための制定法だった。1305年の共同謀議者令Ordinancee of Comspiraciesはコンスピレーターを「宣誓・誓約そのその他の約束により、互いに共同もしくは結合して虚偽の申立を行い、それによって他人を起訴ないし起訴の危険に陥れ、あるいは十二歳未満の者に、他人に対して重罪の告訴をのなさしめるもの」と定義し、共謀罪とは裁判訴訟法上の不法行為概念だったとする。
 しかし、谷原修身(*2)によれば共謀者令the Ordinance of Conspirators)では、特に労働者間の賃金引き上げのための共謀を、明示的に禁止していないが刑事犯として扱っている。

○ 労働者勅令と労働者規制法
 イギリス最初の労働立法はエドワード3世の治世の1349年労働者勅令Ordinance of  Labourershttp://www.britannia.com/history/docs/laborer1.html と1351年以降1359年まで逐年公布された労働者規制法(Statutes of Labourers)http://avalon.law.yale.edu/medieval/statlab.aspであるこれは1347年から1349年のペストの流行による極端な労働力不足に対応するため、国家的立場から、労働力不足の解消、賃金の高騰の抑制、過剰賃金を得なければ働こうとしないの農業労働者の悪意を抑止するため制定されたもので、60歳以下の身体壮健な者に対して性別を問わず、従来の慣習による賃金で雇傭されるべき義務を規定した、また日雇いを禁止し、年期雇傭とされ、契約期間満了前の就業放棄を厳禁した。また従来の慣習的賃金で法定最高賃金とし、労働者がそれ以上の超過賃金を要求することを罰金で禁じたものである。(*3)
 谷原修身(*2)によれば1349年製パン業者の使用人が従来の賃金の二倍もしくは三倍でなければ働かないとする共謀が告発された例、製靴業の使用人が自ら定めた曜日でなければ働かないとして共謀した例がある。その後、これらの団結を規制する一連の法令が出されたと述べている。とすると団結に対する共謀罪の適用は大変古く14世紀にまで遡ることができる。

○1548年法 明文による労働者の団結への共謀罪の適用

 Conspiracyは元来、2人あるいはそれ以上の者が-誓約なり信約なりによって-ある人を重罪にあたるように起訴したり、起訴されるよう陥れる協定を意味していたが、1549年法により団結を規制する一連の法令をまとめ、雇職人の不法な団結つまり「ある価格でなければ仕事をしないとか、他の者がはじめた仕事の完成は引き受けないとか、ある時間しか仕事をしないとかいうように共謀する」ことに適用されることとなった。(*4)
 1548年法では、熟練工が一定の価格以下では仕事をしないことを共謀又は約束する場合は、刑事犯とされ、初犯は10ポンドの罰金と20日間の禁錮刑であった。又商人間の価格協定も賃金協定と同様に当然違法とされた(*2)。

○スター・チェンバー裁判所における共謀法理の進展

 田島裕(*5)に依存するが、17世紀の進展をみていくこととする。スター・チェンバー裁判所の創設については1487年説があるが、不明であるというのが通説である。スター・チェンバーの評判が悪くなったのはチャーダー朝後半に国王が議会・コモンロー裁判所と対立し、国王の意に従わせる手段となってからであって、エドワード・コーク卿が「キリスト教世界にある(わが国会を除いて)最も栄誉ある裁判所」と呼んだように一般的には好意的にみられていた。国家の安全との平和に関する事件、名誉棄損、詐欺、文書偽造等の事件のほかに、エドワード・コーク卿が検事総長として訴追を行った名医ロペッツの女王暗殺、ウォーター・ローリー卿の国王暗殺、1600年のエセックス伯、サウザンプトン伯の訴追等の共謀事件をはじめとしておいて多くのコンスピラシーに関する事件を処理したが。
 理論的に重要なのは1611年の家禽商事件Poulterers Caseである。この判決では中世のコンスピラシー法理の核心は害意をもって〔他人に危害を加えることを〕約束または結合することにあると理解された。かようにこの法理を理解すれば、不法な目的をもったあらゆる種類の結合を処罰できることとなり、犯罪行為がおこなわれたかどうかは問題にされず、悪い心を持っているかどうかが問題とされる。共謀法理が未遂の段階で処罰する統制機能を有するのはそういう理由である。
 

1 高橋保 「イギリス労働法における共謀法理(コンスピラシー)の形成と展開」 『創価法学』7(4)〔ネット公開論文〕http://ci.nii.ac.jp/vol_issue/nels/AN0013392X/ISS0000435233_ja.html
2谷原修身 「 コモン・ローにおける反独占思想-4- 」『東洋法学』38巻2号1995年
3小宮文人『イギリス労働法』信山社出版1991、高橋保前掲論文
4中西洋『《賃金》《職業=労働組合》《国家》の理論』ミネルヴァ書房1998 66頁
5田島裕「コンスピラシー法理の研究-2-スター・チェンバーによるその法理の利用 」『 法学雑誌 』 25(1) [1978.09] 

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