自由主義と自由放任主義は違うと説明したブログ
森政稔「経済的自由主義の政治的意味―政治思想からの経済(学)入門」『現代思想2009年8月号』を紹介したブログを読んだ。「レッセフェールとモラル」http://d.hatena.ne.jp/hirokim21/20090805/1249483687
「アダム・スミスの古典的な時代の自由主義は、市場に対する外在的な介入としてではなく、その内在的な制約として、自由放任とは逆に「自由であることを強制すること」が必要とされた。それゆえ、スミスにおいては、労働の団結(労働組合)のみならず資本の団結(株式会社)もまた、原則的に自由主義に反する独占として排除されていた。一九世紀以後、自由主義から自由放任主義への転換が徐々に行われ、株式会社とともに労働組合も黙認を経て承認へと進むようになる。」と説明され1825~1875年が自由放任時代なのだという。1880年以降が規制の時代とされている。
なるほど団結禁止は個別雇用契約主義であるから、他者からの干渉を強要されない自由であることを強制するという言い方も理解できないわけではない。しかしそれが真の自由という言い方もできるはずである。また私は株式会社を認めるから、労働組合も法認しなければならないという論理には疑問がある。株式会社が営業制限に該当するのか、他者の取引自由の権利を侵害するものなのだろうか。
また1825年法は原則的に団結権を否定し、賃金・労働時間に関する団結が例外的に認められていたにすぎないのし、1875年の共謀罪・財産保護法によるスト刑事免責が実質的な労働組合法認、争議権の確立とするならば、若干時代認識には問題がある。
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