公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

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2010年3月の23件の記事

2010/03/31

「海兵隊、沖縄に必要」はじめからそうだと思っていたよ

徳之島だハウステンボスだとかいろんな情報が出ていますが、初めてまともなことを言った官房長官の見解。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100330-OYT1T00913.htm?from=rss&ref=rssad

2010/03/28

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(28)

Taff Vale Railway Company v.Amalgamated Society of Railway Servants (19 01)
タフ・ヴェイル事件(その3)

(前々回)
http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/right-to-work-l.html
(前回)
http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/right-to-work-1.html

○タフ・ヴェイル事件の背景
 

 南ウェールズのタフ・ヴェイル鉄道は巨大製鉄業家のジョン・ゲストによって1941年に敷設され、当初鉄製品の輸送が主たる目的だったが、1846年にスティーム炭の産地であるアバーディアに延伸され、炭鉱と港湾都市カーディフを結ぶ石炭輸輸送の役割を果たした。1855年には、供給能力の大きなスティーム炭の産地である ロンダ渓谷に延伸され、19世紀末にはニューカッスルを抜いて、カーディフが世界最大の石炭輸出港に発展した。
 この鉄道の1855年の石炭輸送量は155万トンであったが、最盛期の1913年には1936万トンに達したのである。
 このカーディフ炭〔南ウェールズ産炭〕こそイギリスの重要な戦略物資であり「世界の海運」を支えていた。カーディフ炭は〔強粘桔無煙炭といわれる〕良質で重宝されたのである。嵩張らず、燃焼時間が長く、高い蒸気発生力、ほとんど煙が出ないという性質は、軍艦・商船の長距離航海に適していたので、1872年イギリス海軍本部はカーディフ炭のみ軍艦用に使用する方針をとったし、諸外国の海軍も同じだった。
 イギリスの工業力は1870年以降ドイツ・アメリカに退敗し「世界の工場」ではなくなったが、「世界の海運」だけは、第一次世界大戦頃まで堅持し世界を支配する政治力を有していた。それは世界の主要港に石炭補給基地網を置いて、イギリス籍商船に独占的に使用させたためである。【*40】
 (なお、作家の林田明大氏のブログによると〔船舶用〕石炭として最高品質がカ-ディフ炭で、次が長崎県の高島炭と書かれているhttp://blog.livedoor.jp/akio_hayashida/archives/971605.html

 問題のタフ・ヴェイル鉄道の争議はボーア戦争の只中で戦時好況にあった。当時タフ・ヴェイル鉄道は南ウェールズ産炭の4分の3を輸送していた。南ウェールズ産炭(カーディフ炭)に依存していたフリート艦、海岸の石炭基地、商船の石炭需要が急増し、石炭価格が急騰、船主や炭鉱経営者も利潤を増加させ炭鉱労働者の賃金も上昇した。
 ところがタフ・ヴェイル鉄道は、競合するリムニー鉄道が安い運賃であるため、運賃値上げができず、鉄道労働者の賃金は抑えられ、戦時好況の恩恵を受けられないでいた。
 合同鉄道従業員組合は労働組合を合法化した1871年に創設され、1898年にストライキ実行に組合員の投票必要としないと規約を改めてから戦闘的になったが1998年にスト基金が減ったため規約を改め投票を復活させている。世紀転換期にはイギリスで5番めに大きな労働組合になったが、鉄道経営者は同組合を敵視し、依然として交渉団体として認めなかった。1891年タフ・ヴェイル鉄道の社長に就任した、ビーズリーは1896年のリヨンズ対ウィルキンス訴訟Lyons V.Wilkins Case(仕事をしないように人々を説得する目的でなされたピケッティングは、単に情報の取得または交換と見なされないものと考えられるべきで、1875年法に反し違法であるとした)を熟知しており、」ストライキが起きたら裁判に訴え、差止命令を得ること。ピケッティングの違法性を求める術を知っていた。【*36 6頁】

 
○ストライキの経過と終結

 松村高夫の著書に依存するが経過を述べる。ストライキの発火点となったのは、エウィントンという信号手の配置転換だった。1900年8月6日カーディフ以外の地域の信号手・車掌・制動手362名(労働者総数の9割)が組合本部の承認なしにスト通告を行った。これは労働者総数の90%であった。8月13日にはカーディフの組合員もスト通告し、通告者は726名、93%であった。商務院とストライキ承認に消極的な合同鉄道従業員組合本部がスト回避の調停工作に乗り出したが失敗、19日深夜12時にストに突入し、8月31日まで11日間続いた。ストライキ参加人員1227名は労働者総数の98%であるが、64名はスト通告なし、400名は不完全なスト通告で参加した。スト開始当初から鉄道会社はスト通告が不十分なままに職場を離れた労働者を契約違反として訴え、多くの場合会社が勝訴し、罰金刑を科せられた。

 ストライキ中職務についていた運転手は8月20日21名、23日以降31日までは7名であり、31日になっても通常の4分の1しか列車が運行できない状態だった。ストライキ中は昼夜847名のピケが張られた。就業しようとする労働者を組合員が暴力的に阻止した事件としては、列車がストライカーに攻撃され、運転手と火夫が機関車から引きづりだされ、暴行される事件が起きた。

 スト発生に伴い、カーディフ市長以下10名の監視委員会が特別招集され監視体制をとった。監視委員会の席上タフ・ヴェイル鉄道社長ビーズリーよりカーディフ警察署長に対する書簡が読み上げられ「列車とそれを運転する従業員に重大な妨害がなされてきた」「騒擾が拡大することは現実に確実であるという観点から、カーディフ警察署長である貴殿は鉄道及び乗客に必要とされるあらゆる保護を与えるよう、私は要請する‥‥」署長はこれを受けて、警察官の通常勤務を8時間から12時間に延長すること、署長に近隣の警察部隊を動員する権限の付与、必要があれば軍隊派遣の要請する提案がなされ、反対した委員は1名のみで、警察署長の提案が通った。
 ストライキ中、タフ・ヴェイル鉄道が支払った警察警備費は306ポンド5シリング3ペンスであった。軍隊派遣は要請されなかったが400名の警察官が動員された。

 
 タフ・ヴェイル鉄道のストの影響は大きく、ドック労働者や炭鉱労働者の多くが作業を中止し、タフ・ヴェイル鉄道と競合するリムニー鉄道やバリー鉄道の労働者もストを支援したため、ストライキの最初の三日間は石炭輸送がほぼ完全に停止した。【*36 第一章】
 しかし、会社側は5つの鉄道会社から引き抜きのほか、スト破り代替労働者の募集を行っていたので、8月24日には続々と代替労働者がカーディフに到着した。会社がスト破りれを雇用する段階で、もともと非公認ストライキだったものが組合の公認ストライキとなり組合指導者が派遣されるようになる。
 スト破りはタフ・ヴェイル鉄道が独自に鉄道経験者を募集した個人申請の労働者と、スト破り派遣団体のNFLA(全国自由労働連合)に依頼し雇用したケースがある。スト期間中に会社が雇用したスト破りは496名だった。【*36 第一章 48~49頁】
 スト破りがグレートウェスタン鉄道カーディフ駅に到着すると組合は駅を包囲し「スト破り回状」Blacking Circular を列車の窓に貼り付けそこには「総書記リチャード・ベル」の名前で、「運転手、火夫、車掌、制動手、および信号手は、スト中である。諸君はスト破りとして知られるようになりたいのか‥‥」と書かれていた。カーディフ駅ではスト破りの身柄確保のため会社と組合の争奪戦が行われ、8月24日組合の説得に応じ組合から帰りの切符代を貰って166名が就業せずに帰還したが、196名は説得に応じず雇用された。タフ・ヴェイル鉄道は組合の説得により28名のスト破りをロンドン返したことを雇用権の侵害として高等法院に告訴した。またグレートウエスタン鉄道の総管理者はピケの目的のために駅に立ち入ることは許されないとし、組合指導者が駅施設に立ちることを制止する令状が送達された。
 告訴は「原告タフ・ヴェイル鉄道が雇用している、あるいは働こうとしている、いかなる労働者に対しても、労働することを拒否するよう説得したり阻止する目的で‥‥‥カーディフのグレート・ウエスタン鉄道駅や原告の職場等をを監視したり包囲したりすることを禁止する命令」を出すことを求め、。組合指導者には召喚令状が発出された。【*36 57頁】
 タフ・ヴェイル鉄道の強硬な方針に対し組合は対決姿勢を強めた。
 ピケッティングは巧妙を極め、斜面の線路に油を塗ってスリップして列車が停車するところをピケットが貨車をはずして坂下に追いおとすなどの手段を用いた【*6 244頁】
 このストライキには1896年の調停法にもとづき商務院による調停が行われた。これはボランタリズムによリ強制力はない。組合側はスト集結の条件として、スト参加者に対する訴訟を取り下げること。スト参加者の復帰、スト破りの全員解雇を要求したがスト破りの排除と調停委員会の設置は曖昧なままストは終結した。【*36 70頁】

○一審1900年8月30日高等法院ファ-ウェル判決

 タフヴェイル事件の最初の判決が、ストライキが終結する直前の8月30日のものである。これはストライキ指導者の合同鉄道従業員組合総書記のベルと同組合西部イングランドノオルグ書記ジェームス・ホ-ムズに対していかなる形態のビケッティングであれ制止するとの差止命令を下したものである。

ファ-ウェル裁判官は次のように述べた。
「リヨンズ対ウィルキンス訴訟が控訴院で確定しており‥‥他人に合法的なことをするよう、あるいはしないよう強制する目的で、その人の家を監視・包囲することは違法である。労働組合は1875年以前は非合法であったが、それ以降は一定の目的と一定の資格があれば合法とされてきた‥‥雇用主は彼らの労働者との間で雇用主が良しとする条件でを結ぶ自由があり、労働者は雇用主とのあいだで労働者が良しとする条件を結ぶ自由がある。ただしリヨンズ対ウィルキンス訴訟の例にみるように、双方とも暴力を行使したり、あるいは労働者を労働させたりさせなかったりする目的で暴力を行使したり非合法に監視したり包囲する目的はない。‥‥ベルはカーディフに行き、8月23日午前2時半、多数の労働者とともにプラットフォームにいるのが目撃されている。ベルは労働者とともに、タフ・ヴェイル鉄道に雇用されるためにきた人々の乗っている車輌に近づいた。これらの人々に告げられたことは、帰路の乗車賃は支給される。もし彼らが留まるならば、ストライカーたちの糧道を絶つことになる。ということであった。‥‥ベル氏が主張するのは‥‥彼の私的目的でグレイトウエスタン駅にそこにいたのであり、そこにいる権利はある、ということである。私は、ベル氏がグレイト・ウエスタン社の施設内にいる絶対的権利をもつとはあえて考えない。グレイト・ウエスタンは疑いもなくこの駅の所有者であり、乗車するも目的で公衆がそこにくることを認めているのであるが、しかし、私の判断するところでは、他の鉄道会社に働きにくる他の人々に干渉したり彼らを阻止するための手段を講じたりするという目的をもってくるベル氏や彼の仲間の人々に対し、認可をあたえる義務はないことは明白である。」
 さらに裁判官は「スト破り回状」に言及する。8月23日付でだされた前掲の回状は「総書記リチャード・ベル」の名前で、「運転手、火夫、車掌、制動手、および信号手は、スト中である。諸君はスト破りとして知られるようになりたいのか?」という内容のものであった。裁判官は、その回状を「最も不適切な選択」であるとし、「良しとする条件で、良しとする雇用者のもとで働くという、この邦の法律によって実行が認められていること」に対する「明白な脅威distinct thrert」であると指摘した。これはリヨンズ対ウィルキンス訴訟の場合よりも「より悪質な例」であり、ベルは個人的には暴力はふるわなかったとしても、雇用権の侵害に対する暴力に対する責任があるとしている。もう一人の被告であるホームズについては、スト破り就労阻止の現場にいなかったが、ピケッティングに指示を与え、労働者に労働契約破棄を奨めた事実を認定し有罪としている。【*36 128~132頁】
 この判断は1896年のリヨンズ対ウィルキンス訴訟の先例に拠っているが、1875年共謀罪・財産保護法第七条の解釈としても妥当なものであると考える。

共謀罪・財産保護法第7条はthreats,molestation , obstructionの三つの使用を止めた。そして、暴力・脅迫(intimidation)・しつように不穏な尾行・器具・衣類の隠匿・監視包囲を禁止する規定のみをおいた。すなわち
  何人も他人を強制して、その者が行為をなす権利を有することにつきこれをおこなわしめないこと。またはその者がある行為をなさない権利を有するにつきこれを行わしめることにつき、を目的として「不法にかつ法律上の権限をなくして」以下の行為を行うこと。
(1)その者または妻子に暴力を加え、脅迫し、またはその財産に損害を与え、脅迫し、またはその財産に損害を与えること。
(2)至る所しつようにその者を尾行すること。
(3)その者の所有しもしくは使用する器具・衣類その他の財産を隠匿し、または奪取し、またはその使用を妨げること。
(4)その者が居住し、労働し、事業を行いもしくは偶然居合せた家屋その他の場所またはそれへの通路を監視または包囲すること。
(5)二人または二人以上の者とともに街路もしくは道路において不穏な状態でその者を尾行すること。
 以上の行為をなす者は略式手続により二十ポンド以下の罰金または禁錮。

 第7条の但書があり、単に情報を授受する目的で他人の居住し、労働し、事業を行いもしくは偶然居合わせた家屋その他の場所またはそれらの通路に待機する(ateend)」ことは「監視・包囲」とみなさないとした。(*6 227頁以下】
 タフ・ヴェイル鉄道会社側のウィリアムズ弁護士はリヨンズ対ウィルキンス訴訟で、人を「スト破りblackleg」脅迫行為であるとし考えられていると発言しているが【*36 128頁】、「諸君はスト破りとして知られるようになりたいのか?」という回状だけをとっても、単に情報を授受する目的で待機する以上のことが行われているからである。

○一審1900年9月5日高等法院ファ-ウェル判決

 主に林和彦【*37】に依存するがこの判決の意義を述べる。これは法人にあらざる労働組合に対し、英国一般不法行為法の代替責任の法理を媒介として、不法行為責任の主体として措定し、8月30日の組合役員のみならず、合同鉄道従業員組合に対しても差止命令を下した重要な判決である。労働組合を不法行為法の領域に引き込み 従来の組合員・役員の個人責任オンリーに加えて、個人の違法行為を起点として労働組合の団体責任が創設されたのである。貴族院判決は、一審のこの判決を確認したもの。
 合同鉄道従業員組合は「スト参加者に対する訴訟」を取り下げる条件でストを終結したが、タフ・ヴェイル鉄道は労働組合に対する告訴は取り下げなかった。
 当時の判例では組合員・役員の争議活動に対して、契約違反の誘引と民事共謀を根拠として、ほぼ例外なく不法行為を認定していた。しかし、労働組合名で訴えられ、不法行為責任を認定することは例外を除いてほとんどなかった。というのは、労働組合を最初に法認した1871年労働組合法が、労働組合の法人化を企図せず、労働組合=登録組合独自の訴訟権限につきは何らの規定も置かなかったことである。また同法が登録制度を導入して、登録組合の被信託人=受託者及び他の役員に提訴・応訴の権限を付与した目的は、該組合の権利・財産の保護以外の何物でもなかったためである。
 争点は1971年労働組合法の解釈問題である。1871年法は登録組合が法人格取得を意味しなかった。また同法が、登録組合不法行為の応諾能力を規定していないことから(a)登録組合は、その組合の合法な目的の範囲内で活動する組合役員が違法行為を行った場合、自ら不法責任を負うか(b)登録組合は自己の名において、その登録名で自ら訴えられるかであった。
 ファーウェル判事は次のように述べた。労働組合法上の登録組合は法人ではないが「法人が、その使用人ないし代理人によってその仕事中に行われた違法行為に関して有責であると判示した原則は、-利益を得る教授する者は負担を負わざるべからず-法人の場合にたいして同様に、労働組合に対して適用になりうる。もし被告組合の主張が認容されるなら、立法府は、大きな財貨を所有したり、その財貨の行使や代理人を雇うことによって行うことのできる違法行為にたいしてまったま責任を負うことなく、代理人によって行為したりすることのできる数多くの団体を認可したことになる。‥‥立法府が有害なことにたいしかかる広範な機能をもつ無責任な団体の存在を実際適法したと私に判示させるには、明白かつ明示の制定法の分限が必要であろう。〔しかし〕私をそのような結論に導く何ものも制定法にはない。‥‥組合は不法行為の責任を負うと結論することにおいて‥‥訴訟は組合にたいしてその登録名において生ずるのでなければならない」【*37 185頁】「‥‥もちろんストライキというのは完全に合法である。組合の全般的運営は、労働時間と賃金をめぐる争議において組合員を代表する権限を、執行委員会に与えている。‥‥〔しかし〕被告ベルは組合の総書記であり、ホームズは地方オルグ書記である。彼ら自身は組合のの指導者として、彼らの指示に基づき、彼らの利益に従って、ストライキに責任をとり、先週明示した証拠により非合法に監視・包囲し会社のために働くことを妨害し、労働者が契約を破棄するよう違法に命令した。【*36 133頁】。‥‥組合の合法的な目的を遂行するなかで不当な行動を下という問題であ。。そのような場合には、本人は個人であめうが団体であろうが、‥‥その被用者または代理人が業務の過程で使用者のために犯した違法利行為は、たとえ明示の命令や特命が証明されなくても責任を負う。【*41 196頁】

 1871年労働組合法制定の立法運動を行った職能別組合は「訴えることも訴えられることもない団結」を求めていたし、タフヴェイル事件まではそのように思われていたが、裁判所はそのような特別な政府の不干渉を制定法に明文がないので否定したのであり、市民法原理に基づいた妥当な判決であると思う。またこの判決は、制定法にもとづき就労中止、同盟罷業としてのストライキを合法としつつも、会社の雇用権と他者の就労を妨害するピケッティングについては、非合法な「監視・包囲」と、契約違反誘致を理由に不法行為としている点で、個人主義的自由主義を擁護するものであり妥当な判決といえる。 

*6片岡曻『英国労働法理論史』有斐閣1952
*36松林高夫『イギリスの鉄道争議と裁判-タフ・ヴェイル判決の労働史』ミネルヴァ書房2005
*37林和彦 「タフ・ヴェイル判決と立法闘争」『早稲田大学大学院法研論集』7号1971
*40山崎勇治『石炭で栄え滅んだ大英帝国-産業革命からサッチャー改革まで-』ミネルヴァ書房2008

*41菅野和夫「違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題として (一)」『法学協会雑誌』88(2) [1971.02.00]ける団体責任と個人責任」

2010/03/24

本日の頭上報告は中央委員会報告と書記長報告

 8時32分頃組合のビラが各机にまかれ、9時17分から中央委員会報告と32分から書記長報告があり47分に終わった。内容は春闘妥結内容の報告で、冒頭、仕事をしながらでも耳を傾けてくださいと言っているのてぜ業務妨害を意図していることは明らか。現業賃金云々と、年配者の大量退職と新規採用がない状況云々など言っていた。書記長報告は多岐にわたる内容を話していた。
 東京都水道局ではストライキを構える闘争が最低年回3回あるが、ストを決行してないと時も29分職場大会とか、事務室内勤務時間内の演説を必ずやって妥結までの経緯を演説していたが、数年前からその指令がなくなったが、最近職場報告と名目でまたやりはじめたが、今回はストを予定していた19日に春闘妥結後に組合本部が職場報告の指令を出していなかったにもかかわらず、組合分会がせ職場報告をやりたいと言い出し、組合役員と所長とで交渉し、管理職は、始業前や昼休みに演説を許可するが、〔指令がないので〕勤務時間中はやらないでくれと言い返していたが、組合側が職場報告をしない代わりに妥結結果を管理職から職員に説明することを要求、それを呑んで「10春闘課題に対する労使交渉について」といあう組合の要求に対する当局の回答を回覧した。こういう文書が回覧されるのは始めたなので、組合に配慮する必要はないと苦情を言ったら、所長は不機嫌になり、さらに昼休みに演説をやるのは、レジで料金収納もやっている電話もとっているので業務に影響あるばかりでなく休憩している職員にも迷惑と苦情を述べた。
 スト妥結後の報告は時期をずらして24日にやっているので同じことである。むしろ演説はストに突入する前、スト権投票の呼びかけ、職場離脱集会の呼びかけのほうが問題がある。日常的にやっている組合演説を一貫してやらないように指図できないことが問題で、たんに知事部局と横並びにするという意図なのか詳しくはしらないが、スト妥結後のスト予定日勤務時間内職場大会をさせないだけのことしかやっていないのは片手落ちといえる。

2010/03/23

東京都水道局長へ管理職による私に対するの強迫(脅迫)・正当な理由のない事実上の就労拒否の言動等に対する質問及び懲罰要望書(下書きその2)

6)公務員による思想統制という側面もある
 
 既にのべているように、合衆国の民間企業の労使関係を規定する1947年タフトハートレー法7条において被用者の権利を定めているがワグナー法の規定に、労働組合の団体行動等の一部及び全部に参加しない、消極的自由の項目を加えている。
  「被用者は、自主的に団結する権利、労働組合を結成し、これに加入し、またはこれを援助する権利、みずから選出した代表者を通じて団体交渉を行う権利および団体交渉または相互扶助のためにその他の団体行動に従事する権利を有するとともに、かかる行動の一部または全部に参加しない権利をも有する‥‥」としている。
  また、労働組合にも不当労働行為として六種類の行動を8条(b)項で定めているが、被用者の7条の権利行使を組合が抑圧あるいは強制することも含まれている(註1)。使用者についても組合と結託して団体行動の強要は不当労働行為である。
  イギリスでは1988年雇用法により組合員の個別的権利を拡大した。スト投票が正当に行われ多数の組合員が賛成した場合でも、ストライキに参加することを不当に強制されない権利と組合運営に訴訟を起こす権利を組合員に与えた。組合員がスト実施中にピケット・ラインを越えた場合でも制裁されない権利、組合会計記録閲覧権、チェックオフ停止権といった個別的権利も拡大している(註2)。
 つまり、東京都水道局のように組合員であれ、非組合員であれ、管理職がストライキ参加を強要することは、米国の全国労使関係法では不当労働行為であり、イギリスの1988年雇用法ではスト投票が正当に行われ多数の組合員が賛成した場合でも、ストライキに参加することを不当に強制されない権利を与えられているから、東京都水道局のように管理職がストライキ参加を強要することは違法なのである。
従って要望書からさらにすすんで、団結、団体行動の消極的権利を明文化する立法を今後、立法府に提案し、待ったなしの状況にある公務員の労働基本権付与についても、ピケット規制の提案を行う。
 最終的に目指すものは経済的自由主義の確立で、労働組合のフォーマルな役割を終焉させることであり、ニュージーランドの1991雇用契約法Employment Contracts Act 型の立法を目指す。つまりこれは契約自由を理念として雇用契約を市民法原理に一元化し、使用者の団結承認義務に裏付けられた社会権的団結権の概念は明確に排除し、「労働組合」「団体交渉」および「労働協約」という集団的労働労働法の概念を排除し、使用者に「団交応諾義務」を課さない、個別雇用契約を排除しない雇用法制である。ストライキは雇用契約中は違法とし実質禁止するものである。
 規制改革の本丸はここにある。そういうと、世間一般からみて評判の悪い官公労は別としても民間企業の企業内組合は、欧州の産業別組合による中央交渉のような在り方よりも企業別交渉が穏健であることや、米国の産業別組合のような人員配置についての強い発言力、細かい仕事制限規則による技術革新に柔軟に対応できない組織といった弊害がないので、悪くないのではないかと言う人がいるかもしれないが、私は民間企業の労働組合も反対なんです。だって、90年代後半以降あれだけ成果主義の導入が流行したのに、生活給型の電産型賃金体系はいまだに残っていて、ストを回避するために定期昇給制度すら廃止することができないわけで、この強固な賃金の下方硬直性が、デフレ経済下では、賃金による労働力の需給調整機能を低下させ、経済に悪影響を及ぼしているのだから。
 この問題はインフレを起こして解決するというリフレ派の議論があるが私は懐疑的なので、契約自由の理念から労働三法の見直し、労働基準法や最低賃金制度の廃止といった経済的自由主義の徹底により、プロビジネスな社会に転換し、産業の空洞化を阻止し、外資を呼び込む方向で、経済成長戦略とすべきだというのが私の考えである。
 要するに私は、以上のように明確に反労働組合、反団結思想であるから、ストライキに参加するということは、良心に反するものでありえない。これは私の書いたものを読めば一目瞭然であるにもかかわらず上司が執拗にスト参加を強要しようとすることは、公務員による思想統制という側面ももっている。私はかつて、部長級の管理職から思想をかえろと言われたことがあるが、社会的地位では雲泥の差があっても、良心までは拘束できないはずである。(つづく)

(註1)千々岩力『アメリカ不当労働行為審査制度の研究』 日本評論社1996 316頁
  (註2)田口典男『イギリス労働関係のパラダイム転換と労働政策』ミネルヴァ書房2007 95頁
 

2010/03/22

東京都水道局長へ管理職による私に対するの強迫(脅迫)・正当な理由のない事実上の就労拒否の言動等に対する質問及び懲罰要望書(下書きその1)

 はじめに

 突然の通信ですが、深刻な事柄なので無礼をお許しください。もとより職場においては良好な人間関係が望まれるので、できれば懲罰要望は上申したくないし躊躇していたが、しかしながら今回の問題に限らず、管理職が職場環境を適正良好に保持し規律のある業務の運営態勢を確保する責任を放棄し、労働組合の示威行為を容認し、職員を労働組合の職務統制・仕事制限に従わせることを第一義に重視する企業風土、ストライキの方針に反対する非組合員を敵視し、局事業のためにいかに粉骨砕身、献身的に働いても労働組合のと職務統制に従わない人間は実績を認めないし叩く企業風土、強迫、威圧、侮蔑、コンスピラシーの渦巻く、東京都水道局の敵対的職場環境に我慢の限界に達しているが状況が続いている。このほか下記に述べるやむをえない理由により、あえて上司及び労働組合の示威行為を規制する方針をとらず、企業秩序を定立し職場環境を適正良好に保持し規律のある業務の運営態勢を確保することを怠っている本局経営陣、総務部長(庁舎管理責任者)、職員部長(労務管理責任者)も併せて懲罰要望書を上申する。
 
東京都水道局○○営業所長 ○○○○ 戒告処分を要望する

理由

1)違法行為、服務規律違反行為の誘致

 私こと非組合員の川西正彦が「服務の示達」(註1)に従って就労の意思を伝えているにもかかわらず、○○所長は全水道東水労がストライキ指令を発出した場合には(註2)、労働組合員たるべき行動[ストライキ参加]をとるよう指図し(11月16日の発言-全員でストライキに参加ししてもらう)、団体行動をとらない自由の侵害を意図するとともに違法行為、服務規律違反行為を誘致した罪。管理職の任務は一人の脱落者もなくストライキに参加させることにあるという方針を明確に言明した。むろんこのことは、過去のストライキ時に管理職が新規採用の非組合員を締め出して入庁させないとか、仮に入庁しても就労拒否、就労させない指示を行った事例、スト破り入庁者の就労拒否は東京都水道局のしきたりであると明確に言明した事例を知っている。また毎回、職員部でストライキ予定日の研修など登庁前出張の対象者を調べていて、わざわざ出張先である研修所等において、ストに参加させる方向で、対象者に通知を行っていることを知っていますので、ほぼストライキへの協力は東京都水道局の組織的方針であり、○○営業所固有の問題ではもちろんなく、管理職の非組合員の敵視・権利侵害は東京都水道局の悪しき企業風土の一つと認識しているので、今回、監督責任も含めて、庁舎管理責任者である総務部長、労務管理責任者である職員部長も同罪もしくは放置している点で重罪とみなし懲罰を要望するものである。
 なぜならば 国公法第98条、地公法第37条、公労法第17条、地公労法11条が争議行為を全面的に禁止している以上、労務停止行為がいかにフェアな態様で行われピケ行為が平穏かつ節度を守って行われても、その争議行為は違法性を有すると一般的に解釈されているが(註3)、部下に違法行為を誘致し、同盟罷業を指図する権限は上司には認めらるとは到底かんがえられず、他者の権利侵害であるから、職権濫用として懲罰理由になりうると考えるからである。
 もし、次のような対応のできる管理職なら問題はない。そもそも争議行為は公認されておらず、他者の就労の権利を侵害することを目的とするピケッティングの態様は重大な関心を持つが、少なくともピースフルで節度を持った範囲まで抑えるよう監視をするから、通過時には相手の挑発に乗らないで、できるだけ無難に入庁するようにというようなアドバイスなら、私の就労の権利を侵害していないから善いわけです。そうでなく、ストライキへの協力態勢がすべてという管理職の態度が不公正なものであるということである。

2)私に対する脅迫(ないし強迫)

 全水道東水労のピケットの通過を容認しない脅迫を行い、個人の就労の権利を否定した罪。具体的には(ピケット態勢がしかれた場合入り口は)「入れないよね」(「入れないぞ」というニュアンスで脅迫と考える)(これは21年11月16日の発言)、また21年12月16日に私に向かって(ストライキ決行時は)「事故扱いになります」と断言(つまりカードリーダーを通すことは認めないという脅迫)などと言い放ったこと。さらにストライキ決行時は門前で必ず所長に電話をして指示に必ず指示に従え(もめごとがないように入庁しないとよう指示する前提で11月16日・12月17日)とするなど、実質、スト破りは許さないから締め出すという通告である。国公法第98条、地公法第37条、公労法第17条、地公労法11条が争議行為を全面的に禁止している以上、ピケ行為が平穏かつ節度を守って行われても、その争議行為は違法性を有すると一般的には解釈されている。にもかかわらず東京都水道局庁内管理規則の第五条において禁止事項とされている「正常な通行を妨げる」行為の解釈について所長に問い合わせたところ、ピケッティングは(いかなる態様であれ)「正常な通行を妨げる」行為に含まないと明言したうえ、上層部から監視も取り締まりも指示はないので、スト当日の労働組合の示威行為、ピケッティングについていっさい監視も規制もしないと発言したことと併せて総合的に解釈すると、具体的に労働組合とどういう談合、共謀の内容になっているかは知れないが、ピースフルでない態様の違法行為として取り締まることも示していないうえに、入れないぞ、カードリーダーを通すことは認めないとしている言辞を述べていることから、○○営業所長の言動は、ストライカーによる脅迫に等しく、私の心理的負荷は大きい。ストライキ参加者に好意的で、逆に「服務の示達」に従っている私が上司の指示不服従で非難される在り方であるから敵対的職場環境というほかない。

4)労働組合との共謀の疑惑
 
 上記の件に関して労働組合と共謀して私をはめようとした疑惑があり非組合員である私にとって敵対的な職場環境におかれることとなり困惑させた罪。(私が就労の意思をつたえた11月16日に、本件については労働組合分会と協議すると答えており、組合役員と談合、共謀があることはほぼ間違いない)、所長は組合と協議して私の服務は組合との共同統治という姿勢を示しているから余計問題をこじらせている。私はスト権投票をしてないし、スト指令に従うという誓約も組合とは何もやっていない非組合員なのにを合の支配下に置こうとするやりかたは全く容認できない。今回の春闘スト予定日の前日の3月18日にも、組合分会長がスト通告にきたから、脅しというほどではないが、通告があったことを上司に報告した際、ピケを張るといっても平和的説得の範囲でしょと私が言ったところ、所長は「それならいいけどね」と、暗に平穏でないピケを張ることを共謀で容認しているかのような示唆をするから、私の方も疑心暗鬼になって、組合と管理職が結託して非組合員を叩きにかかっているのではないかとか、結局敵愾心をあおるような言動をしていることも問題だ。

5)事実上の締め出しと就労拒否

(2)で述べたように事実上正当な理由なく私に対して出勤停止措置、ないし庁舎からの締め出しを図ろうとした罪。かりに入庁しても就労を拒否する旨通告した罪。(11月16日に仮に入庁しても坐っているだけで、仕事はさせないとした)、「服務の示達」に従って就労することは正当なものである。単にそれだけではなく私は、黙示的誠実労働義務という市民法原理にもとづいて行動していいる。例えば同僚が疾病により休んだ時などは業務を遅滞することなくそれをカバーするために余計にはたらくのも当然という考え方である。(中略)ストライキのように人手が少なく、「使用者」が困っている時は余計頑張って仕事をするのは、黙示的誠実労働義務として当然との認識に基づいている。

 労働組合ともめ事を起こさないようにするためと○○所長はさかんにいうが、正当な理由にはならないと考える。私の就労する権利より法認されてない公務員労働組合の「ピケット権」を優先するということに論理性はないし、労働組合がストライキを成功させることに加担し、他人の権利を侵害することを正当化されるものではないからである。
 むしろ締め出すべきは外部の人間によるオルグ活動である。これはストライキ批准投票の呼びかけで実質違法行為をあおるものであるから、こちらこそ叩かれるべきである。21年12月18日14時10分頃、つかつかと他所の全水道東水労配水部会の職員2人が、営業部会との共闘で提案撤回を勝ち取った報告演説のために、事務室内に入ってきて、一人が所長の許可を得るため交渉(所長は許可)、もう一人はビラを各人の机にビラを撒いた14時13分から25分まで2人が「メーター下流側漏水調査廃止提案」の撤回を勝ち取ったとされる闘争勝利報告演説を行い、謝罪文を書いた職員部長と給水部長を事実上笑いものにしたうえ、騒々しい演説で業務を妨害をしました。12月1日にオルグ活動のため事務室内に勝手に入って演説していたが、所長は不在だったけれども、通常外部の人が職員に面会もしくはコピー機のメンテナンスのように事務室内に立ち入る場合は、用件を聴き、面会相手の許可のうえ、契約業者なら当事者かを確認したうえ、事務室内に立ち入らせているのが通例だが、組合のオルグや、組合役員選挙演説のケース、顔も知らない人間が氏名も名乗らず勝手に入ってくるだけである。かれらが、事務室内でオルグ活動をする権利性はない。施設管理権の指導判例である昭和54年の最高裁国労札幌地本事件判決は使用者の企業秩序定立権を前提として企業内組合は、企業の物的施設を組合活動の主要な場とせざるをえないなどという理由で、無許可の施設利用を受忍する必要はないとしてプロレーバー学説である受忍義務説、違法性阻却説を明確に否定しているのであるから、本来なら、中止命令と締め出しを行うべきである。よそものが、勝手に入り込むこれこそセキュリティー上問題があるわけです。ヤクルトおばさんは、ヤクルトですと大声で言って、廊下までで事務室には入ってこない。私は組合不在企業であるヤクルトに好意的な立場ですが、しかしヤクルトおばさんは、庁舎内での営業活動の許可が公式にあるのか私は知りませんが、ともかく入庁して営業する権利性はなく、いかなる理由であれ所長の一存で締め出すことはきるはずだ。しかし私はIDカードを持っている正規の職員で、始業時間より前に入庁して着替え、始業時には即仕事にかかれるようにするのが義務であり、権利でもあるわけです。ところが○○所長はその権利を明確に否定し勝手な理由で締め出すとしたわけですから、私が局事業のため粉骨砕身働いてきたのに、部外者であるヤクルトおばさん以下の扱いをされた。いかに私が穏和な人間であるとはいえ怒るべきだし、これは侮辱であると考える。
 
 実際、過去のストライキでは、組合役員より事前に「組合に敵対するんだな」と脅迫され三六協定の締結を拒否しているから、8時半以前の入庁を管理職が認めないのは当然だと脅迫したようなケースもあったが、当日ピケを張らない事業所もあったし、入口で立ちはだかったケースでも、かいくぐれた。多少擦れ合うことがあっただけで、過去にストライキ決行時に入口を通過できなかったことはない。過去に同盟罷業に加わらない保安職場に在籍していた時期に1回だけ2か月前から病院から診察日が指定されてい経緯で休んだことがあるが、それ以外はストライキ予定当日は全て出勤し、ストライキが決行された時も、労働組合役員からの、全て就業時間以前に入庁しており、出勤簿にはんこを押せないような事態になったことはない。
 労働組合法では暴力の行使は、労働組合の正当な行為と解釈されてはならないとしているが、一般論としていえば、「暴力」とは人格を否定するような屈辱を与える態様の暴行をさし、擦れ合うことは「暴力」とみなされない。従って擦れ合う程度のことは覚悟しているし、一度だけ、私が組合分会書記長の演説を妨害したことに対する報復として、スクラムで阻止するという情報を上司から得たことがあったが、そのときはストライキは中止され、いずれにしても私が経験した範囲では水道局のピケで、スクラムを組んだり、捕まえて連れ去ったりなど人身を拘束したり、拉致したりするような手荒なピケ隊は見たことないから、今の組合がどういうピケット態勢をとるのか知らないが、これまでの経験ではピケは通過可能であると考えている。
 しかし問題は、出勤簿を押したあと、全水道東水労のストライカーから過去に数々の威嚇、威圧を受けてきた。「おまえはスト破りだ」と罵られたのが一番不快であった。これは脅迫的言辞であり、リアクションもやむをえない言動のように思います。突進してきて罵声を浴びせる。集団で取り囲み罵声を浴びせて糾弾するのも恐怖感を抱かせ、リアクションもやむをえない脅迫行為と考えますが、そういうケースも管理職は傍観するだけであったが、いずれにして、免疫があってその程度のことは恐れないから、ピケ通過を止められる正当な理由はない。

(つづく)

(註1)東京都水道局では各職員に警告書を交付することなく、ただ庁内放送で次のような所属長からの示達を行うだけである。「上司の承認なく職務を放棄、また職場を離れるなどの行為については、業務の正常な運営に支障を生じさせるばかりでなく、都民の信頼を大きく裏切ることになります。職員のみなさんには、全体の奉仕者として、公共の利益のために全力を挙げて職務を遂行すること、また、公務員としての本分を十分にわきまえ、都民の批判を見招くことがないよう、良識のある判断に立って行動をとられることを望みます。」違法行為と述べていないことが問題である。
(註2)水道局においては全水道東水労は年間最低でも3回は時限ストライキを構えた争議行為を行うのが通例となっているが、実際には業務手当闘争のように不定期の特別の課題があるときにストライキに突入する頻度が高い。過去に同盟罷業に加わらない保安職場に在籍していた時期に1回だけ2か月前から病院から診察日が指定されてい経緯で休んだことがあるが、それ以外はストライキ予定当日は出勤し、ストライキが決行された時も、労働組合役員その他の脅迫、管理職の就労制限の指示、組合役員より三六協定の締結を拒否しているから、8時半以前の入庁を管理職が認めないのは当然だと脅迫されたこともあるが、全て就業時間以前に入庁しており、出勤簿にはんこを押せないような事態になったことはない。
(註3)菅野和夫 違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題とし(三・完)『法学協会雑誌』88(7・8) [1971.08.00]

2010/03/17

福島瑞穂の女子法定婚姻年齢引上げ問題について16・17歳女子に冷淡な見解

 労働組合、フェミニスト、日弁連、この三悪が諸悪の元凶だろう。こいつらを駆逐すれしなければ日本は善くならないというのが私の考えだ。夫婦別姓、嫡出子と非嫡出子の相続分の差別撤廃、女子法定婚姻年齢の18歳引上げ等の民法改正を強く推しているのも日弁連である。
 「過払い訴訟」で消費者金融を壊滅させた、官製不凶の元凶、反貧困ネットワーク代表、「年越し派遣村」名誉村長の宇都宮健児が会長選挙で当選し、事務総長には福島瑞穂の事実婚の夫の海渡(かいど)雄一が事務総長に起用されると報道されている。http://www.asahi.com/national/update/0310/TKY201003100347.html「宇都宮氏は今後、貧困や格差拡大を「最大の人権問題」と位置づけ、日弁連をあげて取り組むとしている」と朝日新聞は伝えている。こいつらが法曹界をリードするじゃますます不景気になりそうな感じがする。

 ところで夫婦別姓は3月12日の閣議決定は先送りされたが、法務省は断念しておらず、なお危険な状況にあるということです。
 そこで榊原富士子・吉岡睦子・福島瑞穂『結婚が変わる・家族が変わる-家族法・戸籍法大改正のすすめ』日本評論社1993 という本を読みました。
 女子法定婚姻年齢の問題ですが、16・17歳の女子は90年代の統計では毎年約3000組ほど結婚している。つまり、民法改正案によって法定婚姻年齢を18歳に引上げると、16・17歳女子は法律婚資格を剥奪される不利益があります。例えば三船美佳もそうですね。彼女はできちゃった婚ではない。真面目な結婚でした。この不利益について福島瑞穂はどう言っているかというとこうです。
「このような年齢で法律婚を希望するのは実際問題として妊娠の事実が先行して、生まれてくる子を非嫡出子にしないための動機が働いているのが多いだろう。しかし、このようなケースの救済は非嫡出子に対する差別をなくすこと。法律婚と事実婚の法的保護をできる限り同等にすること。婚姻年齢の例外を認めるというような妥協的方法によるべきではない。」上掲書40頁

 福島瑞穂は16・17歳の結婚は子どもを非嫡出子にしないためのの動機が多いのだろうとしているが、真面目な結婚もあるのに心の中では16・17歳で結婚する女子を軽蔑していることを看取できる。そして救済は必要ないという。その理由は、非嫡出子でいいじゃないかというに乱暴な議論である。民法900条4四号ただし書は非嫡出子の相続分は嫡出子の相続分の二分の一としているが、嫡出子と非嫡出子の相続分を同等とする法改正もセットにされているから、差別はなくすから、法律婚資格を奪っても不利益にならないからというのである。男女平等主義者は実はこのように弱い立場の女性に冷淡なのである。セットになっている理由もこの言い訳のためと考えられる。
 この論点については家裁の実務経験のある野田愛子氏の見解が参考になるだろう。「家庭裁判所判事当時の経験に照らすと、16、7歳の虞犯の女子がよい相手と巡り会って、結婚させると落ち着く、という例も数多く経験しています。あながち、男女平等論では片付づかない問題」とされている。http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-aaa0.html 米英独仏いずれも女子は16歳で結婚できます。結婚できなくするというのは間違いです。http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-d74c.html

2010/03/16

本日は頭上報告と職場離脱決起集会

 本日は勤務時間中にビラが配られ、8時45分から9時5分まで書記長会議報告があった。現業職員新採要求、監理団体(東京水道サービス)への外注見直し要求などについて演説していた。その後、管理職に服務の示達がアナウンスされたが内容は本日16時からの全水道東水労の3割動員、都庁第二庁舎前集会と19日の2時間ストについて、「正常な業務を阻害」「全体の奉仕者」「公務員の本分」等をられつするだけで違法行為とかは庁舎管理規則違反とはいわない形式的な内容。
 運輸省のケースでは全職員に警告書を交付するhttp://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-89aa.htmlことと比較すると、緩いのである。
 

209系京浜東北線さよなら運転

1月下旬の京浜東北線209系、ありふれた通勤電車なのに新聞1面の北陸・能登よりもこっちのほうが盛り上がっていた。

南浦和行き 最終
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9831994

関内-桜木町http://www.nicovideo.jp/watch/sm9491339

横浜方面
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9491369
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9491326
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9489967

2010/03/14

城繁幸ブログの感想

 労働基準法の適用から除外される個人請負が増加していくだろうと、城繁幸がブログで書いてます。

城繁幸「個人請負は今後、主流なワークスタイルの一つになる」
http://news.livedoor.com/article/detail/4657698/
正社員から個人請負契約に切り替えられる例が増えています
http://mainichi.jp/life/job/navi/news/20100301ddm013100026000c.html

そうするとやっぱり、ニュージーランド1991年雇用契約法Employment Contracts Actのような在り方を検討する時期にきています。http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-6bf1.html

 労働組合や左翼は派遣規制から業務請負批判をやっていくだろうが、「その先の世界はずるずる沈下していく正社員組織と、仕事の無い失業者だけという夢の無い社会」と城繁幸の言うとおりだろう。

夫婦別姓法案閣議決定先送り、とりあえず亀井大臣には感謝

 民法改正法案が閣議決定に至らなかったのは、亀井大臣がブレなかったことが大きい。と、やまと新聞は伝えている。http://www.yamatopress.com/c/1/1/2343/それはそのとおりで、もし民主党と公明党の連立ならかなりやばかったと考える。
 日本会議の国民運動ニュースでも夫婦別姓阻止は最重要課題になっているhttp://www.nipponkaigi.org/0000/data-news220224f.html
 

リフレ派の意味がようやくわかった

 池田信夫がリフレ派がどうのこうのと書いていたけれども、素人にはわからない。「元リフレ派シンパの告白」が丁寧に説明している。「政府・中央銀行が市場に大量の貨幣を供給してインフレを起こし、景気回復を目指すといふ主張」のようだ。http://d.hatena.ne.jp/KnightLiberty/20100311/p1

最近では勝間和代がリフレ政策を提言しているが、池田信夫は「ゼロ金利状態でいくら通貨を供給してもインフレが起こらないことは、ここ1年の世界経済で実証ずみ」として「勝間バブル」をつぶしたほうがよいと厳しい批判を行ってる。http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51307531.html

コンテンツ産業を潰す気か-東京都青少年健全育成条例改正

 18日にも議会を通過しそうな東京都の条例改正ですが、思想統制であり、表現活動を萎縮させ、表現権侵害であり漫画家という職業を脅かし、コンテンツ産業に関わる人々を追い詰めるものとして反対します。

 アニメやマンガに登場する18歳未満のキャラクターを「非実在青少年」と名づけ、性的な対象として扱うことを制限するというきわめて深刻な内容。http://news.nifty.com/cs/topics/detail/100314247693/1.htm
 そもそも、国の児童ポルノ禁止法改正問題でも、モデル児童への虐待防止という(規制)利益がない、アニメや漫画のキャラクターの規制は先送りにされていたのに、地方の条例で規制していこうというやりかたが姑息。この問題に取り組んでいる山口貴史氏のブログの見解に賛同します。http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2010/03/ver-3-4c26.html
 アメリカ合衆国の連邦最高裁にはヴァーチャル・チャイルド・ポルノ規制違憲判決(合衆国最高裁2002年Ashcroft v. Free Speech Coalition)がありますが、法廷意見でケネディ判事は「性的行為をしている10代の未成年を描写するという思想の表現は、近代社会の現実であるし、何世紀もの間、文学・芸術のテーマになっている」ことなどを理由に違憲判断を下しておりますがhttp://app.m-cocolog.jp/t/typecast/49362/48533/57000526?page=2、今回の東京都青少年健全育成条例は明確な思想統制・弾圧として糾弾されるべきものであると考える。
 このようなパターナリズムは到底容認できない。
 
参考までに翻訳があるのでケネディ判事の名判決を読んでください。http://homepage2.nifty.com/dreirot/column/porno.html

創作物規制に反対する過去のエントリー

http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-7fb6.html

http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/49362/48533/57028088

8

池田信夫の環境主義批判に賛成

私は、熱帯原生林の乱開発からの保護、生物多様性保全、砂漠化防止といったレベルの環境保護は賛成してもよい。しかし、統制経済を指向している温暖化防止政策には反対である。
池田信夫がチェコ大統領の著書を評した「環境保護という名の社会主義 - 『環境主義は本当に正しいか?』」という記事で明確に環境主義批判をしている。http://agora-web.jp/archives/956342.html
なるほど京都議定書の完全実施のコストだけでも全世界で1兆ドル以上かかるのに、それによって温暖化が5年遅れるだけというのは費用便益分析からみてコストがかかりずぎ、100年後に地球の平均気温が3℃上昇する(かもしれない)という予測のためにいったいいくらコストをかければ気が済むのかと言いたくなる。
ツバルが沈んだってどうということはない。そんなことのために経済的自由を縛られる理由はないと思うが。

民主党でも夫婦別姓に反対している議員がいるんだな

 民法改正法案閣議決定先送りと云っても、どさくさで議員立法という手段がある油断できないし、通常国会を無難にいったとしても、参議院選で民主党が勝ったら民法改正をやられる可能性が高くなる。私は自民党に投票する予定だし、自民党の勝利を望むが、夕刊フジの記事で支持率低下でも民主優勢も伝えられているし、子ども手当を選挙前に支給するというので最悪民主党勝利も想定している。そうすると民主党内の保守派に頑張ってもらうしかないから、ブログで明確に民法改正反対を云っている長尾たかし代議士などは応援したいと思います。
http://blog.goo.ne.jp/japan-n/e/ac778a00f3e34c0fd5e593254d0e88a9
法務省政策会議で嫡出子と非嫡出子に同等分の相続を認める改正案に関する質問に対しての答弁が「そもそも家制度とは廃止されており、法的には差異を設けることが妥当ではない」という答えだったというが、それは変だ。日本的家制度と無関係に、婚姻家族、法律婚の在り方の問題だから。嫡出子か嫡出子として遇されなければ婚姻家族、法律婚は意味をなさなくなる懸念がある。。婚姻家族保護の観点、被相続人とその配偶者が居住していた不動産について、配偶者(寡婦)の居住の保護をどうするか。非嫡出子の死後認知による相続人の不利益といった問題点が多く、民法学者の学説でも積極改正論を少ないといわれているだけにこんな法律を通すべきではない。

2010/03/13

3.20夫婦別姓反対5千人集会と4.17外国人参政権反対1万人集会

 夫婦別姓等民法改正案については、11日の産経新聞で国民新党の反対で閣議決定先送りとの記事がありますがもちろん油断はできません。千葉法相、小宮山洋子などやりたい勢力は大きいので油断はできないわけです。たまたまカーディフ炭を検索して調べていたところ、日本会議系の各ブログで3.20東京ビッグサイトの夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会主催の夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民大会5千人集会と4.17外国人参政権反対1万人集会が行われることが書かれてます。私は行きませんが、結局、これだけの動員ができる最後に頼りになるのは日本会議ということでしょうか。

http://blog.livedoor.jp/waninoosewa/archives/938249.html
http://blog.livedoor.jp/akio_hayashida/archives/1052152.html

カード 思いつき 

  都の条例改正案に募る危機感
http://news.cocolog-nifty.com/cs/article/detail/blog-201003111642/1.htm
非常に困ったものだが、反対運動の余裕がない。
 たまたまTBS「王様のブランチ」をみていたら、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という漫画の紹介があり、企業の人々の欲望に応えるものだとの説明があった。そうすると、資本主義の発達で人々の欲望は満たされるからそれ以上に、民主主義で所得の再配分をやったりするのはやりすぎということですか。

2010/03/12

本日も頭上報告

 本日は全水道東水労の分会長が午前8時58分より、9時32分まで長い営業部会委員会報告がなされた。昨日は、登庁時構内で7人にみよるビラ配りが行われた。16日には16時から都庁第二庁舎前の半地下の構内で春闘の3割動員職場離脱集会が行われるが、当局は監視も中止命令を行わない事実上の容認である。19日に全水道東水労は2時間ストを構えている。

2010/03/11

小林よしのり天皇論追撃論批判3.31号その1

 時間が限られてるのでツイッター式に短いことを書いていく。
 私は『椿葉記』などの伏見宮家の由緒を重んじるべきだ。当然旧皇族の復籍を望むわけだが、小林よしのりは、旧宮家は復籍に値しないと攻撃をしているきわめて不愉快な漫画であります。
 明らかに誤解を招く表現としては、前にも書いたが、系図の栄仁親王を矢印で指して、ここから分かれたのが旧宮家と書かれているところ(69頁)。栄仁親王の孫に当たる後花園天皇は後小松上皇の猶子として即位したといっても、自然血統では伏見宮貞常親王の兄が後花園天皇ということであるから、血縁関係で分かれたという言い方は正しくなく、血統的には皇室と伏見宮は後花園の実父である後崇光院貞成親王を共通の祖先としているという言い方の方が良い。また幕末頃の時点で伏見宮家は400年も天皇を出していないと書かれているが、後桃園崩後の皇位継承者で有力だったのが伏見宮邦頼親王の第一王子の嘉禰宮(のち貞敬親王)であったことは知られている。後桜町上皇と前関白近衛内前は嘉禰宮を推していたのである。ところが奇っ怪な浮説が流れたためか、結果的に閑院宮典仁親王の第六王子だった祐宮(光格天皇)に皇位を継承した。しかし上皇と前関白が推していたのだから伏見宮が大統を継いでもなんらおかしくないことである。http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/post_5900.html

 ところで平安時代以降、生母が皇親(皇族)である天皇の例は少ない。

 宇多天皇(母は仲野親王女、班子女王)
 後三条天皇(母は三条皇女、禎子内親王)
 今上陛下(母は久邇宮邦彦王女、良子女王)

 つまり香淳皇后は久邇宮家だから陛下の母方は伏見宮系である。なのに恋闕の尊皇心を抱くという小林よしのりは伏見宮系をけなす言動をしてよいのか。
 貞明皇后が意見書を提出した久邇宮邦彦王に激怒したと書かれてますが、この事件は浅見雅男の『闘う皇族 ある宮家の三代』でも書かれてますが、しかし皇太子と良子女王の結婚を承認したのも貞明皇后なのである。

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(27)

 今、国政で一番危惧しているのは法務省の民法改正案(夫婦別姓導入等)なので、これに集中して取り組むべきだが、小宮山洋子なんかが突き上げてますから、千葉法相で是非やりたいと云うことでしょうから。また発売中の『サピオ』ゴー宣も読みました。この件も勿論怒ってます。
 しかしながら現在、東京都水道局は争議行為期間中ですが、組合の示威行為や違法行為に中止命令・解散命令が行われない敵対的職場環境を打開しない限り、常にはめられる危険性が多分にあるので、まず身の安全が第一なので面識のある範囲の敵と闘って行くことを優先課題にせざるをえない状況であります。さぼるつもりはないが、反団結権シリーズを進めて行くこととし、余った時間で夫婦別姓等反対や、闇法案反対、女系容認論にも反対していきたいと思います。



1901年タフ・ヴェ-ル判決の事実関係はピケッティングであるがゆえに、まず1871年の労働組合法化以後の状況をふりかえっておく。

1871年刑事修正法-ピケットは厳しく規制されうる立法

1871年の労働組合法は世界史上初めて労働組合を合法化したが、それと抱き合わせで立法化された1871刑事修正法は従前の1859年労働者妨害法よりも事実上、ピケッティングを厳しく規制する内容となっていた。
同法は新たな制定法の犯罪を次のように規定する。
(1)他人の身体または財産に対して身体または財産に暴力を用いること。
(2)訴えに基き治安判事が治安維持を命ずる理由ありとするが如き態様にて脅迫するthreaten or intimidate)こと。
(3)他人を妨害する(molest or obstract)こと、但し本法上「妨害」とは以下の行為を言う。
(a)しつように至る所他人を尾行すること。
(b)他人の所有しもしくは使用する器具・衣類・その他の財産を隠匿し、またはこれを奪取し、もしくはその使用を妨げること。
(c)その人が居住し、労働し、事業を行いもしくは偶然居合せた家屋その他の場所またはかかる家屋その他の場への通路を監視(watch)または包囲(beset)、もしくは二人またはそれ以上の人間と友に街路もしくは道路において不穏な状態で他人を尾行すること。
但し右(1)(2)(3)の各行為は以下の目的をもってなされる場合に限られる。すなわち
(a)使用者が強制して労働者を解雇させもしくは雇用を中止させること、または労働者をして仕事を離れしめもしくは完了前に仕事を中断せしめること。
(b)使用者を強制して雇用もしくは仕事を提供せしめず、または労働者を強制してそれを受けせしめないこと。
(c)使用者または労働者を強制して、一時的もしくは永続的な団体または団結に加入させ、加入せしめないこと。
(d)使用者または労働者を強制して、一時的もしくは永続的な団体または団結によって課される罰金・違約金を払わせしめること。
(e)使用者を強制して事業をなす方式またはその雇用する労働者の人数・種類を変更せしめること。
 右(a)ないし(e)の目的をもって(1)ないし(3)の行為をなした者は、三月以下の禁錮に処せられる。但し(1)ないし(3)の行為を(a)ないし(e)にいう強制の目的をもってなさない限り、その行為が取引の自由を害しまたは害する傾向を有するとの理由により処罰を受けない【*6 268頁】
 ピケッティングについては監視・包囲の定義は与えられておらず、ただその場所が明記されたにとどまるが、片岡曻は殆どすべて禁止されるようになったと述べている。具体的には、1871年刑事修正法が通過すると、その威力は立ちどころに現れ、ピケットが悪口を用いたことを理由として無数の告訴が行われ、労働者を勧誘してストライキ中の工場での就業に応じさせまいとする組合員の行動は、すべて禁錮に処せられる結果となり、七人の婦人が一人のスト破りに軽蔑の意をこめて「バァ」と言っただけで投獄されるようになった。【*6 230頁】。

 1875共謀罪・財産保護法第7条-平和的説得を実質容認せず

 同法第3条は「2人あるいはそれ以上の人々が雇主たちと労働者たちとの間の労働争議を企図し促進しようとして行い、または行おうとして結んだ協定ないし団結は、もしそうした行為が1人でなされたとき犯罪として罪せられるのでなければ、コンスピラシーとして起訴しえない」と明定することよりコンスピラシーの法理を排除した。また、「暴力(Violens)」「脅迫(threats or intimidation)」「妨害(molestation or obstruction))といった抽象的な諸規定をあらためて、 5つの具体的な行為類型として記述するかたちで、実質的に平和的ピケッティングを合法化しようとした。
片岡曻【*6 227頁以下】が同法第7条を分析している。
  共謀罪・財産保護法第7条はthreats,molestation , obstructionの三つの使用を止めた。そして、暴力・脅迫(intimidation)・しつように不穏な尾行・器具・衣類の隠匿・監視包囲を禁止する規定のみをおいた。すなわち
  何人も他人を強制して、その者が行為をなす権利を有することにつきこれをおこなわしめないこと。またはその者がある行為をなさない権利を有するにつきこれを行わしめることにつき、を目的として「不法にかつ法律上の権限をなくして」以下の行為を行うこと。
(1)その者または妻子に暴力を加え、脅迫し、またはその財産に損害を与え、脅迫し、またはその財産に損害を与えること。
(2)至る所しつようにその者を尾行すること。
(3)その者の所有しもしくは使用する器具・衣類その他の財産を隠匿し、または奪取し、またはその使用を妨げること。
(4)その者が居住し、労働し、事業を行いもしくは偶然居合せた家屋その他の場所またはそれへの通路を監視または包囲すること。
(5)二人または二人以上の者とともに街路もしくは道路において不穏な状態でその者を尾行すること。
 以上の行為をなす者は略式手続により二十ポンド以下の罰金または禁錮。

  平和的ピケッティングを合法化というのは第七条の次の但書であった。「単に情報を授受する目的で他人の居住し、労働し、事業を行いもしくは偶然居合わせた家屋その他の場所またはそれらの通路に待機する(ateend)」ことは「監視・包囲」とみなさないとしたのである。
 ところが、裁判所は平和的説得によるピケッティングを容認しなかった。つまり第七条の但書には情報を授受する目的を述べていて、人を説得する目的とは云っていないのである。
 1896年のリヨンズ対ウィルキンス訴訟Lyons V.Wilkins Caseは「仕事をしないように人々を説得する目的でなされたピケッティングは、単に情報の取得または交換と見なされないものと考えられるべきで、1875年法に反し違法である」とされたのである。【*36 5頁】この判例によると人を「スト破り」blacklegと 呼ぶことは脅迫行為と考えられている。第七条にあるように、他人に合法的なことをするよう、あるいはしないよう強制する目的で、監視・包囲することは違法行為とされた【*36 129頁】
 一般的にイギリスでは、1871年の労働組合合法化や団結・ストライキの刑事免責である1875年共謀罪・財産保護法によって個人主義から集団主義への移行と説明されることがあるが、制定法の文言をよく読むとピケッティングは裁判所によって規制されうるものであった。実質的には団体主義と個人主義の妥協であり、他者の権利を侵害する行為については厳しい目が向けられていたのである。少なくとも19世紀においては。
 1825年から50年間有効だった1825年法を前提としてA.V.ダイシーは労働組合主義とは何か、端的に述べた文章がある「労働組合主義は個人の自由に反し、例えば監視(Picketing)は恐喝の一形式にすぎず、また同盟罷業は理論上は適法であるが、実際においては、雇主あるいは非組合員のいずれかに対し、ある形式の恐喝を有効に使用せずに有効に遂行することは困難だ。」【*39 210頁】

 スト破り代替要員の就労を妨害しなければ、労働組合は労働市場を独占できずストは敗北し賃金のつり上げはできない。要するに労働組合主義というの脅迫と恐喝、他者の権利侵害なくして成り立たないものであるが故に市民法原理では本来受け容れがたいしろものだった。

 説得を目的とするピケッティングを違法とする判例のおかげで1893年には全国自由労働協会というスト破りの組織がつくられ、「自由労働者証」というチケットを発行、これはどこの組合にも入ってないという証明で優先的に雇うとことにより、新組合に打撃を与えた。【*17 172頁】
 スト破り団体によって多くのストライキは敗北又は妥協を余儀なくされた。1892年のダラム坑夫スト、1893年のランカシャー綿業スト、ハルのドックストはすべて労働側の敗北又は妥協で終わり、1898年のスコットランド西部坑夫ストは労働者勝利だったが、同年の南ウェールズ坑夫ストは半年の闘争の後敗北した。【*34】
 タフ・ヴェイル事件も全国自由労働協会からスト破り代替要員が送り込まれた事件なのである。
 

 *6片岡曻『英国労働法理論史』有斐閣1952
 *17 浜林正夫『イギリス労働運動史』学習の友社2009年
 *34林和彦「英国労働争議法の生成(上)」『早稲田大学大学院法研論集』6号1970
 *36松林高夫『イギリスの鉄道争議と裁判-タフ・ヴェイル判決の労働史』ミネルヴァ書房2005
 *39A.V.ダイシー 清水金二郎訳『法律と世論』法律文化社1972年

2010/03/07

入手資料整理30

9768A.V.ダイシー 清水金二郎訳『法律と世論』法律文化社1972年

(法の支配を理論化しコレクティビズム(集産主義-団体主義)という概念を作って批判したA.V.ダイシー の著書。まず1906年刊行第二版の序文で1906年の労働争議法を激しく非難する。当時のイギリスにおいてもっとも良識的な見解とみることができる。私が人類史上最悪最凶というのはそのためである。
「この法は労働組合に対し、組合または組合の使用人によるもっとも言語道断な不法行為の遂行に対してさえ、民事責任を免れせしめ、一言して云えば、すべての労働組合に、連合王国を通じて他のいかなる人または団体も有しない特権と保護を与えるのである。これは確かに法律の非常に特殊な状態である。(1)それは労働組合をして、通常の国法を免除された特権的団体たらしめる。かかる特権団体は、いまだかつてイギリス議会により意識的に創設されたことはなかった。‥‥(4)平等な法律という法則から労働組合を解放する法規は、労働者は平等の獲得ではなく、かえって特権の獲得を目標とすべきだ、という致命的謬見を、労働者間に助長する。‥‥とくに第4条は、フレデリック・ポロック卿Sir Frederick Pollockの言でもっともよく叙述されている。‥‥「法律科学は、国家におよぼすこの暴力の実権的作用とは、明らかにまったく無関係である。そしてわが国の裁判所が(1906年まで)法律的正義の原則に関して、解決しようと努力していた(それは相当な成功を収めていると考えられる)問題の一そう進んだ司法上の考察を求めるにはしてきた、吾人は海外の司法権に期待しいるのみである」と〔という絶望的見解を述べている〕。これが公平な法律家の結論だ。‥‥わが国の団結法は、労働者と資本家の関係の関係は例外的立法で規定されるべきだという謬見で終始毀損されていた。」要するに労働事件は、市民法的原理から逸脱すべき事柄ではなかったと考える。)

9769イギリス労働法研究会編『石橋洋教授・小宮文人教授・清水敏教授還暦記念 イギリス労働法の新展開』成文堂2010
イギリス労働法の新たな理論動向 イギリスにおける新たな労働法パラダイム論 / 唐津博、イギリス労働法の新たな動向を支える基礎理論と概念 / 石田信平、イギリスにおける被用者概念の新たな展開 / 岩永昌晃、イギリス労働法制の整備と進展 イギリス労働法制の検討と分析 / 小宮文人、イギリスにおける最低賃金制度と稼働年齢世帯への最低所得保障 / 神吉知郁子、1998年公益情報開示法をめぐる裁判例の動向と運用状況 / 國武英生、イギリス雇用契約論の新たな展開 労働関係の変容とイギリス労働法理論・雇用契約論の展開 / 有田謙司著、コリンズの雇用契約論 / 石橋洋、イギリス労働法の新たなキー・コンセプト ニュー・レイバーの労働立法政策とその特質 / 古川陽二、労使関係における協力とパートナーシップ / 清水敏著、職場における人権-シティズンシップの一内容 / 藤本茂 社会的包摂と差別禁止法 / 長谷川聡

 (労働党政権での政策とコリンズが中心テーマ)

9298林和彦「ニュージーランドにおける労働市場の規制緩和--一九九一年雇用契約法の研究(1) 」『日本法学』75(1) [2009.6]
林和彦「ニュージーランドにおける労働市場の規制緩和--一九九一年雇用契約法の研究(2・完) 」『日本法学』5(1) 75(2) [2009.9]

(雇用契約法Employment Contracts Act は国民党政権により1991年より約10年施行され、(労働党への政権交代により2000年雇用関係法Employment Relations Act にとって代えられた)契約自由を理念とした新自由主義に基づく世界でもっとも先進的な労働改革の構造を分析したもの。著者自身は批判的な見解だが、同法の専門論文が少ないため資料としては貴重。

 同法の正式な名称は長い。

 「効率的な労働市場を促進し、
(a)結社の自由を規定し
(b)被用者に雇用事項に関して自己の利益を代表すべきを者を決定することを認め、
(c)各被用者が以下のいずれかを選択することを認め--すなわち、
(i)使用者と個別雇用契約を交渉し、あるいは、
(ⅱ)自己の使用者が当事者となる集団的雇用契約によって高速されていることを認め、
(d)各使用者が以下ののいずれかを選択することを認め--すなわち、
(ⅰ)使用者と個別雇用契約を交渉し、あるいは、
(ⅱ)二人以上の被用者を拘束する集団的雇用契約によって拘束されることを認め、
(e)雇用契約が個別的か集団的かの問題は、それ自体、当事者自身の交渉事項であることを確立し、
(f)1987年労働関係法を廃止するための法律」(一)56頁

 ここで「結社の自由」の規定は「被用者は、雇用上の利益を促進する目的で、被用者団体を結成するか、しないかの選択の自由を有する」(五条)などとし、クローズドショップ・ユニオンショップ協定を明確に否定し、ここでいう「被用者団体」は単なる社団であって、労働組合のフォーマルな役割は認めてない。使用者の団結承認義務に裏付けられた社会権的団結権の概念は明確に排除した。と著者は解説しているが(一)65頁、そうすると19世紀の自由放任時代のベンサム主義的自由主義的な考え方に類似しているともと思った。
 個別的雇用契約については「集団的雇用契約があるときは、使用者と被用者は、集団的雇用契約の定める雇用条件に反しない範囲で個別的に雇用条件を交渉することができる」(19条-2)(一)71頁とあり、集団的取引が優先されることとしている。しかしながら労働協約が個別契約を排除するのに対し、個別雇用契約を原則とする同法の意味は大きいと考える。
 同法は、団体交渉に関する規定も、それを支援する規定も、不当労働行為などの特別な救済も用意しない。集団的取引による労働契約をとるか否かは当事者の任意であるし、使用者に「団交応諾義務」を課すものは何もない。
 もともとニュージーランドでは、労働組合の交渉力が強く、賃金の決定も職能別組合による中央集権的な方式で行われていたが、大変革となったのである。同法施行後、個別雇用契約が広く一般的になった。1990年に団体交渉でカバーされていた適用比率は60%あったが、1994/95年には29%、同法廃止後の2005年には18%にまで縮減している。組織率は1991年が43.3%、2000年には17.7%である。(二)39頁。
 なお、ニュージーランドでは時間外労働の割増賃金を定めた立法はなかったため、従前はアウォードや労働協約で定めていたが、1991年雇用契約法は契約自由なので、割増賃金やペナル賃率は廃止されるようになった。(一)38頁

 同法の基本的性格について著者は次のようにまとめた。「雇用関係法は、労働市場を規制する主要な要素であった「労働組合」、「団体交渉」および「労働協約」という集団的労働労働法の‥‥概念を排除し、代わって契約自由を理念とする雇用契約を集団的労使関係の基礎に据えた。‥‥実際、雇用契約法では「労働組合」は雇用契約のための交渉代理人にすぎず、「団体交渉」は交渉代理人と使用者の個別的交渉に改変され、「労働協約」(および以前の「アウォード」)は集団的雇用契約に書き換えた。‥‥同法の基本的性格は労働法というよりも、契約自由を理念とする雇用契約によって担われた市民法(英米法上のコモンロー)とみることができよう」(二)34頁。
 なお、ストライキについて1991年以前と基本的な差異はなく、集団的雇用契約の有効期間中のストは違法である。合法的ストライキは集団的雇用契約満了に際して行われる交渉がまとまらなかったときである。従って日本の春闘のような態様は非合法であり、著者は実質ストライキ禁止との見方を示している。(二)28頁。
 同法は、先進的な立法として高く評価されるべきである。労働組合のフォーマルな役割を否定した立法例だからである。集団的取引それ自体を禁止しているわけではないので旧労働組合を駆逐するものとはいえない。また黄犬契約も「結社の自由」の趣旨から肯定されているわけではないので、完全に契約自由とはいえない。全体の印象としていえば、組合承認制度を否定し、組合を承認するか団体交渉を認めるか否かは使用者の任意としているイギリスの保守党政権の改革に類似するが、ベンサム主義時代のイギリスの1825年法のレベルのありかたにも共通点はある。)
 参考サイトhttp://www.healthnet.jp/syuchou/pages/2005/09/k0509120003.html
 
9299菅野和夫「違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題として (一)」『法学協会雑誌』88(2) [1971.02.00]ける団体責任と個人責任」
9300菅野和夫 違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題とし(三・完)『法学協会雑誌』88(7・8) [1971.08.00]

((一)はタフ・ヴェール判決と労働争議法に言及(三)水道局における庁舎構内におけるピケ、パトロール、脅迫、つきまといなどについて監視もしないし干渉もせず放置する。労働組合の入構の通行妨害は庁舎管理規則違反として取り締まりの対象にせず、非組合員には入構させずストに参加させるように仕向け、締め出しをし、入構しても仕事をさせないなど争議行為に加担しようとする管理職の態度について水道局長に問い合わせるわけだが、その前提として基本的認識として菅野和夫の次の見解に同意するかをききたい。
「争議行為が正当性を失う場合‥‥第一は‥‥争議行為がその目的により違法となる場合(たとえば、純然たる政治的要求のためのもの、使用者への加害だけを目的とするもりの)、全面的な禁止法規に違反してなされる場合(国公法第98条、地公法第37条、公労法第17条、地公労法11条などに違反するもの)あるいは開始の時期や手順の不当性が認められる場合(たとえば団体交渉をまったくまたはほとんど行わわずに開始されるもの)などが属する。つまりこの場合には、‥‥労務停止行為がいかにフェアな態様で行われ‥‥ピケ行為が平穏かつ節度を守って行われても、その争議行為しは違法性を有するのである。従って。、この種の場合には当該労使紛争において行われる一連のすべての単位の争議行為が違法となる。」
 
9301片岡曻「イギリスの団結権・争議」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』有斐閣1959
9302秋田成就「イギリスの労働組合の法的性格」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』有斐閣1952 下

2010/03/05

民主党の伊藤悠都議、東京都水道局OBの天下りを指摘と各紙が報道 

 3月5日の各紙は伊藤悠都議の一般質問における、水道局及び監理団体事業(東京都水道サービス株式会社)の契約等についての質問が各紙で取りあげてます。
http://www.mxtv.co.jp/mxnews/news/201003046.html

http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/tokyo/100304/tky1003042054008-n1.htm

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20100305ddlk13010270000c.html

http://gendai.net/news.php?m=view&g=syakai&c=020&no=44902

日刊ゲンダイ3月6日付の記事「都議会で浮き彫り 東京都水道局は天下り天国」
によると「東京都の外郭団体である「東京水道サービス株式会社(TS)」。都から年間80億円あまりの業務委託を受け、うち32億円を民間企業に委託している。委託業務のひとつが給水管の点検だが、この仕事が2000年から9年間にわたり、特定の5社に発注されていたのである。 一応、入札はやっているが、TSはこの5社を「協力会社」と位置づけ、過去5年間のシェアはほぼ同じ。 」

 なのだという。新聞記事だけの情報しか私は知らないが、水道局が直接随意契約すると特定業者との癒着が指摘されるので、東京水道サービス株式会社(代表取締役社長は元東京都水道局長飯嶋宣雄)を経由して外注することにより、この会社を隠れ蓑に使っているのではないかという疑問を持つ。

2010/03/04

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(26)

Taff Vale Railway Company v.Amalgamated Society of Railway Servants (1901) タフ・ヴェイル事件(その1)

 タフ・ヴェイル(タフ・ヴェール)判決Taff Vale Case(*36)とは、1901年貴族院が前年の1900年に南ウェールズの炭鉱と港湾を結ぶ石炭輸送を担っていたタフ・ヴェイル鉄道で生じた合同鉄道従業員組合によるストライキ(8月20日から12日間)に関して、2万3千ポンドという巨額の損害賠償を認めた裁定であり、労働組合弾圧判決として知られる。1875年の共謀罪・財産保護法は団結とストライキの刑事免責を確立したが、本判決でストライキは大きなリスクを抱えることとなり、労働組合の争議指導を困難にした。労働組合はこの判決を否定するために立法闘争を行い人類史上最悪最凶の制定法1906年労働争議法により判例の効果をなくしたのであるが、むろん私は同判決について弾圧判例として否定的評価はせず好意的である。過ちだったのは1906年の労働争議法でピースフルピケッティングを容認し、民事免責したことにあるとする考えである。

 具体的にはタフ・ヴェイル事件の事実関係はピケッティングであった。
 最初は一転轍手の配置転換に怒った組合員により組合本部の承認を得ないストライキであったが、会社がスト破りの代替労働者を雇い始めるに至って、組合は自ら承認しストライキ手当を支給し、組合役員に争議指導にあたらせ、カーディフ駅に到着したスト破りの代替労働者に旅費を支給してロンドンに帰るよう説得し、スト破りの労働者を乗せた列車の進行を阻止するなどのピケッティングを行った。原告鉄道会社は監視包囲の違法なピケッティングによる業務妨害、会社とスト破り労働者との雇用契約違反の誘引、および違法な共謀を理由に組合役員2名と、合同鉄道従業員組合(1871・76年労働組合法上の登録組合)を被告として差止命令とその他の請求(損害賠償請求)の訴訟を提起したものである。(*37)
 それまでの判例は不法行為責任の主体が労働組合員・役員個人であったのに対し、同判決が初めて労働組合を不法行為責任の主体と位置づけ、その賠償を組合自体に求めた。1871年労働組合法に基づき登録された組合は法人と同様その登録名で訴えられ、ひれ以外の組合も団体として賠償責任を負い、執行委員または受託者の名前で訴えられ組合の財産から回復されるとの判決を下した(*38)
 シヴィル・コンスピラシー民事共謀法理の主要な事件であリ、ピケッティングに関しても重要であるから次回以降具体的に検討する。

*36この判決の専論である単行本 松林高夫『イギリスの鉄道争議と裁判-タフ・ヴェイル判決の労働史』ミネルヴァ書房2005
*37林和彦 「タフ・ヴェイル判決と立法闘争」『早稲田大学大学院法研論集』7号1971
*38小宮文人『イギリス労働法』2001信山社 
 
 なお、私はまだ読んでないものが多いが林和彦がタフ・ヴェイル判決の先行研究として挙げているものとして
山本篤太郎『労働組合法の生成と変転 : 資本主義英国に於ける政策形成の研究 』
同文館  1947  369頁以下
片岡曻『英国労働法理論史』有斐閣1952 244頁以下
秋田成就「イギリスの労働組合の法的性格」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』2011~2012頁
有泉亨「物語労働法た・第九話」『法学セミナー』1971年2月号 52~53頁
菅野和夫「違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題として 」『法学協会雑誌』88(2) [1971.02.00]

2010/03/01

本日はスト権確立決起集会(職場離脱2割動員)

2月26日の全水道東水労ストライキ批准投票(3月19日の春闘2時間ストに賛成する)結果について組合掲示板(私の職場は東京都水道局の営業所)に結果が貼られていて賛成24人棄権1人で96%批准とあった。紙には開票者の署名もなにもないもの。
そして14時30分より都庁第二庁舎前(新宿NSビルとの間の半地下の空間)で2割動員集会が行われた。
当局は2割動員の場合は形式的な中止申し入れすらおこなわず、完全容認である。そこの広場というのは庁舎構内であって、ホームレスが寝泊まりすると追い出されるところであるが、組合の集会や示威行為は容認されるという特別待遇となっている。
勿論、監視も解散命令もやらないわけだが、集会をやりたければ多額の組合費を収奪しているのだから、ホールでも借りてやればよいわけです。

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