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2010/03/07

入手資料整理30

9768A.V.ダイシー 清水金二郎訳『法律と世論』法律文化社1972年

(法の支配を理論化しコレクティビズム(集産主義-団体主義)という概念を作って批判したA.V.ダイシー の著書。まず1906年刊行第二版の序文で1906年の労働争議法を激しく非難する。当時のイギリスにおいてもっとも良識的な見解とみることができる。私が人類史上最悪最凶というのはそのためである。
「この法は労働組合に対し、組合または組合の使用人によるもっとも言語道断な不法行為の遂行に対してさえ、民事責任を免れせしめ、一言して云えば、すべての労働組合に、連合王国を通じて他のいかなる人または団体も有しない特権と保護を与えるのである。これは確かに法律の非常に特殊な状態である。(1)それは労働組合をして、通常の国法を免除された特権的団体たらしめる。かかる特権団体は、いまだかつてイギリス議会により意識的に創設されたことはなかった。‥‥(4)平等な法律という法則から労働組合を解放する法規は、労働者は平等の獲得ではなく、かえって特権の獲得を目標とすべきだ、という致命的謬見を、労働者間に助長する。‥‥とくに第4条は、フレデリック・ポロック卿Sir Frederick Pollockの言でもっともよく叙述されている。‥‥「法律科学は、国家におよぼすこの暴力の実権的作用とは、明らかにまったく無関係である。そしてわが国の裁判所が(1906年まで)法律的正義の原則に関して、解決しようと努力していた(それは相当な成功を収めていると考えられる)問題の一そう進んだ司法上の考察を求めるにはしてきた、吾人は海外の司法権に期待しいるのみである」と〔という絶望的見解を述べている〕。これが公平な法律家の結論だ。‥‥わが国の団結法は、労働者と資本家の関係の関係は例外的立法で規定されるべきだという謬見で終始毀損されていた。」要するに労働事件は、市民法的原理から逸脱すべき事柄ではなかったと考える。)

9769イギリス労働法研究会編『石橋洋教授・小宮文人教授・清水敏教授還暦記念 イギリス労働法の新展開』成文堂2010
イギリス労働法の新たな理論動向 イギリスにおける新たな労働法パラダイム論 / 唐津博、イギリス労働法の新たな動向を支える基礎理論と概念 / 石田信平、イギリスにおける被用者概念の新たな展開 / 岩永昌晃、イギリス労働法制の整備と進展 イギリス労働法制の検討と分析 / 小宮文人、イギリスにおける最低賃金制度と稼働年齢世帯への最低所得保障 / 神吉知郁子、1998年公益情報開示法をめぐる裁判例の動向と運用状況 / 國武英生、イギリス雇用契約論の新たな展開 労働関係の変容とイギリス労働法理論・雇用契約論の展開 / 有田謙司著、コリンズの雇用契約論 / 石橋洋、イギリス労働法の新たなキー・コンセプト ニュー・レイバーの労働立法政策とその特質 / 古川陽二、労使関係における協力とパートナーシップ / 清水敏著、職場における人権-シティズンシップの一内容 / 藤本茂 社会的包摂と差別禁止法 / 長谷川聡

 (労働党政権での政策とコリンズが中心テーマ)

9298林和彦「ニュージーランドにおける労働市場の規制緩和--一九九一年雇用契約法の研究(1) 」『日本法学』75(1) [2009.6]
林和彦「ニュージーランドにおける労働市場の規制緩和--一九九一年雇用契約法の研究(2・完) 」『日本法学』5(1) 75(2) [2009.9]

(雇用契約法Employment Contracts Act は国民党政権により1991年より約10年施行され、(労働党への政権交代により2000年雇用関係法Employment Relations Act にとって代えられた)契約自由を理念とした新自由主義に基づく世界でもっとも先進的な労働改革の構造を分析したもの。著者自身は批判的な見解だが、同法の専門論文が少ないため資料としては貴重。

 同法の正式な名称は長い。

 「効率的な労働市場を促進し、
(a)結社の自由を規定し
(b)被用者に雇用事項に関して自己の利益を代表すべきを者を決定することを認め、
(c)各被用者が以下のいずれかを選択することを認め--すなわち、
(i)使用者と個別雇用契約を交渉し、あるいは、
(ⅱ)自己の使用者が当事者となる集団的雇用契約によって高速されていることを認め、
(d)各使用者が以下ののいずれかを選択することを認め--すなわち、
(ⅰ)使用者と個別雇用契約を交渉し、あるいは、
(ⅱ)二人以上の被用者を拘束する集団的雇用契約によって拘束されることを認め、
(e)雇用契約が個別的か集団的かの問題は、それ自体、当事者自身の交渉事項であることを確立し、
(f)1987年労働関係法を廃止するための法律」(一)56頁

 ここで「結社の自由」の規定は「被用者は、雇用上の利益を促進する目的で、被用者団体を結成するか、しないかの選択の自由を有する」(五条)などとし、クローズドショップ・ユニオンショップ協定を明確に否定し、ここでいう「被用者団体」は単なる社団であって、労働組合のフォーマルな役割は認めてない。使用者の団結承認義務に裏付けられた社会権的団結権の概念は明確に排除した。と著者は解説しているが(一)65頁、そうすると19世紀の自由放任時代のベンサム主義的自由主義的な考え方に類似しているともと思った。
 個別的雇用契約については「集団的雇用契約があるときは、使用者と被用者は、集団的雇用契約の定める雇用条件に反しない範囲で個別的に雇用条件を交渉することができる」(19条-2)(一)71頁とあり、集団的取引が優先されることとしている。しかしながら労働協約が個別契約を排除するのに対し、個別雇用契約を原則とする同法の意味は大きいと考える。
 同法は、団体交渉に関する規定も、それを支援する規定も、不当労働行為などの特別な救済も用意しない。集団的取引による労働契約をとるか否かは当事者の任意であるし、使用者に「団交応諾義務」を課すものは何もない。
 もともとニュージーランドでは、労働組合の交渉力が強く、賃金の決定も職能別組合による中央集権的な方式で行われていたが、大変革となったのである。同法施行後、個別雇用契約が広く一般的になった。1990年に団体交渉でカバーされていた適用比率は60%あったが、1994/95年には29%、同法廃止後の2005年には18%にまで縮減している。組織率は1991年が43.3%、2000年には17.7%である。(二)39頁。
 なお、ニュージーランドでは時間外労働の割増賃金を定めた立法はなかったため、従前はアウォードや労働協約で定めていたが、1991年雇用契約法は契約自由なので、割増賃金やペナル賃率は廃止されるようになった。(一)38頁

 同法の基本的性格について著者は次のようにまとめた。「雇用関係法は、労働市場を規制する主要な要素であった「労働組合」、「団体交渉」および「労働協約」という集団的労働労働法の‥‥概念を排除し、代わって契約自由を理念とする雇用契約を集団的労使関係の基礎に据えた。‥‥実際、雇用契約法では「労働組合」は雇用契約のための交渉代理人にすぎず、「団体交渉」は交渉代理人と使用者の個別的交渉に改変され、「労働協約」(および以前の「アウォード」)は集団的雇用契約に書き換えた。‥‥同法の基本的性格は労働法というよりも、契約自由を理念とする雇用契約によって担われた市民法(英米法上のコモンロー)とみることができよう」(二)34頁。
 なお、ストライキについて1991年以前と基本的な差異はなく、集団的雇用契約の有効期間中のストは違法である。合法的ストライキは集団的雇用契約満了に際して行われる交渉がまとまらなかったときである。従って日本の春闘のような態様は非合法であり、著者は実質ストライキ禁止との見方を示している。(二)28頁。
 同法は、先進的な立法として高く評価されるべきである。労働組合のフォーマルな役割を否定した立法例だからである。集団的取引それ自体を禁止しているわけではないので旧労働組合を駆逐するものとはいえない。また黄犬契約も「結社の自由」の趣旨から肯定されているわけではないので、完全に契約自由とはいえない。全体の印象としていえば、組合承認制度を否定し、組合を承認するか団体交渉を認めるか否かは使用者の任意としているイギリスの保守党政権の改革に類似するが、ベンサム主義時代のイギリスの1825年法のレベルのありかたにも共通点はある。)
 参考サイトhttp://www.healthnet.jp/syuchou/pages/2005/09/k0509120003.html
 
9299菅野和夫「違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題として (一)」『法学協会雑誌』88(2) [1971.02.00]ける団体責任と個人責任」
9300菅野和夫 違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題とし(三・完)『法学協会雑誌』88(7・8) [1971.08.00]

((一)はタフ・ヴェール判決と労働争議法に言及(三)水道局における庁舎構内におけるピケ、パトロール、脅迫、つきまといなどについて監視もしないし干渉もせず放置する。労働組合の入構の通行妨害は庁舎管理規則違反として取り締まりの対象にせず、非組合員には入構させずストに参加させるように仕向け、締め出しをし、入構しても仕事をさせないなど争議行為に加担しようとする管理職の態度について水道局長に問い合わせるわけだが、その前提として基本的認識として菅野和夫の次の見解に同意するかをききたい。
「争議行為が正当性を失う場合‥‥第一は‥‥争議行為がその目的により違法となる場合(たとえば、純然たる政治的要求のためのもの、使用者への加害だけを目的とするもりの)、全面的な禁止法規に違反してなされる場合(国公法第98条、地公法第37条、公労法第17条、地公労法11条などに違反するもの)あるいは開始の時期や手順の不当性が認められる場合(たとえば団体交渉をまったくまたはほとんど行わわずに開始されるもの)などが属する。つまりこの場合には、‥‥労務停止行為がいかにフェアな態様で行われ‥‥ピケ行為が平穏かつ節度を守って行われても、その争議行為しは違法性を有するのである。従って。、この種の場合には当該労使紛争において行われる一連のすべての単位の争議行為が違法となる。」
 
9301片岡曻「イギリスの団結権・争議」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』有斐閣1959
9302秋田成就「イギリスの労働組合の法的性格」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』有斐閣1952 下

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