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2010/03/04

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(26)

Taff Vale Railway Company v.Amalgamated Society of Railway Servants (1901) タフ・ヴェイル事件(その1)

 タフ・ヴェイル(タフ・ヴェール)判決Taff Vale Case(*36)とは、1901年貴族院が前年の1900年に南ウェールズの炭鉱と港湾を結ぶ石炭輸送を担っていたタフ・ヴェイル鉄道で生じた合同鉄道従業員組合によるストライキ(8月20日から12日間)に関して、2万3千ポンドという巨額の損害賠償を認めた裁定であり、労働組合弾圧判決として知られる。1875年の共謀罪・財産保護法は団結とストライキの刑事免責を確立したが、本判決でストライキは大きなリスクを抱えることとなり、労働組合の争議指導を困難にした。労働組合はこの判決を否定するために立法闘争を行い人類史上最悪最凶の制定法1906年労働争議法により判例の効果をなくしたのであるが、むろん私は同判決について弾圧判例として否定的評価はせず好意的である。過ちだったのは1906年の労働争議法でピースフルピケッティングを容認し、民事免責したことにあるとする考えである。

 具体的にはタフ・ヴェイル事件の事実関係はピケッティングであった。
 最初は一転轍手の配置転換に怒った組合員により組合本部の承認を得ないストライキであったが、会社がスト破りの代替労働者を雇い始めるに至って、組合は自ら承認しストライキ手当を支給し、組合役員に争議指導にあたらせ、カーディフ駅に到着したスト破りの代替労働者に旅費を支給してロンドンに帰るよう説得し、スト破りの労働者を乗せた列車の進行を阻止するなどのピケッティングを行った。原告鉄道会社は監視包囲の違法なピケッティングによる業務妨害、会社とスト破り労働者との雇用契約違反の誘引、および違法な共謀を理由に組合役員2名と、合同鉄道従業員組合(1871・76年労働組合法上の登録組合)を被告として差止命令とその他の請求(損害賠償請求)の訴訟を提起したものである。(*37)
 それまでの判例は不法行為責任の主体が労働組合員・役員個人であったのに対し、同判決が初めて労働組合を不法行為責任の主体と位置づけ、その賠償を組合自体に求めた。1871年労働組合法に基づき登録された組合は法人と同様その登録名で訴えられ、ひれ以外の組合も団体として賠償責任を負い、執行委員または受託者の名前で訴えられ組合の財産から回復されるとの判決を下した(*38)
 シヴィル・コンスピラシー民事共謀法理の主要な事件であリ、ピケッティングに関しても重要であるから次回以降具体的に検討する。

*36この判決の専論である単行本 松林高夫『イギリスの鉄道争議と裁判-タフ・ヴェイル判決の労働史』ミネルヴァ書房2005
*37林和彦 「タフ・ヴェイル判決と立法闘争」『早稲田大学大学院法研論集』7号1971
*38小宮文人『イギリス労働法』2001信山社 
 
 なお、私はまだ読んでないものが多いが林和彦がタフ・ヴェイル判決の先行研究として挙げているものとして
山本篤太郎『労働組合法の生成と変転 : 資本主義英国に於ける政策形成の研究 』
同文館  1947  369頁以下
片岡曻『英国労働法理論史』有斐閣1952 244頁以下
秋田成就「イギリスの労働組合の法的性格」日本労働法学会編『労働法講座. 第7巻 上』2011~2012頁
有泉亨「物語労働法た・第九話」『法学セミナー』1971年2月号 52~53頁
菅野和夫「違法争議行為における団体責任と個人責任--損害賠償責任の帰属の問題として 」『法学協会雑誌』88(2) [1971.02.00]

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