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2010/08/22

団結否認権の確立Right to Work lawが必要だ 下書き1-(38)

1982年雇用法(その2)

1.  組合員資格を理由とする不当解雇からの保護(続

●組合員不当解雇訴訟
 組合員でないことを理由として不当に解雇された労働者自身が、争議行為により、あるいはそうすると脅すことにより使用者に同人に圧力をかけた者を不当解雇訴訟に参加させることができるようにし、労働裁判所は訴訟参加人たる労働組合その他の者が不当解雇につき右の圧力をかけたと認定した場合、不当解雇の補償金の支払いをこれらの者に裁定することを可能とした。【*58】

2 ストライキ時の争議行為を理由とする選択的解雇を可能とする

 イギリスでは「積極的ストライキ権」がそもそもない。それは後述する1906年労働争議法とそれを確認した1974年労働組合労使関係法による不法行為の免責(起訴されない)という「消極的権利」にすぎないわけである。コモンロー上ストライキは「拒絶的契約違反」とされ【*59】雇用契約を終了させるという断絶理論が支配的であり、停止理論をとらない。したがってイギリス法上は、予告期間を遵守せずにストライキに参加することが重大な契約違反であり、即時解雇事由になる。【*58】「自己解雇」であるから、イギリスでは争議中にストライキ参加者が解雇されるのことは決して珍しいことではなく、むしろ争議のプロセスの一環であり【*59】、争議収拾後職場に復帰することは再雇用なのである。
 従って、使用者がストライキに参加した者で誰を再雇用するかは自由であるべきもので、参加者全員を解雇してもよいし、熟練労働者のみを再雇用し、その他の労働者を解雇してもよいというのが本来のあり方である。
 しかし労使紛争に法的介入を避けるコレクティブレッセフェール体制においては、争議収拾後の再雇用は暗黙の了解とされていたので、この点を正すためテビット雇用相はストライキに直面する使用者が「信頼的かつ適法な対応をなし得る能力を回復すること」を強く主張し1978年労働党キャラハン政権による雇用保護(統合)法を改正した。【*58】

 1978年雇用保護(統合)法は選択的解雇という概念により使用者の解雇自由と組織労働者の保護を折衷した政策をとっていた。
 同法62条は労働者が解雇時にストライキその他の争議行為に参加していたか、あるいはロックアウトされている場合、使用者が全員を解雇するかあるいは再雇用するときには労働審判所は不当解雇に対する管轄権を有さないとしていた。つまり
使用者はストライキ参加者の全員を仕事に戻っている労働者とストを継続している目者の全員を解雇できるが、選択的解雇は労働審判所の管轄権とされていた。
 1982年雇用法9条は次のように改正した。
①申立人の解雇日から三ヶ月経過すれば、使用者は解雇した労働者を選択的に再雇用することができ、この場合には労働審判所のは不当解雇に対する管轄権を有さない
②ストライキを継続しようとする労働者を解雇しようとする使用者が負担するスト参加者への四日間の予告義務を免除し、使用者の即時解雇を可能とすること。
③選択的解雇の要件を緩和し、一定の事業場の労働者のみを全員解雇することを可能とした。【*58】
 この改正によりストの分断切り崩し工作が容易になり。長期ストのリスクは高くなった。しかし、そもそもストライキはギャンブルでありそれは本来のあり方である。

3 商事契約における労働組合組織企業との取引の限定条項を禁止

 イギリスでは印刷、建設、機械工業で、契約の相手方や原材料供給者の企業が組合で組織されていることを求める条項が商事契約に挿入したり、商事契約において組合の承認と組合役員との協議を要求するといった、非組合企業との取引を阻止する悪い慣行があったが、これらを禁止した。【*58】

4 労働組合の不法行為責任の復活

 1982年雇用法のもっとも重要な論点と考える。イギリスは1906労働争議法(当ブログの説明http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/cat20258890/index.html)第3条「ある人によって労働争議の企図ないし促進のためになされる行為は、それが誰かある他の人に雇用契約を破棄するよう誘導するとか、誰か他の人の営業、企業または雇用の妨害になるとか、または誰か他の人が彼の資本あるいは労働を欲するままに処分する権利の妨害になるとかの理由だけでは起訴し得ない」と規定し【*4 143頁】(但しただし契約違反の誘導が名誉毀損・脅迫・強制等それ自体不法な手段によって行われる場合は免責されない。【*6 252頁】)第4条「トレードユニオン(労働組合および使用者団体)によってトレードユニオンのためになされた「不法行為」に関するトレードユニオンまたはメンバー、役員に対する訴訟は裁判所によって受理されない」とされ免責は文書誹毀、誣告等あらゆる不法行為に及ぶものであるとされた。
 コモンローでは、正当な理由なくして「不法かつ悪意に」他人をして第三者に対し不法行為をなさしめ、それによって第三者に損害を与える場合は不法行為となり、従って悪意に契約を違反せしめた場合も不法行為となる【*6 250頁】。
 これを免責する労働争議法体制は国家が労働組合に対して特権を付与するものであり、カーン・フロイントによりコレクティブ・レッセフェールと称された体制である。それは労使双方の自発的結社であるトレード・ユニオン(労働組合および使用者団体)の活動に無条件な民事免責を与え-それはその限りで近代市民法原理を超え出た存在をつくり出した【*4 144】。
 営業、企業または雇用の権利、資本あるいは労働を欲するままに処分する権利の重大な犠牲のもとに両トレードユニオンの集団的合意によって労使関係を律していく体制と言い換えてもよいだろう。
 それは、個人の権利を蔑ろにした点で明確に悪法だった。制定法の中でももっとも醜悪な例でありイギリスの歴史の汚点と断じてよい。というかそれは悪漢どもの跳梁跋扈を許した法の支配の否定であったわけである。労働争議法の成立は自由党バナマン首相Sir Henry Campbell-Bannermanは急進的な労働党案を丸呑みした愚かな政治判断のためだった。バナマンこそ大馬鹿野郎であった。これはイギリス一国の問題でなく、アメリカでは1920年まで労働争議の差止命令が頻繁に発出され、労働運動を抑圧していたが、左翼急進主義者がイギリスの労働争議法を進歩的立法と評価した(それは大きな間違いだっだか)ことにより、1932年に反インジャンクション法であるノリス・ラガーディア法を制定して組合活動の合法化が図られたのであるけれども、これは明らかにイギリスの影響だったというように、特に戦間期に世界を左傾化させる非常に悪い影響をもたらしたのである。我が国にも戦後労働三法の制定によりその影響が及んだとみてよいのである。であるからこれは単にイギリス史の問題ではない。
 
 むろん当時においても反対意見は少なくなかった。1904年に 保守党のバルフォア首相は法案に反対し「法案の条文が極めて危うく、極めて危険だからである。‥‥それはすべての階級とすべての利害関係に適応可能であるという法律の幅広い原則が、この方策により廃棄される危険があるからである。個々の市民のなかで最大のものである自由が干渉され、労働組合の指導者と雇用者の指導者が考えている正当な目的を遂行するのが、すべて不必要な程度になるからである。」他者の自由への干渉を正当化する制定法の危険性、労働組合だけが不法行為から免責される特権を付与することは、法の下の平等の精神からして好ましくなく、これは階級立法であるという趣旨の反対論であるが、良識的見解に思える。保守党のヒックマンも次のように述べた。「下院の義務は、労働組合の団結とストライキの権利を保護するだけでなく、極めて多数の非組合の、したくない権利を拒否する権利も保護する点にある」【*36 217頁】

 A.V.ダイシ-Albert Venn Diceyは次のような激しい調子で1906労働争議法を非難した。
「いまや労働組合はによってまたはそのために、なされた不法行為すなわち私犯の訴訟に対する責任から絶対的に保護される、ということである。もし、たとえば二万ポンドを所有した組合が、労働力の使用主たるAまたは組合加入を拒否したBにつき誹謗文書を公表し、またはある狂信的な悪漢を暴行(assauit)を加えさせる
を加えさせるとしても、AもBも組合に対して不法行為を理由とする訴訟を主張しえず、かつそれによって自己の人格を擁護し、一銭の損害賠償を受けることもできない。それゆえにこの法条は労働組合に対し、組合または組合の使用人によるもっとも言語道断な不法行為(wrong)の遂行に対してさえ、民事責任を免れせしめ、一言にしていえば、すべての労働組合に、連合王国を通じて他のいかなる人または団体も有しない特権と保護を与えるのである。これはたしかに法律の非常に特殊な状態である。(1)それは労働組合をして、通常の国法を免除された特権的団体たらしめる。かかる特権団体は、いまだかつてイギリス議会により意識的に創設されたことはなかった。‥‥(4)平等な法律という法則から労働組合を解放する法規は、労働者は平等の獲得ではなく、かえって特権の獲得を目標とすべきだ、という致命的謬見を、労働者間に助長する。全体として労働争議法は、‥‥とくに第四条は、フレデリック・ポロック卿Sir Frederick Pollockの言でもっともよく叙述されている。‥‥「法律科学は、国家におよぼすこの暴力の実験的作用とは、明らかにまったく無関係である。そしてわが国の裁判所が(1906年まで)法律的正義の原則に関して、解決しようと努力していた(それは相当な成功を収めていると考えられる)問題の一そう進んだ司法上の考察を求めるには、吾人は海外の司法権に期待しいるのみである」と〔という絶望的見解を述べている〕。これが公平な法律家の結論だ。‥‥ わが国の団結法は、労働者と資本家の関係の関係は例外的立法で規定されるべきだという謬見で終始毀損されていた」【*42 第二版序文 21~23頁】 。
 要するに労働事件は、市民法的原理から逸脱すべき事柄ではなかったという考えだか私も同感である。
 労働争議法は若干修正される。1926年のゼネストの弊害により、1927年労働争議・労働組合法ではゼネストを非合法とし、同情ストをいったんは違法としたが、しかし1946年労働争議労働組合法で廃止されたのである。また、1971年ヒース政権がアメリカのタフト・ハートレー型の労使関係法を制定し、コレクティブ・レッセフェール体制から転換を図ろうとしたがこの制定法は実効性に乏しく失敗に終わった。1974年電力不足で耐乏生活を国民に強い、炭鉱ストを収拾できずに総選挙に突入したヒース保守党は敗北したため、1974年労働党ウィルソン政権によリ廃止され、1974年労働組合労働関係法により1906年労働争議法はほぼ全面的に復活させていたのである。
 

●1982年法では労働組合および使用者団体に対する不法行為免責を規定する1974年の労働組合労働関係法14条を廃止。

 これにより1980年法により違法とされた二次的争議行為や二次的ピケッティングは労働組合により承認されたと認定されれば労働組合は免責を失い、自己の名において差止を課せられ、組合基金から損害賠償を求償されることとなった。さらに文書誹毀、名誉毀損、ネグリジェンス(過失による不法行為)、ニューサンス(不法妨害)といった不法行為については、それが労働争議に関するか否かを問わず、労働組合が責任を負うこととなった。【*58】
 
●「責任のある者」という概念を導入し、全国執行委員会、委員長、書記長、規約により権限を付与されている役員、ショップスチュワード等が違法行為を承認するとみなされれば、労働組合が責任を負担するという原則を確立。【*51、*59】
 
 これは、1901年のタフヴェイル事件貴族院判決(当ブログの説明http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/right-to-work-2.html http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/right-to-work-l.html)コモンロー上の代理責任ないし代替責任の法理をストレートに労働組合に適用するものである。【*58】

5 免責の要件となる「労働争議」の定義を限定
 
、1974年労働組合労使関係法で労働組合が不法行為訴訟から免責を受ける要件となる「労働組合」の定義を目的、当事者、発生場所について狭める修正を行った。これにより免責を受けない範囲が拡大したことになる。主な改正点は下記のとおり

●雇用条件に関連するかぎり労働争議の定義に含まれたが、「完全にもしくは主として」を付加。【*58】

●政治的事項、個人的事項が主たる目的の場合は定義から除外(政治ストは免責しない)【*58)

●1974年法では労働争議を「使用者と労働者」もしくは「労働者と労働者」との間の紛争と定義され、「労々争議」、縄張り争議、組合員資格に関する争議も含まれていたが、1982年法では「労働者と労働者」の文言を削除し「使用者とと労働者」を修正し「労働者とその使用者」とした。これにより「労々争議」は免責から外され、「企業内争議」に限定して免責の範囲とした。【*51、*58】

●1974年法ではイギリス国外の争議も労働争議の定義に含んでいたが1982年法では国内で生じる事項の争議に限定した。

*4中西洋『《賃金》《職業=労働組合》《国家》の理論》』ミネルヴァ書房(京都)1998年
*6片岡曻『英国労働法理論史』有斐閣1952
*51林和彦「イギリス保守党政権下の労働市場の規制緩和(一)」」『日本法学』72巻3号 2006
*36松村高夫『イギリスの鉄道争議と裁判-タフ・ヴェイル判決の労働史』ミネルヴァ書房200
*42 A.V.ダイシー 清水金二郎訳『法律と世論』法律文化社1972年」
*58 山田省三「イギリスにおける一九八二年雇用法の成立」『法学新報』90巻2号
*59家田愛子「ワッピング争議と法的諸問題の検討(2)完 : 一九八六年タイムズ新聞社争議にもたらした,イギリス八〇年代改正労使関係法の効果の一考察」Wapping Dispute and British Labour Laws in 1980's (2)名古屋大學法政論集 169, 153-195, 1997-06-30 【ネット公開】
http://ci.nii.ac.jp/naid/110000296231

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コメント


7 万で練習相手になったんだが、最近の子のテクやべぇぞ!!
特にオ マ ○ コをギューッて締めるワザ!あれなんなんだよ!?
めちゃくちゃ気持ちよくて、中 出 ししまくったっつーの!(笑)

ていうか、ぶっちゃけHの練習する必要ないんじゃね?(^^;)
http://less.g-killing.net/7vm998a/

しばらく様子見てましたが
つくづく川西正彦とはダメな方みたいだ。

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皆さん、よろしくお願いします~

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