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2010/09/13

選択的夫婦別姓反対論の核心は出嫁女の婚家帰属性と婦人道徳を保守すること

 本日のテレビ朝日TVタックルで選択の自由があってよいのではないかという意見が前面に出たので反論しておく。
 民法の夫婦同氏は明治民法の起草者梅謙次郎が当時の欧州諸国の法制に倣って、西欧的なファミリーネームの慣習を継受したという側面は多分にあるが、「兎ニ角妻カ夫ノ家ニ入ルト云フコトガ慣習デアル以上ハ夫ノ家ニ入ッテ居ナガラ実家ノ苗字ヲ唱ヘルト云フコトハ理窟ニ合ワヌ」と述べているように出嫁女の婚家帰属性(婚入配偶者は婚家の成員である)という日本的家制度の家族慣行を前提としている。我が国には足入れ婚などの慣習もあるし、婚家の成員となるタイミングには個人差があっても、出嫁女の婚家帰属性(婚入配偶者たる嫁と婿は婚家の成員であること)は学問的にも明確なのである。杓子渡し、主婦の座を譲られることによって完全に女性は婚家の成員となる。常に家は家長と主婦のペアで継承されていくものである。
 夫婦別姓はこの社会構造、日本的家制度を破壊する。なぜならば家は離在単位として成立しているのであって、個人が複数帰属することはありえないからである。それが社会秩序の根幹であるから、重婚を認めれば単婚制が崩壊するのと同じように、出嫁女の婚家帰属を否定する夫婦別姓によって社会構造(家制度)が崩壊する。単婚制を社会秩序の根幹とする(キリスト教的価値観)社会では重婚する自由が認められない(アメリカ合衆国が典型)のと同じように、日本的家制度を社会秩序の根幹とする我が国では夫婦別姓の選択的自由を認める必要はないと論理的に説明できる。
 しかし、私はもっと深い理由を付け加えたい。それは東洋の婦人道徳の核心を崩壊させるから反対なのである。
  近世の女子教訓書の代表作『女大学宝箱』(享保元年)には「婦人は夫の家をわが家とする故に、唐土には嫁いりを゛帰る″という。わが家にかえるという事なり」とあり、また「女は、我が親の家をば継がず、舅・姑の跡を継ぐゆえに、わが親より舅・姑を大切に思い、孝行を為すべし」と説かれ(柴桂子 「歴史の窓 近世の夫婦別姓への疑問」『江戸期おんな考』(14) [2003年])、出嫁女の婚家帰属性を明確に述べている。女の家は婚家であり、夫とともに婚家を継ぐのが女性の日常道徳の基本である。
 つまり、女性は夫の家こそ我が家と思い、生家の父母ではなく、婚家の舅・姑に孝行することが定められているという家族倫理の根本を破壊するのが夫婦別姓であるからである。
 女大学は教えられなくなった。女子教育や家庭科の良妻賢母教育も否定されているが、民法730条「直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない」という家族倫理を支えているのはこの婦人道徳であった。
 夫婦別姓推進論者は、舅・姑に仕えたくないし墓にも一緒に入りたくない、それでいて法定相続で婚家の財産は分捕りたいという非常に反倫理的な価値観である。それは民法730条に反している。実は別姓論者は本音はこれも廃止したいのである。家族破壊の意図はないということを隠すためにそれをやらないだけだ。

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夫婦別姓等民法改正問題」カテゴリの記事

コメント

通りすがりですすみません。

しかし、夫婦別姓は日本の伝統ですよ。
明治も終わり近くの明治31年にドイツ民法をものまねして作った明治民法を制定・導入して始めて日本は夫婦同氏に突然なったのであって、それまでは、明治初め頃の太政官政令等で夫婦別氏が定められていました。
もちろん明治になる前は庶民には姓がなく、武家のみ姓をもっていましたが、そこで夫婦別氏だったからこそ、明治に入ってもそれが続いたのです。

だから、夫婦別氏は日本の伝統への回帰であって、破壊とかじゃありません。逆に別紙に反対することこそ、伝統保守への反逆であり、日本人としてあるまじきことです。歴史を知らないといわざるを得ません。このあたりのことが全くわかっていない、歴史を勉強していない保守派がいることに閉口します。みなさん、勉強しましょう。

もちろん、強制的に夫婦別氏はおかしいでしょうから、選択的、というのが妥当なのだと思います。

ついでに言うと、ものまねの元のドイツ民法も、夫婦同氏はおかしい、ということでとっくに選択的別姓に修正されています。何をやっているんだか。

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