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2011/05/24

財産権保護とアメリカ的制憲主義その1

 国家公務員に団体協約締結権付与6月3日閣議決定はまったく不愉快であるが、このような1960年代型の時代錯誤な政策が推進された事態を招いたことに未来の国民に申し訳なく思う。しかし冬の時代に力を蓄え、Right to Work (反団結)の立場で巻き返しの努力をしていきたい。こんな悠長なことで巻き返しできるのかと疑問をもたれるかもしれないが、ようやくやる気で出てきたのでやる。心臓病だなんだかんだと言っているのはそのいいわけだった。オーストラリアやニュージーランド、米国とイギリスとひとおり研究してから実践に入るという将棋でいえばまだ櫓を囲ってる状態で、戦争は準備が整ってから一気にやるつもり。

 広義のロックナー時代の判例理論をまとめて提示する趣旨だが、アメリカ的制憲主義と財産権は関連したテーマである。

 ブラックストンの『英法釈義』(1765~69)によれば「財産権ほど、かくも広く人類の想像力を喚起し、その心を魅了するものはない。それは1人の人が外界の事物に対して主張し行使する唯一の独裁的な支配であり、世界中の他の人々がその権利をもつことを全面的に排除するものてある」「第三の絶対的な権利、これはイングランドの人間なら誰もが生まれながらにして持っているものだが、この権利とは財産についての権利であり、それは、自分の取得したものは何であれそれを、自由に使用、収益、処分できるということである。そして、その制約を受けたり減らされたりすることは、唯一国の法律によるのでなければ、一切なしえないのである」と述べている【*1】。
 極保守派ブリューワ判事(David Josiah Brewer任1889~1908)は1891年のイェール大学の有名な講演で次のように述べた【*2】。
「イヴが禁断の果実さえ欲して占有をした、その記録に残る最初の時代から、財産の観念とその占有権の神聖さとは、一度も人類から離れたことはなかったのである。理想的人間性についていかなる空想が存在しえようとも‥‥歴史の夜明けから現代の時代にいたるまで、現実の人間の経験は、占有の喜びと一緒になった獲得の欲求が、人間活動の現実的な動機となっていることを明らかにしている。独立宣言の断定的な表現のなかで、幸福の追求は譲渡することのできない権利の1つであると断言されているとき、財産の獲得、占有、及び享有は、人間の政府が禁ずることができず、それが破壊することのない事柄であることが意味されているのである。‥‥永遠の正義の要請は、合法的に取得され合法的に保有されたいかなる私的財産も公衆の健康、道徳あるいは福祉の利益のために、補償なく略奪されあるいは破壊されることを禁ずるものである」

 偉大な少数意見裁判官と称されるハーラン判事(先代John Marshall Harlan任1877~1911)は「財産の正当な保護は、共和諸制度の死活的原理と見倣されてきた」Chicago, B. & Q. R. Co. v. Chicago, 166 U.S. 226 (1897)http://supreme.justia.com/us/166/226/case.htmlhttp://supreme.justia.com/us/166/226/case.html1887と述べたが、山口房司は財産権保護はアメリカ的制憲主義に全的に一致すると断言しているとおりである【*3】。違憲立法審査を確立したマーシャル主席判事がやった事は、全国的市場の創出と、財産所有者の権利保護であった。 

 そもそも独立戦争のスローガンはコーク卿が述べた憲法原理、マグナカルタまたはコモンローに基づく「イギリス人の権利」に反する議会制定法は、そのことによって無効であるという、憲法原理を利用したものだった。に反するから植民地人を拘束しないと主張したのである。
 第一に、歳入確保には(貴族)代表団の同意を必要とするものである。「代表なくして課税なし」というスローガンになった。つまりアメリカ植民地はイギリス本国議会に代表を送っていないから、また代表を送ることは事実上不可能であるから本国議会は植民地に課税する権限を持たないと主張し、印紙税法などの本国議会の制定法は植民地の同意なくして課税するものでありイギリス憲法に反するから植民地人を拘束しないと主張した【*4】。
 第二に1215年マグナカルタ39条「自由人は全て同僚の合法的判断及びこの国による法以外には、逮捕、投獄、財産の不法没収がなされることはない」であり、これが修正5条のデュープロセス原理の前身である。
 この文言はほとんどそのままの姿で各植民地に移植された。例えばマサチューセッツは「法と自由」にいわく「いかなる人の財物も不動産も-徳目またはこの国の法に明記された衡平法によらない限り奪われることしはない」。【*3】。
 1787年のフィラデルフィア制憲会議代表団には個々の利害対立はあるものの「疑いのない同意」があった。通商と商業は社会的善であり、州の警察権能(ポリスパワー)を抑制する制度や、商業は公権力を排除し、私的な取り決めで下支えされるとき最も良く育成されるという「強い信念」だった。サウスカロライナのJ・ラトレッジは、フィラデルフィア会議に次のような助言を寄せた。「財産こそが社会構成の主たる目的である」ハミルトンは「政府構成の最大目的の一つは個人の保護と財産の保全である」と繰り返し述べた。憲法制定の翌年J・アダムス曰く「財産は保有されなければならない。でなければ自由は存在しない」と【*5】。

【*1】リチャード・A.エプステイン 松浦 好治訳『公用収用の理論―公法私法二分論の克服と統合』 37頁
【*2】ラッセル・ギャロウェイ著佐藤・尹・須藤共訳『アメリカ最高裁判所200年の軌跡 法と経済の交錯』 八千代出版1994年 89頁

【*3】山口房司「アメリカにおける自由と生得の財産権との結合 : 植民地時代から連合規約にかけて」『山口大學文學會誌 』59号2009 http://www.lib.yamaguchi-u.ac.jp/yunoca/handle/B060059000008
【*4】西村裕三「アメリカの司法審査制に関する一考察-その歴史的発展過程と機能的分析-1-」『広島法学』3巻1号1979
【*5】山口房司「Imperium in Imperio: アメリカ連邦主義の進化と財産権の保護  合衆国憲法批准から好感情の時代にかけて」 『史学』 78巻4号 2009-12 機関リポジトリ-オープンアクセス

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コメント

Very informative post. Thanks for taking the time to share your view with us.

個人的な資産に多額な相続税を課そうとする、橋下徹の背後組織は在日僑胞ですよ!
在日系スポンサーが作ってるブームに騙されないで。

橋下維新ブーム=韓流ブーム=前政権交代ブーム

党首が元サラ金(在日の資金源)弁護士の橋下&石原維新の会も、おそらく民主党と同じ帰化人組織↓↓

【マジキチ】 維新の会、相続税率100%で遺産全額ボッシュート ★5
http://logsoku.com/thread/engawa.2ch.net/poverty/1331358939/

橋下徹大阪市長(カジノ推進)
「子供の頃からギャンブルに触れさせ、勝負師を育てる。」
大阪カジノ構想の背後にパチンコ業界
http://www.youtube.com/watch?v=hBX9bigwjdI

橋下徹氏 大阪府知事時代の発言
「こんな猥雑(わいざつ)な街、いやらしい街はない。(大阪の事)
 ここにカジノを持ってきてどんどんバクチ打ちを集めたらいい。
 風俗街やホテル街、全部引き受ける」と述べた。
※ギャンブル、風俗、ラブホ、全て在日業界と言われている。
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1256831885/

橋下徹センセイ「在日参政権、当然認めるべき」
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1201614164/
消滅に向かう消費者金融(サラ金)の救世主になるか? 橋下大阪府知事の「貸金業特区構想」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/822
橋下市長 意欲満々「任期中にカジノ誘致を」(パチンコ業界への利益誘導)
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/02/28/kiji/K20120228002725180.html

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