NLRB法案関連世論調査 64%がサウスカロライナ新工場を支持
オバマ大統領の全国労働関係委員会(NLRB)が繰り広げているの反自由市場ジハードは、アメリカ国民は支持していないとの世論調査(ラスムッセン)が報道されている。http://www.fitsnews.com/2011/09/15/poll-even-union-workers-back-boeing/
ボーイング社の最新鋭ジェット機械787(ドリームライナー)の第一組立ラインはワシントン州にあるが、第二組立ラインは2009年にサウスカロライナ州ノースチャールストンにあるボート・エアクラフト社の製造組立工場を買収して新工場にしている。このためにボーイング社は$750ミリオンを投資し、カロライナで1000人を雇用した。サウスカロライナは組織率4.6%で、労働権州(組合に加入せず、組合費を徴収されずに雇用される被用者の権利を定める)であり、この工場も組合不在である。
NLRBは国際機械工・航空宇宙産業労働者組合(IAM)の利益を最優先し、この工場移転はストライキに対する報復として不当労働行為と認定し、サウスカロライナ州以上の雇用をワシントン州で維持することを求めているが、ボーイング社は7.5億ドルを投資したサウスカロライナへのシフトを妨害されたことになる。
サウスカロライナが非組合で労働コストが低いから有利であり、そちらを拡大させるのが筋である。企業の自由を縛るもので、今回共和党がNLRBの権限を制限する法案を下院で通過させた。
今回の法案提出者はティム・スコット議員(R -サウスカロライナ州)だが、デミント上院議員(R -サウスカロライナ州)は今回の法案を賞賛した。http://www.fitsnews.com/2011/09/15/demint-calls-on-reid-to-pass-house-nlrb-bill/曰くアメリカの企業活動はあらゆる州で自由でなければならない。事業を行うための最良の場所を選択する自由を述べている。またオバマと労働組合ボスが政治的ポイントを獲得することを停止し、労働権Right to Work (組合に加入しない権利、組合費を徴収されない権利)根拠のない攻撃を阻止するなどと正論を述べている。
デミント上院議員は、共和党保守派として知られ、経済政策では、「自己責任」・「自助努力」を旨とした小さな政府の支持者である。2008年12月にビッグスリーへの救済が論議となった際には、廃案への流れを作るなど存在感を示した。ティーパーティーに早くから理解を示し前回選挙では圧勝した。地球温暖化懐疑論者でもある。2008年はロムニーを支持した。
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