『平清盛』第14回の感想
本日放映の平家盛が賀茂臨時祭の舞人になったこと、従四位下叙位、右馬頭補任と熊野詣に同行したのは史実。しかし頼長との関係は脚本家の勝手な創作、ストーリーとしては強引な感じがする。たぶん大河ドラマとしては初の男色シーンで視聴率をかせぐためのもののように思える。
藤原頼長の男色関係については東野治之「日記にみる藤原頼長の男色関係―王朝貴族のウィタセクスアリス」(『ヒストリア』84号、1979年)以降研究されていることで、保元の乱前史としても意味のあることだが、平家の武士を相手にするようなことはないはず。
頼長が近衛生母皇后藤原得子が国母であるにもかかわらず「諸大夫の女」だから拝礼したくないとか軽蔑する底意を持っていたのは日記にもあるから史実であるが、あからさまに言い合うことはないだろう。
家盛死去は、清盛の地位が安泰となったという意味だけである。
大河の男色シーンを解説するサイトとして面白かったのは、「.大河ドラマ『平清盛』第十四回について勝手に補足! 頼長さんの男色日記 」
http://togetter.com/li/285268頼長が両刀である例として「四月七日より始め、今日に到るまで、一百三日、其の間、余、千手陀羅尼五千遍、礼拝三千三百三十遍を満たす。魚を食らわず、女男を犯さず。是、八三の除病延命を祈るなり」
女断ち、男断ちをして祈ったとか 「巳の刻、家に帰る。魚を食ふ。男女を犯す」女も男も犯すなどと書かれている。
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