『平清盛』第15回4/15放映の感想
藤原忠通養女呈子(近衛の中宮)と藤原頼長養女多子(近衛の皇后)の入内競争をもう少し詳しくやったほうがよかった。「天下第一の美人」といわれる多子は11歳で入内するが、美少女かどうか確認できないほど短い登場だった。
ただ、中宮となる藤原呈子の配役はよかった。「天下第一の美人」とされる藤原多子を引きたてている。
しかし、このストーリーでは裏で忠通と美福門院が政治的に結びついていて、美福門院が藤原呈子の入内を望んだということがわかりにくい。
中宮・皇后宮二妻后並立期の中宮と皇后の意味は説明が必要だが、要するに、基本的には附属職司の長官が中宮大夫なのが、中宮、皇后宮大夫なのが皇后であり、中宮も皇后宮も身位は皇后、后位であることにかわりない。除目は中宮、身位は皇后という言い方もある。
近衛天皇の二妻后では、最初の立后藤原多子が異例なことに皇后宮で、次の立后藤原呈子が中宮である。
どちらが優位とはいえないが、前例をみていくと、中宮がどちらかというと正后というか、より有力な后でケースが多い。中宮のほうがより望ましかったと考えられる。たとえば道長女の一条后藤原彰子立后が一帝二妻后の初例だが、中宮としての立后で、政治的敗者となった道隆女の藤原定子が、中宮より皇后宮に転上させられている。歴代の摂関家当主は、中宮としての立后を望んでいたと考えられる。
藤原多子には、忠通サイドから相当ないやがらせがあったと考えられ不遇だったといえる。保元三年には二十歳という若さなのに太皇太后に転上されている。
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