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2012/05/06

「平清盛」第18話5/6放映分感想

 このドラマは角田文衛の崇徳=白河胤子説をとっている。『待賢門院璋子の生涯』によれば生理日まで詳細に検討したうえでの結論なので、宮廷史的にはそのほうが面白い。藤原忠実の『殿暦』が入内前の、藤原璋子と備後守藤原季通の密通を暴いており、「乱行の人」と罵っていることから、少なくとも処女ではなかった、摂関家では受け入れらない性的倫理観を持った女性であったと考えられるためである。
 ただ『古事談』の「叔父子」説は、橋下義彦、美川圭、元木康雄、河内祥輔といった歴史家が否定的な見解を述べており、美川圭の『院政』中公新書2006年によると、それは美福門院-忠通サイドが重仁親王への皇位継承を阻止するため流布させた噂にすぎないとする。確定的なことはいえないのである。
しかしいずれにせよ、鳥羽法皇と崇徳上皇の確執はドラマのように「叔父子」が決定的原因であったとは思えない。
 崇徳天皇は長承三年(当時16歳)、母后待賢門院の名誉を傷つけるものとして激怒し、藤原得子の一族眷属に厳しい処分を下している、得子の兄長輔は昇殿を停止され、備後守、伯耆守だった2人の兄も国務を停止させられ、一族眷属が財産を没収されただけでなく、得子と鳥羽上皇を結びつけたとされている鳥羽院近臣の実力者藤原顕頼も屋敷を召し上げられた。この毅然とした政治姿勢は、鳥羽上皇だけでなく院近臣にも警戒感をもたれる結果となったと考えられる。院政といっても公式的な権力の頂点は天皇だから、こういうこともあるのである。
 得子の善勝寺流藤原氏は諸大夫の範疇であるから、正式に上皇の宮に入侍したわけでく女御宣旨を蒙ることのできる家格ではないから、この時点では公式の配偶者とは認められていないにもかかわらず勝手に上皇の寵愛を得たためである。
 しかし、ドラマではこのエピソードをスルーしてしまったので、険悪になったのは「叔父子」の一点を原因と説明するしかなくなっている。
 悪僧の強訴に対しての法皇の閲兵もスルーだったが、天皇や法皇が毅然たる政治姿勢を示した史実は無視されている。これは根拠もとぼしいのに、さかんに流布されている昔から天皇不執政、昔から象徴天皇だった説に反してしまうので、NHKが教育的配慮であえてスルーしたのかもしれない。
 第18話は、近衛崩御と皇位継承者を決定する「王者の議定」だった。祈祷の場面はそれなりに臨場感があり絵的には悪くなかった。平氏の会合でどちらにつくか話し合うというシーンがあったが意味不明であり、池禅尼が重仁親王の乳母であったエピソードもスルーのようだ。
 史実の「王者の議定」では、ごく少数の人物だけが法皇の相談に預かったとみられている。関白藤原忠通、法皇の側近源雅定(元右大臣)、権大納言藤原公教だけ(河内祥輔『保元の乱・平治の乱』20頁)。ドラマのように会議を開いたわけではない。またドラマのように法皇が崇徳派に配慮するようなプランははじめからなかったと思う。

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