ロムニーに勢いとの報道だが不安がある
ロムニーについてよく知らないが、ロバート・ボークを顧問弁護士にしていること、2008年の大統領選挙でサウスカロライナ選出で党内最右派のデミント上院議員が、ロムニーを推薦していたことからみて、穏健派ともいわれるが、一般的にいえばかなり保守的な人物である。
私は全米レストラン協会会長のハーマン・ケインやギングリッチでも政策的には悪くない候補と思ってたが、結局女性問題が浮上して失速した。この点ロムニーはモルモン教徒で酒も煙草もやらないし醜聞もないので、安全な人物だったといえる。私は、特定の社会階層のために分配する政治に反対なので、政府に依存しようとする47%の国民のための政治はやらないという趣旨の発言は正論だと思うし、逆に好感を持った。
失われた10年以降日本は失敗した国だと評価のようだが、それは事実なのだからしょうがない。
少なくとも大統領選で負けたドールやマケインよりわかりやすいし、ネオコンの側近にふりまわされた心証のあるブッシュより賢いと思うので期待している。
世論調査はNewsmax Election 2012 Presidential Pollsを見ているが http://www.newsmax.com/US/presidential-poll-swing-states/2012/09/12/id/451563
ギャラップ 50対47でロムニー優勢(10/25全国世論調査)
ロイター/イプソス 47対46でロムニー優勢(10/25全国世論調査)
ワシントンポスト/ABC 49対48でロムニー優勢(10/26全国世論調査)でデッドヒートの大統領選は全体的にいえばロムニーに勢いはあると報道されている。
激戦州はバージニア、ノースカロライナはロムニーが獲れそうな感じ。フロリダも調査によって割れているが獲れそう。
しかし、オハイオ、ネバダ、コロラドはオバマリードの様相で、なんともいえない情勢だ。副大統領候補のポール・ライアンの地元ウィスコンシンは差を詰めてるようだが逆転は難しそう。
オハイオ州が問題だろう。10/26のCNN調査で50対46でオバマリードである。http://politicalticker.blogs.cnn.com/2012/10/26/cnn-poll-obama-50-romney-46-in-ohio/。州西部や農村地帯は共和党の地盤だが、東部の都市部は民主党といわれる。オバマが自動車産業救済の実績をアピールし、政府資金の投入に反対したロムニーを攻撃しているのがそれなりに効いているようだ。なにがなんでも獲りたい州だが逆転できるか微妙なところだろう。したがって全体の支持率でロムニー優勢でも、選挙で負ける可能性があるのではないか。
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コメント
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今回の選挙ほど読みにくいのはありませんね。
問題はロムニー氏がモルモン教徒だという点です。
中西部のキリスト教徒、特にファンダメンタリスト系の人間がどれだけ入れるか判断がつきません。私は、たぶん入れないのではと思っているのですが--。
やはり問題は失業率に尽きるのでしょう。ジョブ、ジョブ、ジョブですかねぇ。
アメリカもですけど、日本も早く解散・総選挙になりませんかねぇ。
投稿: みやとん | 2012/10/28 15:36