公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

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2013/12/16

入手資料整理125

10085中島陽子「アメリカ憲法の州際通商条項と企業規制(一)『法学新報』 65(5) 1958

10086中島陽子「アメリカ憲法の州際通商条項と企業規制(二・完)『法学新報』 65(6) 1958

10087 フレデリック・ジュオン・デ・ロングレイ著有地訳「フランス家族の成立過程」『法政研究』34(1),  1967

10088★★中山研一「最近の可罰的違法性批判: 臼井論文的批判的検討」『同志社法学』30(2.3)1978

10089三井正信「組織強制の法理」『広島法科大学院論集』創刊号2005

10090★毎日放送事件上告審判決 最一小昭51.5.6判決 判時813号

昭和40年毎日放送労働組合が春闘の一環として、同年5月6日正午より1時間半千里が丘スタジオにてストに入ったところ、会社側はテレビ生中継(午後1時~「ママの育児日記」)を管理職員にて行なうこととし、組合は番組を中止させるために、被告人ら四名を含む組合員約四〇名が、完全に閉鎖していないスタジオ扉前に集り、労働歌を高唱し、拍手し、シュプレヒコールを行い、音頭をとっていた者の使用していたメガホンのスピーカーを扉の隙間に押し当てたりして、六分間余り生放送に労働歌等の騒音を混入せしめたことの刑法上の違法性が問われた事件で、一審、控訴審ともに無罪であったが、上告審は破棄、自判。久留米駅事件方式により「法秩序全体の見地からして、到底許容・宥恕されるものとはいいがたく、刑法上、違法性及び責任を欠くものではない」として罰金刑(1万円)に処す判決を下した。

 可罰的違法性論の影響のもとに無罪としていた下級審の判断を、久留米駅事件方式で覆した判例のひとつ。

10091橋詰洋三「官公労働者の争議行為と民事責任」『日本労働法学会誌』34 1969

刑事免責理論が投影する民事免責論うんぬんというプロレイバーの論説

10092 高宮啓「厳しい労務管理体系下でたたかう全逓東京中郵労働者」『労働法律旬報』569 1965

10093平山朝治「天皇制を読み解くⅠ母系原理と女帝の進化」『筑波大学経済学論集』52号2004 (ネット公開)

院政期以降異姓養子が容認されて、父系原理は解体した。家父長権の強化と父系血縁原理解体が並行して起こった。非婚内親王の准母立后は母権を行使せず院の家父長権に従属する限りでやはり女帝的存在を体制が必要としていたといった記述はなるほどと思わせるが、独自の軍事力を組織した摂関家(忠実・頼長)が保元の乱に勝っていたならば天皇家と摂関家の力関係が逆転した可能性などの指摘は強引すぎる。王権における母后の政治的重要性を指摘するのはある程度正しいが、女系を正当化する論理性にはならないというのが私の感想。 

10094★★石橋洋「企業内組合活動の自由と施設管理権」『労働法律旬報』1980熊本大学学術リポジトリ(ネット公開)

プロレイバーの立場からの昭和54年国労札幌ビラ張り最高裁判決の企業秩序論における受忍義務説否認批判その他であるが、逆利用するために引用する。

「最高裁が生産手段所有権と団結権を形式的に等値し、企業施設の利用をを団体交渉による合意に求める背景には『‥‥使用者に対して自立しかつ対抗して展開されるべき労働組合の活動について企業施設を利用して行なわれることをはじめから予定して考えるのは自己矛盾とさえいえる』というような考え方がある。‥‥しかし‥‥労組第二条二項は、『団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受ける」労働組合は自主性がないとするが、その但書において『労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく‥‥最小限度の広さの事務所の供与を除くものとする。』と定めるのは‥‥労働組合の自主的対抗性が絶対的なものではないことを認めたものということができる。‥‥組合による企業施設の利用は、当初は使用者による明示または黙示の合意によるものであったとしても、事実たる慣習または慣習法として認められる場合も少なくないだろう。

 たしかに企業施設の利用をうながしていくのは、組合員側の利用の「必要性」にあるわけだが、他面そこにはこれを認めることを通して労使間の秩序形成・企業平和を実現していこうとする使用者側の「必要性」もあるものと思われる。この相互依存関係が‥‥労働組合の自主的対抗性を失うものではないことは明らかである‥‥‥。」

「最高裁判決では、企業内において相隣関係にあるともいえる。使用者の所有権と労働者の団結権のせめぎあいの関係を、使用者の生産手段所有権の絶対優位性のもとに、団結権が企業内において現実的に機能する余地はないものとなってしまっている。ここには使者の所有権と団結権との比較衡量の視点はまったく欠落してしまっているのである。

 なるほど、最高裁は、権利濫用とされうる特段の事情の存しうる場合を認めるが、所有権と団結権との比較衡量の観点をぬきにした権利濫用論がどこまで機能しうるのか疑問とされざるをえない。」

 ここから私の見解である。国労札幌地本判決の企業秩序論は法的常識に基づいて正しい。団結権から企業施設利用権が引き出せないというのは、国労札幌地本判決が労働組合に個々の労働者の権利の総和を超える権能を認める団結法理という考え方をとっていないからであると考える。

 プロレイバーの言う「団結権」は対内強制力のみならず、他者の所有権も制約するほど強力な対外強制力のある団結を前提としているが、妥当なものと思えない。

 また企業秩序論の核心は他人の職務専念義務への妨害抑制義務にある。それは基本的に正しいことであると考える。

使用者の所有権と組織労働者の団結権との法益権衡を主張するのはプロレイバー労働法学者のトンデモ理論だといわなけばならない。それ「全法秩序を貫く価値観の転換をともなう」ことを意味する。言い換えればそれは労働組合というカルテル的結合の特定集団に対し他者の所有権を制約し強制力をもたせる権力を付与することであり、財産権の不可侵等の市民法秩序の転覆に値し、法の下の平等という原則にも反するからである。

 1789年フランス人権宣言17条が「所有は、神聖かつ不可侵の権利であり、何人も、適法に確認された公の必要が明白にそれを要求する場合で、かつ、正当かつ事前の補償のもとでなければ、それを奪われない」したように、近代市民社会において、所有権(財産権)と契約自由は核心的価値であることについて異論はないだろう。自分が取得したものは何であれ、自由に使用、収益、処分する権利を有する。

 もっとも特定物を排他的に支配する財産権といえども無制約な絶対権とはされていない。我が国では民法206条、207条により法律の制限内においての自由な使用、収益及び処分権とされる。 また憲法29条1項は「財産権は、これを侵してはならない」する一方で、2項「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める」とする矛盾する規定を置き、3項「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる」と定めているとおりであり、財産権は法律による制限がある。しかし労働組合法は組合活動への便宜供与を義務づけるものではない。

 またプロレイバーは使用者の所有権は相隣関係において内在している制約であるなどという議論を展開するが、そもそも労働者は労務提供という債務履行のために、企業施設内への出入りを許されているにすぎない。隣接地の所有者でも借地人でもない。また労働組合が企業から自立し対抗する存在である以上、組合活動も自己の負担及び利益においてその時間及び場所を設営しておこなうのが原則であるべきであって、このことは負担及び利益の帰属関係からして当然の事理に属するものと考える。

 土地所有者の利益と隣接地の所有者との不利益を比較衡量し妨害排除請求が所有権の濫用とされたものとして宇奈月温泉事件が著名だか、それとこれとは違うのである。

 「受忍義務説」の最大の難点は、他者の権利侵害を正当化することであり。自由、近代的人権の理念に反してしまうことである。

 1793年フランス人権宣言第4条は「自由」の定義と権利の限界を次のように定義する。「他人を害しないすべてのことをなしうることにある。したがって、各人の自然的諸権利の行使は、社会の他の構成員にこれらと同一の権利の享受を確保すること以外の限界をもたない」。

 法益調整により所有権、契約権、処分権を侵害する権利として与え人権などと称するのは異常なものである。それは近代的人権の転覆にほかならない。

10095 帝国興信所岐阜支店事件 岐阜地裁昭和56年2月23日判決 『労働判例』367号

 争議中、支店事務所内のビラ貼りで、はじめ6枚と少なくセロハンテープであったものが、撤去と貼付を繰り返していくうちにテープから糊付けになり枚数もに70~80枚に達したものである。ビラの内容には支店長や次長を誹謗する文言もあったというケースで、撤去と貼付のくり返しで、事務室と応接室での汚損の生じた部分の修復を塗装業者に外注した。判決は共同不法行為にあたるとして損害額の全額13万2400円と遅延損害金の支払いを命じている。

10096大久保製壜所事件 東京地裁昭58・4・28判決『労働判例』408

 組合員の懲戒処分の抗議のため会社建物の壁や門扉に二百数十枚のビラ全面糊付けで貼付したもので、業者発注により剥がした事案で、裁判所は損害約八万円と遅延損害金の支払いを命じた。

 判旨「就業規則によって、会社の許諾なくして会社施設に対してビラ等を貼付することは禁止されているから、被告組合またはその組合員が会社に無断で会社施設に会社施設にビラを貼付することは、会社の管理権限を侵し、企業秩序を乱すものであるといわざるを得ず、また、会社が本件ビラ貼付を許諾しないことをもって権利の濫用というに足りる特段の事情が存在することも認められてないから、被告組合またはその組合員による本件ビラ貼付は、原告会社の会社の利用権限を侵害する違法なものというほかない」。そして「本件ビラ貼付が被告組合の活動として被告組合の活動として行なわれたものである以上、被告組合が不法行為責任を負うことは明らかである」し、「組合役員の行為は、前同様、一面において社団たる組合の行為であると同時に、他面において当該個人の行為であるから被告長無N及び同Hに対しても不法行為責任を追及できるものというべきである」

10097 総評全国一般東京ユニオン神谷商事事件 東京地裁平成6年4月18日判決『労働判例』664号

 本件は、被告総評全国一般東京ユニオン及び神谷商事支部に対し121万7170円と遅延損害金の支払いを命じたもの。労使慣行ではビル管理者が撤去費用を負担していたが、それを否定した。ただし判決き本件の発端が原告が一方的に和解協定部分を解約したことにあり、ビラ貼付の目的は正当としたが、ビラ貼付の態様から違法としたものである。

 判旨「被告らは、本件掲示板協定が締結されていたにもかかわらず、ストライキ目的を達成するため、本件東会館ビルの所有者であり管理権者である原告の意思に反し、約五ヶ月間という長期間連日に亘り、しかも総計一七万一七〇〇枚という膨大な枚数のビラを同ビル正面玄関、一回エレベーターホール及び二階通路部分に重点的に貼付したというのであり、その貼付方法もセロテープによるものが大半であったものもあったというものであるから、被告らの本件ビラ貼付行為は、原告会社の所有権及び管理権を侵害した違法なものであったといわなければならない。」

10098  動労盛岡地本半日スト事件 盛岡地裁昭和49年6.6判決『判例時報』743号

公労法17条1項を初めて憲法違反としたワースト判決

11-146楠田丘編『日本型成果主義』生産性出版2002

1-147中川辰洋『チュルゴー資本理論研究』日本経済新聞社2013

古典的自由主義のチャンピオンたるチュルゴー財務総監の研究本邦初の単行本とふけこみ。フランスのグルネーとその弟子チュルゴーは最も尊敬すべき自由主義者。なんといってもギルド廃止、団結禁止の立役者である。

1-148戎能通弘『近代英米法思想の展開』ミネルヴァ書房2013 

1-149戸原四郎『ドイツ資本主義:戦間期の研究』桜井書店2006

1-150塙和也『自民党と公務員制度改革』白水社2013

1-151所功編著『日本の宮家と女性宮家』新人物往来社2012

1-152所功『皇室典範と女性宮家』勉誠出版2012

1-153浅見雅男『伏見宮:もうひとつの天皇家』講談社2012

1-154月刊高校教育2010年7月増刊長澤直臣『日比谷復権の真実』

1-155稲葉なおと『匠たちの名旅館』集英社インターナショナル2013/11/24

1-156渡邊義浩『「三国志」の政治と思想』講談社メチエ2012

1-157原武史『レッドアローとスターハウスもうひとつ戦後思想史』新潮社2012 西武沿線の戦後社会史。

1-158本郷恵子『中世人の経済感覚』NHKブックス2004

1-159橋本裕蔵『判例刑法研究〔総論〕』成分堂2002

1-160『外尾健一著集第七巻フランスの労働組合と法』信山社

1-161村田毅之『日本の労使関係法-集団的労使関係法と個別的労使関係処理制度』晃洋書房2012

1-162秋田成就『雇用関係法Ⅱ労働法研究(中)』信山社2012

1-163吉川敏子『氏と家の古代史』塙書房2013年

 奈良大学教授の新刊書。古代氏族の系譜意識について父系重視を批判し、個人は父方母方の双方に両属姓があったとする義江明子説を批判している。「稲荷山古墳出土鉄剣銘」について義江明子は血統を示すものでなく族長の地位継承次第としたが、著者は単純な父系系譜と断定。「上宮王家逸文」「円珍俗世系図」も男系でつづく系譜だとはっきり言う。あたりまえではあるが母系のみで王氏につながる女系天皇は存在しないと述べ、族長についても母系のみで氏につながる事例を知らないと言う。

 古代について両属性だの双系だのという議論を安易に用いる近頃の傾向にけん制するのに使える本だ。

 著者はたたみかけて言う。『続日本紀』の崩・薨・卒の記事の顕著な傾向として、皇族以外の母方への言及はほとんど見られない。つまり母系なるものはほとんど意識されていないとのこと。

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