児童ポルノ法改正単純所持処罰導入に対する反対意見(その6)
承前
エ.脳科学は男性が破瓜期以後の女子を性的対象と認識することが正常であることを明らかにしている脳科学的にもそれは自然に反する
女性のウェストとヒップの黄金比は7対10とされる。このことは2009年1月11日OAの「NHKスペシャル女と男 科学が読み解く男女の秘密」という番組でテキサス大学シン教授が登場し、男性の脳はウェスト7対ヒップ10の割合のくびれをもっとも魅力的なものとして判断するよう仕組まれているという学説を説明しており、ニューズウィークなどでも記事となっていたから比較的知られていることである。それはヒトの女に閉経があり、出産可能な時期が限定されているためで、第二次性徴期に達した出産適齢女性であることのサインであるということだった。
しかし、脳科学者中野信子は別の学説で説明していた(BS日テレ2012/11/10「加藤浩次の本気対談コージ魂!」)。脳は油脂の多い組織である。脳の原料となっている良質の脂肪は女性のお尻と太腿の脂肪の物質と一致するのであり、実際にウェスト・ヒップポイント0.6~0.7の母親から生まれた子供とそうでない子供で認知テストを行う実証的研究があり、前者の成績が良かった。つまり男性の脳がプロポーションの良い女性を好むのは、「自分の遺伝子を賢く産んでくれる」対象を(無意識に)選択するためだという説であった。
中野信子は男性の脳が見ているのは女性のお尻とはっきり言っていた。顔ではなく重要なのはお尻であり、具体的には腰から尻、太腿のプロポーションである。2.3秒の視覚で脳が対象の性的魅力を判定している。また中野信子は女性の魅力をケーキに喩えて説明していた。つまりお尻や太腿の魅力がケーキのスポンジ部分にあたり、顔やその他はそれを修飾するクリームの部分に当たる。
この喩えはわかりやすく男性ならうなづくはずである。顔はさほど美人でなくても若くて腰から太腿の部分のプロポーションの良い女性は性的対象として魅力がある(欲情の対象となる)。スポンジがおいしければ飾りやクリームがさほどなくてもケーキはおいしい。
実際第二次性徴期(破瓜期)に達すれば女子は概ね7対10の黄金比率になる。具体的データを示そう。
90年代の人気雑誌『投稿写真』1991年1月号の'90新人アイドル名鑑BEST28からもう少し若いタレントのウェストヒップポイント(ヒップに対するウエストの割合)を拾ってみる。年齢は90年12月1日の満年齢。一部のタレントは省略
ribbon佐藤愛子17歳 B78-W58-H86 0.674
ribbon永作博美20歳 B81-W60-H81 0.741
ribbon松野有里巳17歳 B81-W61-H84 0.726
和久井映美19歳 B82-W57-H85 0.695
千堂あきほ21歳 B83-W58-H87 0.667
裕木奈江20歳 B82-W61-H87 0.701
越智静香19歳 B78-W55-H80 0.686
田中陽子16歳 B80-W59-H82 0.719
LIP'S山本京子15歳 B82-W58-H86 0.674
高橋由美子16歳 B82-W56-H82 0.683
BABY'S小倉光代14歳 B72-W57-H80 0.712
BABY'S豊田樹里15歳 B79-W56-H83 0.675
BABY'S星野明美15歳 B76-W59-H81 0.728
寺尾友美17歳 B86-W58-H86 0.674
久我陽子16歳 B81-W58-H86 0.674
宍戸留美17歳 B73-W57-H79 0.722
佐月亜衣15歳 B79-W62-H86 0.721
中野理絵17歳 B72-W58-H85 0.682
西野妙子14歳 B77-W58-H82 0.703
芳賀ゆい16歳 B78-W58-H80 0.725
杉本理恵16歳 B78-W58-H79 0.734
桜井幸子16歳 B77-W57-H82 0.695
早坂好恵15歳 B78-W51-H80 0.638
GIRLFRIEND岡本千鶴16歳 B76-W58-H80 0.725
GIRLFRIEND晴山ミキ15歳 B78-W55-H80 0.688
GIRLFRIEND本多美帆16歳 B78-W55-H80 0.688
COTTON福田浩子15歳 B80-W59-H83 0.711
COTTON岡田有紀16歳 B81-W58-H83 0.699
東京パフォーマンスドール篠原涼子17歳 B78-W56-H82 0.683
東京パフォーマンスドール篠原リエ15歳 B82-W59-H83 0.711
上記はそれなりに売れたタレントだが、『投稿写真』から主としてミドルないしローティーンのウェストヒップポイントを拾う。
98年2月号 13歳大森玲子 身長150B75-W57-H73 0.780
95年7月号 14歳川田磨衣子 B82-W56-H84 0.667
14歳中村麻美B81-W57-H81
0.715
95年10月号 15歳島田ゆうきB80-W55-H83 0.662
95年12月号 13歳原みすず B78-W59-H85 0.695
96年10月号 11歳尾崎裕美 B70-W60-H78 0.769
90年12月号 15歳持田真樹 B76-W59-H82 0.720
97年2月号 16歳柳明日香 B83-W57-H86 0.662
96年9月号 15歳河村理沙 B78-W58-H78 0.744
14歳橘里奈 B75-W56-H80
0.712
15歳渡辺かおる B80-W58-H84
0.690
85年11月号 15歳山崎貴美子 B83-W58-H84 0.690
要するに、破瓜期に達した女子を見ると脳は性欲の対象と認識するようにできており、それかが自然で正常である。
ところがとっくに破瓜期に達し成熟している女子すら「児童」として性欲の対象とすること風潮を防止するという立法目的とする児童ポルノ法は、近年の脳科学の成果にも反する反自然的、異常な性欲敵視思想だといわなければならないのである。
この時代に大グレゴリウス、ストア主義顔負けの淫欲敵視思想を公定イデオロギーとしてふりかざし国民の思想を、プライバシーに干渉してまで統制しようとする。それが児童ポルノ法改正の本質であると私は考える。
全体主義的思想統制に反対するのは自由主義、リバータリアンを一応標榜している私としては強く反対するのは当然のことである。
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