公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

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2014/10/03

女性活躍法案は自由企業体制の深刻な危機と認識すべきだ

●見送りではなかった

 労政審議会では見送りだったはずの民間企業(大企業)の女性登用数値目標義務付けが、厚生労働省幹部の指示により、数値目標を義務付ける方向で調整との報道がなされている。http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS02H2E_S4A001C1EE8000/
 私は自由企業体制の深刻な危機として受け止めている。採用、昇進、解雇など雇用判断については経営者の裁量権であるべきであり、政府の干渉は最小限であるべきだというのが自由企業体制である。女性登用にこだわる政治家の人気取りのためにこんな不合理ががまかりとおってよいのか。
 安倍の掲げる、管理職比率3割を女性というのがいかに不合理かというと、2013年の厚生労働省の調査では民間企業の女性の管理職比率は6.6パーセントである。週刊朝日9月5日号に「徹底調査120社「女性に優しい企業」ランキング」という記事によると、管理職比率で3割以上なのは「ツクイ」38.2パーセント「ユニリーバ・ジャパン」35.0パーセント「P&G」34.0%の三社だけ、役員比率三割以上は「P&G」と「ジョンソン・エンド・ジョンソン」だけである。
 「P&G」34のほかあとの2つも外資系の日用品メーカー、「ツクイ」は介護サービスの会社である。特定の業種に限られているし、「P&G」並みなどというのはどだい無理な政策だ。

●すべての企業がP&G並の人材育成は絶対無理
 米P&Gはシンシナチを本拠とする組合不在企業で時価総額16兆円の超優良企業、世界最大の一般消費財メーカーである。西友に行くとなぜか全米で売り上げ№1の洗剤「タイド」が売られている。ウォルマートのPOSデータをP&Gに毎日提供する提携関係は有名なので日本でも知名度を上げる戦略なのか。フォーチュン誌のの従業員能力№1、長期雇用を前提とした教育訓練を重視する企業として有名である。米本社のヴァイスプレジデント和田浩子氏の『P&G式世界がほしがる人材の育て方』ダイヤモンド社2008年によると、英語研修だけでアメリカに派遣して5ヶ月もやる。マネージャーの評価は、ビジネスの実績と部下のトレーニングが半々とのことである。いくら担当の売上げが伸びても部下が育てられないと評価は5割になるという。これほど人材育成が重視できる余裕のある企業はそうないはずだ。しかし人材育成のノウハウだけでもダメなのである。採用は男女比50対50で「育つ人材しか採らない」と断言している。初めから玉石混交じゃない。面接にトータル7~8時間もかけリクルーティング・クオリティ・インデックスで面接結果を数値化し、初めから資質のある人にしぼって採っているのである。そう云う企業じゃないと女性3割は難しいのではないだろうか。
 P&Gはダイバーシティとし称する社員構成をポリシーとしており、一般論からいえば出世競争意欲は男性にくらべ乏しい女性に出世意欲をたきつけるノウハウも有している。それはグローバル企業としての戦略で、自社のイメージをよくするために勝手にやっていることである。昔、押し込み営業あたりまえの時代に小売店にもっとも嫌われていた企業だ。世界規模の消費者に対してイメージを良くするための戦略だと思う。だからといって業態の異なる他社が模倣する必要もない、雇用判断は各社のポリシーに委ねられるべきだ。
 
●女性登用の進んだ企業に公共工事・公共調達での優遇措置は筋の悪い政策だ。 「法案では女性の登用が進んでいる企業を認定する仕組みも導入する。認定を取った企業は、公共工事や公共調達で受注機会を増やすなどの優遇策を設ける。義務付けと優遇策を併用して企業の背中を押す。」(日経記事)ということだが、アメリカ合衆国は政府機関等の契約におけるマイノリティーが経営する若しくはマイノリティー雇用に積極的な企業に対して優先するアファーマティブアクションがあることを知っているが、連邦最高裁は2014 年4 月22 日、マイノリティーへの優先的取扱いの禁止を内容とするミシガン州憲法改正は、合衆国憲法第14 修正を侵害せず合憲と判断したように、アファーマティブアクションについては共和党を中心に批判も多い。
 マイノリティーとはアフリカ系アメリカ人(黒人)のことだが、黒人の経済的地位向上、過去の差別に対する補償という意味合いがある。しかし、女性は奴隷であったわけではなく、過去の差別の補償などありえない。人種差別が社会を引き裂く深刻な問題だったアメリカ社会とは全く事情が異なるのであって、女性を黒人の経済的地位向上政策に類比して扱う必要は全くないように思える。
 政府がフェミニズム思想で良い企業、悪い企業を決定するのは市場経済原理に反し、自由企業体制の危機と認識するものである。

●格差拡大は海江田代表のいうとおり

 結局今回の政策も、女性の長期雇用、継続雇用を強化する政策だが、負の効果として全体として女性の新規採用や、子育てでいったん離職した女性の雇用を減らすことになるのではないか。特定社会階層のための利益になるだけのものと考える。管理職候補のために女性を積極採用するとしても有能な女性以外は採用しにくくなるし、公務員や大企業はすでに次世代育成支援など女性は厚遇されており、そのうえ、女性枠による優先処遇は行きすぎである。私は実力主義、成果主義を否定しないので、女性が男性と同じ土俵で実力で昇進することを否定はしないが、ゲタをはかせて優先処遇するというやりかたでは本当の意味で女性が輝くことにはならないと考える。

 結局のところ今回の女性政策は、娘を大学にやって教育投資しているのだから、高収入を得てもらって教育投資を回収したいと考える中間層以上の国民のスケベ根性に応えて人気取りに走ろうとする、円安誘導で大企業に恩を売ったから、女性登用を無理でもやれという安倍の傲慢な性格が透けて見えるのである。

 

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