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2015/01/17

公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(3)

できるだけ多くの事例を収集して、処分の「相場」を客観化させるための下書き。


22 北九州市(48年闘争)事件 (福岡地裁昭62・9・29 労判511-82頁) 市労連・市職労昭和48年春闘(自治労指令・人事院勧告体制打破、スト権奪還等を闘争課題とする)

 4月17日 1時間スト(42%が職場離脱)
 4月27日 半日スト(24%が職場離脱)

 市労連・市職労 自治労指令賃金確定闘争
 
 9月14日(市職労のみ) 30分スト(38.4%が職場離脱)
 9月20日 1時間スト (44%が職場離脱)
 9月27日 1時間スト (47%が職場離脱)

 原告(被処分者)53人は1人を除いて、すべて、もしくは2~4回ストに参加した。

 スト参加以外の処分理由は、スト参加をよびかけ、また、ピケに参加したり、職場集会を主宰したりした。
  
 停職一月 4人
 減給   21人
 戒告   28人


23 福岡県職組事件(福岡地判昭62・4・28 労判511-88頁)  昭和43年公務員共闘秋季年末闘争、人事院勧告の5月実施を要求

 昭43・10・8 約1時間のスト(組合員15,000人のうち約2,900人参加 19%) 

 減給三月 1人(県職労執行委員・専従)
 ストの具体的実施方法等の協議決定に参加し、スト指令を組合員に配布する等した。

 昭和44年公務員共闘秋季年末闘争、人事院勧告の5月実施を要求

 昭44・11・13 30分~1時間のスト(4,300人参加 29%)

 停職一月 1人 (自治労県本部執行委員兼県職労特別執行委員・専従-43年闘争で減給 三月の処分歴あり)
 ストの具体的実施方法等の協議決定に参加し、スト指令を組合員に配布する等した。
 減給一月 1人
 教育庁粕屋出張所総務課長の地位にありながらストに参加した。
 戒告 31人
 45~60分職務を放棄した。

 昭和46年秋季年末闘争、人事院勧告4月実施を要求
 
 昭46・7・15 30分~1時間のスト(3,600人参加 24%)

 減給一月 3人(44年闘争で戒告の処分歴あり)
 ゼッケン、腕章等を着用して、文化会館入口付近のピケに参加し、職員の登庁を妨害阻止した。
 戒告 2人

24 北九州市(49年闘争)事件 福岡地判昭62・4・18 労判511号89頁 市職労昭和49年春闘自治労統一行動

 昭49・3・1   30分スト(当日勤務予定者10,100のうち4,981人参加 49%) 
 昭49・3・5   30分スト(4,547人参加 45%)
 昭49・3・26  1時間スト(4,087人参加 40%)
 昭49・4・11  半日スト(当日勤務予定者10,700のうち4,823人参加 45%)  
 昭49・4・13  半日スト(5,934人参加 55%)

 4・11日教組ストに対する福岡県警強制捜査に抗議として昭49・27に30分ストを予定していたが、直前に中止となつたため、勤務時間の早い清掃部局等では勤務時間に食い込んだ職場集会になり清掃関係職員1,490人中404人が参加した。

 懲戒処分に抗議するスト
 昭49・7・12  30分スト(3,233人参加 30%)
 (市労連は7・5に実施)

 自治労秋季年末闘争(賃金確定、弾圧処分反対、スト権奪還等を要求)
 昭49・11・19 30分スト(3587人参加、ピケにより2,262名の入庁不能者が生じた)

原告(被処分者)はいずけれも上記いずれのストライキに参加するとともに時間内職場集会を主宰したり、ピケに参加する等した。またストに参加しようとしなかつた係長ら管理職に対し、ストに参加するよう強要しねこれに応じないため実力で庁舎外に押し出す等の行為をなした。

 停職一月 2人
 減給   17人
 戒告   16人

 
24 全逓東北地本事件 (最三小判昭53・7・18 民集32巻5号1030頁) 
懲戒免職 (全逓東北地本委員長)

 昭和40年春闘公労協統一行動として全逓は、全国の拠点郵便局でストライキを行うことを決定し、上告人(被処分者)が委員長だった東北地本では全逓本部の指令に基づき、3月17に酒田・横手両郵便局において1時間スト、4月23日に仙台郵便局iにおいて半日ストが実施され、全逓本部の指導に従い、宮城地区本部が4月15日と23日約3500枚のステッカーを仙台郵便局に貼付するのに協力し、同月15日には、郵政局との交渉を強化すべき旨の全逓本部の指導に従い、副委員長の指導の下に、約200名の組合員を動員して仙台郵便局に赴かせ、庁舎内で集団示威行進、坐り込みを行い、上告人を含む約20名の組合員が管理課長質に入室して、集団交渉を要求して要求書を読み上げるなどしたが、上告人は右の各行為の実践指導にあたった。

(岸井貞男・昭和53年度重要判例解説〔ジュリスト693号〕223頁を参照した)

25 昭和44年春闘3~4時間スト-太秦郵便局事件(京都地判昭55・6・6)
  
 全逓は昭和44年春闘において太秦郵便局を拠点局に指定し、4月24日全電通、京都交通労組、京都教組等から動員された約300人がピケを張り、管理者を含む職員の入局を阻止し、原告ら48人を含む94人の職員が2時間55分~3時間56分の間欠務した。

 減給1/10(10か月) 1人 指導的役割を果たした
 減給1/10(1か月)ないし戒告  47人

26 神戸税関(全税関神戸支部)事件(最三小判52・2・20民集31巻7号1101頁)調査官解説参照

 勤務時間に食い込む職場集会、繁忙期の怠業、超勤命令許否等の争議行為への参加、あおり、そそのかし

 懲戒免職3人 (A全国税関労組神戸支部執行委員・大蔵事務官、B全税関神戸支部長
・副関税監査官、C全税関神戸支部書記長・大蔵事務官)


 昭和36年8月19日の件 組合員Oに対する懲戒処分の抗議行動(略)

 昭和36年10月5日の件 勤務時間内職場集会と庁内デモ
  
 総評及び公務員共闘統一行動の一環として全税関本部の指令に基づき、事前の警告を無視し、8時40分より9時10分まで職場集会を開催し、9時5分ころの執務命令も無視した。ABCらは右集会を準備し、Cが開会の挨拶を等を行い、Bが演説を行った。C税関室長前を通って要求を訴えることを提案し、可決されたので、組合員約300人は4列縦隊のような形となり、労働歌を合唱し二階に上がり、Cの音頭でシュプレヒコールを繰り返し、Bは列外に出て音頭をとり、Aも列外に出て後部を指導し、流れ解散した。
 
 昭和36年10月26日、統一行動の一環として全税関本部の指令に基づき、前日の警告書交付を無視し、神戸税関本庁舎前で8時40分~9時15分まで職場集会を開催、9時5分の執務命令も無視した。B、Cが集会を準備し、Bが演説し、Cが抗議団の派遣を提案した。 
 東部出張所においては二階ベランダで8時40分~9時15分まで開催され、Aが演説を行い9時5分の執務命令を無視して続けられた

 10月31日~11月2日 (輸出為替職場、鑑査第一部門で難癖をつけて繁忙期の怠業を指導)
 10月31日、人員要求問題で15人の組合員により集会がなされ、Cが為替課の繁忙期の業務処理問題について、人員要求をしても何もしてくれないので、これまでのように大量の処理をやめ、無理のない数(100件)をやって人員不足を認識させようという提案を行い合意された。
 11月1日、輸出為替の職場では右集会の決定に従って迅速な事務処理をしなかったため、午後4時40分為替課長が超勤命令を行った。組合執行部は、増員要求に協力する確約がなければ仕事をしないとこれから交渉しているから待てと言い、このため職員は仕事をしなかったが、結局職員は5時半から勤務についた。しかし7時になっても残件が多くあっため、課長はさらに超勤を命じたところ、A、B、Cは、課長に対し、疲れているからやめたらどうかと言い、職員に向かって疲れた者は帰れと言ったため、職場は混乱し、結局課長は7時過ぎに職員を帰宅させたが、業者から苦情も出る一幕もあった。

 11月2日、前日の残件の大量の処理のため、為替課長は重点審査にして審査の簡略化を指示したが、職員は過去に事故が起きた経験から容易に従わず、A、B、Cは課長に見解をただし、Cらは執拗に事故が起きた場合の責任の所在を文書にするように要求、文書にして読み上げたとき、それは命令かお願いかと尋ね、お願いと答えたところ、お願いなら従う必要がないと言い仕事を中止させたが、結局補佐が責任は課長にあると言ったことで仕事は正常に戻った。
 一方、鑑査第一部門では、上述の経過で仕事が促進され、大量の書類が回付されたため、鑑査部長は、局面打開のため、輸出為替課と同様、重点審査を指示したが、B、Cを組合執行部は鑑査部長を取囲み、大量の仕事をやらせてできるものか、お前の指示を受けてやると殺されてしまうなどと大声を出したが、窓口にいた多くの業者から船の出航に支障をきたすので早くやってくれと申入れがあったため、鑑査部長は審査簡略化の新たに指示したところ、Cらはそのような命令は文書にせよと大声でせまり、室内は騒然として、右指示が文書とされた七時ころまで職員の仕事はとまった。

 12月2日(土曜日の超過勤務撤回闘争)
 輸出分会の職場で人員不足を当局に認識させるため、組合執行部と分会役員は、超勤命令が出たことに、各職場で用紙を配布し超勤命令撤回願を出させ回収した。輸出第一課ではCがこれを行い、役員らは、職員を午前中の仕事が終わったら講堂に集めるため各職場を回った。通常一時から超過勤務となるが、撤回願について交渉するため講堂に職員を留めさせた。業者から苦情が申し立てられた。結局交渉は決裂し、二時五分から超勤が開始され、遅い職場で七時に終了した。

 
27 四国財務局(全財務四国地本)事件(最三小判昭52・12・20民集31巻72号1225頁)調査官解説参照
 「オールA・公開」を要求する勤務評定反対闘争で、十数日間違法行為を繰り返し、極秘公文書である勤務状況報告書を組合において保管した。

 懲戒免職 X(四国財務局理財部主計課調査主任、全財務四国地本執行委員長)

 四国財務局において昭和37年9~10月にかけて次のような行為をした。

① 勤務時間中の10時30分頃から約1時間、組合支部が主催した会合に参加してその職務を妨害した。
② 勤務時間中の10時30頃から香川県公務員共闘会議の役員が局長室において局長と会見した際、、それに参加してその職務を放棄した。そしても局長が退出しようとしたところ、共闘会議の役員等20名ぐらいが追尾してとり囲み、大声で詰問し局長の退出を約七、八分妨害する事態ず発生したが、その際、局長のすぐ前附近で大声をあげ、局長に詰寄る態度を示した。
③ 勤務時間中の午後3時ごろ、事務室において携帯拡声器を用い、執務中の職員に対し約四、五分間にわたり放送して、職員の執務を妨害した。
④ 組合執行委員会で勤務状況報告書を組合で保管することを決定し、在庁執行委員は手分けして第一次評定者(係長)の席をまわって、説得して収集したが、Xは他の役員数名とともに四人をまわり説得したが、その際経理係長が経理課長に提出しようとした報告市職労をを同課長と引っ張り合い、同課長の制止を妨害して、収集した。(組合の保管は約1日程度)
⑤ 勤務時間中である中央執行委員長が事務室において執務中の職員三、四分くらい経過報告をした際、これに同行して職務を放棄した。
⑥ 事務室において午後0時30分~午後1時27分頃まで、約12分間勤務時間に食い込む職場集会が開かれた際、これに参加し、闘争経過報告を行った。
⑦ 勤務時間中の午後2時~2時30分頃まで、みだりに職務を放棄し、組合役員約九名とともに、総務課長に対し大声で荒々しく抗議要求し、同課長の勤務を妨害した。
⑧ ⑦と同日午後4時30分~5時5頃まで、、みだりに職務を放棄し、組合役員約九名とともに、総務課長に対し大声で荒々しく抗議要求し、同課長の勤務を妨害した。
⑨  勤務時間中の午後3時~2430分頃まで、みだりに職務を放棄し、組合役員約九名とともに、総務課長に対し大声で荒々しく抗議要求し、同課長の勤務を妨害した。

 ①~⑨は国家公務員法101条1項(職務専念義務)及び人事院規則14-1第3項前段(勤務時間中の組合活動に従事し)②の局長退出妨害は国家公務員法99条(信用失墜行為)③⑦⑧⑨の各行為は人事院規則4-1第3項後段(勤務時間中における他の職員の勤務を妨げた)④の行為は国家公務員法98条5項後段、人事院規則14-1第3項後段にそれぞれ違反し、Xの本件各行為は、国家公務員法82条1号2号に該当するとして懲戒免職とした。

(註-昭和37年当時の人事院規則14-1第3項後段は現在の人事院規則17-2第7条2項に相当するものと考えられる)

28 昭41・10・21約1時間スト 長崎県職組事件(最一小判平元・9・28判時1349号151頁) 自治労決定に従い、人事院勧告完全実施、地方財源確保を要求して長崎県職組が行った始業時から1時間のスト

 停職三月 県職組本部執行委員長
 停職一月  県職組本部書記長、本部特別執行委員兼自治労長崎県本部執行委員長
 減給1/10(2か月) 本部執行委員兼長崎支部長
 減給1/10 (1か月) 他の本部執行委員、支部三役(支部長、副支部長、書記長)
 戒告 支部執行委員、本庁職員の単純参加者、出先機関在勤者でピケッティングに参加した者
 訓告 出先機関在勤者の単純参加者

 被上告人A 減給1/10 (1か月)

 県職組諫早支部副支部長、総合農林センター企画調整室勤務、
 スト批准投票用紙を組合員に配布し投票させた。10月18~20日にかけて諫早県税事務所、 諫早保健所、総合農林センターで争議行為参加を呼びかける宣伝活動を行う。当日8時30分~9時25分職務を放棄し、職場大会に参加した。ピケが行われたがこれには参加してない。

 
29 昭和43・4・25荻窪電話局半日スト(拠点スト) 全電通荻窪局事件 東京地判昭54・9・14労判327

 停職一月 A全電通東京地本東京西南支部荻窪電話分会副分会長、B荻窪電話分会書記長)

 減給1/10(10か月)C荻窪電話分会執行委員

 戒告 D新宿支部青年常任委員

 A・B・Cの西南支部及び荻窪分会段階のストライキ態勢の確立に関する具体的協議は、公労法の禁止する争議行の共謀に該当する。団体交渉、ビラ貼り、職場集会、ビラ配布その他の大衆行動を指導し、一票投票をを実施するなどして分会組合員に対しストライキ態勢の確立に努めるよう働きかけたこと。スト当日、上部組織の役員とともに、分会無組合員にストライキ参加の説得をしたことは、法の禁止する争議行為のあおり、そそのかしに該当し、A・Bが九時から正午まで職務を放棄したことは公労法、就業規則に反し、正当な組合活動ではなく、懲戒事由にあたる。
 
 Dは4月25日当日、上司である荻窪局電力課長の就労の指示にもかかわらず始業時より正午まで職務を放棄した行為は、公労法、就業規則に反し懲戒事由にあたる。

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