公務員に労働基本権付与絶対反対-政府は巨悪と手を結ぶな

無料ブログはココログ

ニュース(豪州・韓国等)

意見具申 伏見宮御一流(旧皇族)男系男子を当主とする宮家を再興させるべき 伏見宮御一流の皇統上の格別の由緒について(その二)

Reference Sites

« 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(4) | トップページ | 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(5) »

2015/02/04

有給休暇5日消化義務付け絶対反対

 本日の日経を読みましたが、有給休暇5日消化義務付けを6日に始まる労政審議会にかけて今通常国会で労働基準法を改正するという。女性活躍法案といい、今回の改正案といいよくも筋の悪い政策が次々と出てくるものだ。
 昨日発売の日刊ゲンダイの言うように安倍はどうしようもなく「頭が悪い」。村木厚子のようなフェミニストを事務次官に据えたので大きな間違い。こんなことなら伊岐典子厚生労働省雇用均等児童家庭局長を左遷した民主党の長妻大臣時代のほうがよっぽどましだったというほかない。

 休暇を強制されるのは、出勤停止処分、ストライキの強要、もしくは左遷を連想させ非常に不快だ。そもそも、有給休暇をとらない人というのは、別に取りづらい雰囲気があるから遠慮して取らないというのではない。
 単純にいえば民法の信義則、誠実労働義務というものからである。業務に遅滞をもたらさないように、山積している仕事をかたずける必要のためであって、基本的にはそれ以上のものではない。市民法原理に即して勤勉で良心的な人が叩かれて、育休企業で仕事をしていない人がいばりくさる。こんな政策をやっていたら日本は衰退するだけである。
 しかも現代のように顧客第一主義、いくつもの仕事をこなして高業績が求められる時代において休む暇などありえないのである。
 そもそも、アメリカ合衆国には法定有給休暇などない。従業員福祉は基本的に個別企業の経営方針によるものであって、本来の自由企業体制では、政府が干渉すべき領域ではないということだ。
 
 もっともアメリカでは伝統的に労働組合組織化防止のため、温情主義的経営、特に1920年代にウェルフェア・キャピタリズムといわれる洗練された従業員福祉重視の企業経営が広がったことから、有給休暇というのが始まったのであり、本来法定化するような性格のものではないのである。
 
 欧州では義務付けしているというが、欧州の協約自治体制は社会民主主義であって、第一次大戦後、共産革命を恐れて、労働組合を体制内化するために、譲歩したものの延長線上にあり、私的自治、契約自由の本来の自由企業体制とは違うものである。休暇の強制は社会主義的な政策で、これほど反自由主義的なものはない。育児休業といい有給休暇義務付けといい、欧州の政策にろくなものはない、

 ジャパン・アズ・ナンバーワンといわれ国際競争力が強化された80年代日本の労務管理の特徴は、長時間労働、サービス残業、生産現場の高い労働密度、出向、配転などに見られる日本の民間企業の凄まじい働きぶりだった。
 当時日本人は年間300時間サービス残業はあたりまえで事実上コアタイムが8時間ある裁量労働制だったという言い方をしてよいと思う。しかも土曜日も働いていたのである。
 熱中して働くことができたし、周囲からのプレッシャーもあったから働かざるをえなかった。ワークライフバランスという働らかない主義、無責任が蔓延している今日から比べれば勤労者の士気も高かったと思う。

 日本の衰退は、時短政策が開始された1990年代以降の展開である。週休2日制の普及は、事実上25日の有給休暇の義務付けだった。

 1990年代の日本経済低迷「失われた10年」の要因については「時短」により,週当たりの雇用者平均労働時間が,バブル期前後で44時間から40時間に低下したこと,もう一つは,生産の効率性を図るTFP(total factor productivity)の成長率が,90年代の中ごろから低下したことであるという 林文夫教授とプレスコット教授による有力な学説がある。
 だから、失われた20年の要因も案外単純なものであると考える。90年代の時短政策、21世紀以降の「サービス残業規制政策」(連合など労働組合や共産党が不払い残業是正キャンペーンを行い(これは日経連が全ホワイトカラー裁量労働制を主張したことに対抗するものである)、それを背景として中基審が2000年11月に「労働時間短縮のための対策に対する建議」を行い、厚生労働省が「労働時間の短縮促進に関する臨時措置法」の改正を労政審に諮問し、森内閣の坂口力厚労相のもとで2001年2月に同法改正を閣議決定し、それまでは労使間の問題として政府が積極介入しなかったあり方をやめ、サービス残業は労働基準法違反で、悪質な企業は司法処分を辞さないという労働基準局長通達(基発339号)を出し、「サービス残業規制政策」が開始されたことの影響が、労働者の士気をそぎ、萎縮させたことの影響を引きずっていると思う)、独仏ですら時短がみなされたにもかかわらず、わが国では女性政策とからめたワークライフバランスの喧伝で働かない主義が蔓延したことである。

 経済低迷の原因は明白なのに性懲りもなく、今度は有給休暇消化義務付けという名の時短が進められる。
 安倍に忠告しておく、こんなばかげた政策をやっていたら、中国や韓国がましな国にみえる。将来的にもわが国の競争力は低下する。

 

« 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(4) | トップページ | 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(5) »

労働」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 有給休暇5日消化義務付け絶対反対:

« 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(4) | トップページ | 公務員の争議行為を理由とする懲戒処分等の相場についての検討(5) »

最近のトラックバック

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28