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2016/07/27

深層心理に訴える戦後最大級殺人事件の容疑者

 安楽死による救済というミッションなんて人権無視の言語同断、抵抗できない弱者を狙った卑劣な犯行という非難の大合唱になるかと思ったら、ネットの反響をみるかぎり容疑者同情論も少なくなく意外に冷静だ。
 植松容疑者は少なくとも3年、やまゆり園で働いているが重度障碍者の介護という仕事は志がなければそう続くものではないだろうと思うし、実際特別支援学校の教員を目指して修行してきたとのことであり、父も小学校教員だった。しかしこの施設での仕事が、いわゆる「良い仕事」とは思えずそれなりの苦労はあったのではないかという推測である。
 テレビもみたが近所でははきはき挨拶し、好青年と評判も悪くない。
 容疑者は衆院議長宛直訴状のなかで  「全人類が心の隅に隠した想い を声に出し、実行する決意を持って行動しました」 とあり、いらんものは抹殺したいという気持ちはどういう人でも心の片隅に持っているはずという深層心理をえぐったような、通俗道徳、ヒューマニズムの偽善性を突く鋭い表現もあるからだ。 
 27日発売の日刊ゲンダイでは、神奈川県警は大失態、彼の行動確認をし、施設と密接に連携し、警ら回数を増やすべきだったとの元刑事のコメントをのせ、大麻陽性なのに警察に通報しなかった政令指定都市相模原市の対応も批判している。一方、、都知事選挙某候補へのつぶやきでの脅迫事件はあっという間に逮捕したが、想定外の事件とはいえそれに比べると鈍いといわざるをえず、やっぱり深層心理では人間は社会的地位によって命の重さに違いがあると思い知らされた感もあり、この点容疑者の言っていることはある意味であたっているかもしれない。
 

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