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2017/11/23

「貴乃花の乱」の感想

 別に貴乃花のファンでもないが、「21日のテレビ朝日「モーニングショー」は、横綱審議委員の1人の発言として「己の目的のために横綱という宝を利用するのはいかん」「(貴乃花親方を)懲らしめないとだめだ。今の協会が悪くて現理事を一掃することを正義と信じている」と報じた」との夕刊フジの報道があるが、執行部のいうことをきかないからといって貴乃花を懲らしめるというのはやりすぎだ。

貴乃花巡業部長 理事4選 優勝22回

相撲協会執行部

八角理事長(横綱北勝海) 優勝8回
尾車事業部長(大関琴風) 優勝2回
春日野総合企画部長 (関脇栃乃和歌) 優勝なし
鏡山指導普及・生活指導・危機管理部長 (関脇多賀竜) 平幕優勝1回

 八角親方も優勝8回であり地味ではあるが強い横綱に類別できる実績といえるが、北の湖も千代の富士の亡くなった今日、親方のなかで現役最強の実績は貴乃花だろう。
 貴乃花は元執行部で協会幹部であり、組織のことはよくわからないが、理事長といっても上司というより同輩中の第一人者程度の認識しかもってない。
 実際、理事長命令には従わなくても、評議会の議決がなければ理事の解任は簡単にできないと報道されている。
 平成の大横綱を解任してしまうと角界は冷たいところだとの心証をもつことになるだろう  
 執行部の子分でもないから方針に逆らうこともありうるだろうし、執行部の春日野親方は明大出身で貴乃花より10年年長でありそこそこ強い関脇だったが、実績では貴乃花が圧倒的に上だ。また貴乃花が反主流派で干されているとしても現役横綱からなめられる理由もない。
 今回の事件はできれば穏便にすませてもらいたいが、弟弟子の照ノ富士を叱るのはともかく、仮に生意気な言動があったとしても貴乃花の愛弟子は親方のメンツを潰すことになるので控えておいたほうがよかったとはいえる。
 もちろん大横綱だからといって大幹部になれるとは限らない。56連勝の太刀山は親方になって勝負検査役選挙で落選し嫌気がさして廃業した。大鵬や千代の富士の実績でも理事長にはなれなかったし、第四代理事長出羽海-武蔵川は現役時代は最高位が前頭筆頭でも組織のトップになれた。
 八角理事長は中卒にすぎないが、うまく落着できれば名理事長ということなりうる。

 

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