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2018/06/17

東京都「人権尊重条例」に反対する下書き(2)同性愛を道徳的に承認しない市民を攻撃し、市民的自由を奪おうとする悪法

承前

(3)同性愛行為が自然法に反するというのは西洋文明規範なので否定することはできない

 

ユダヤ・キリスト教2500年の伝統にやいて次の夫婦が一体となるという思想もかなり重要であるが、これは同時に反自然的な性行為を悪とする根拠にもなっていた。

 

創世記2.23-24

 

これこそついに私の骨と骨、

わたしの肉と肉

彼女は女とよばれることになろう。

彼女は男より取られたのだから。

それゆえ男は彼の父母を離れて、彼の妻に結びつき、彼らはひとつの肉となるのである。

 

 

西洋文明の夫婦斉体思想の根拠は創世記だった。

それだけでなくユダヤ教のラビは、のこれらの数行を性的ふるまいの基準とした。「彼の父母を離れて」は近親相姦の禁止、たぶん父の後妻を娶ることの禁止の根拠に。

ラビ・アキバ(紀元後135年頃)「彼の妻に結びつき」の解釈として、それは隣人の妻でも男でも、動物でもないとして、姦淫、同性愛、獣姦禁止に決着をつけた。

ラビ・イシ(145年頃)は「彼らはひとつの肉となる」という婉曲な表現から、受胎を抑制する不自然な性行為や体位の禁止の根拠とした。[ぺイゲルス1988 55頁]。

 

 さらに私が反同性愛は西洋文明規範の核心と確信をもったのが、Bowers v. Hardwick (1986)のバーガー主席判事の補足意見に感銘したことである。 ジョージア州異常性行為処罰法(通称ソドミー処罰法)は1816年にコモン・ローの自然に反する罪という用語で制定され、1933年、1968年に自然に反する方法による性交等の文言が漠然性により無効との批判をかわすため具体的文言に修正され、一方の性器と他の人間の口または肛門とによる性行為を行なうか、合意した者を1年~20年の懲役刑と規定する。ただし州裁判所の解釈では、クリニングスについては異性愛者もレズビアンにも適用されないとされていた。全米では、1986年当時同様のソドミー処罰法が25州で存在していた。

 事案は大略して次のとおりである。アトランタ在住のハードウィックは別の容疑でベッドルームに侵入してきた警官に同性愛行為を発見され、ソドミー処罰法違反として逮捕された。州地方検事は、証拠不十分だとして不起訴処分としたが、同人が常習であったことから、将来逮捕の危険性を恐れ、同州法の違憲確認を求めて、訴えを提起した。1985年の第11巡回区連邦控訴裁判所判決は、私的な場所で成人が合意とてなされる同性愛行為は、憲法に明文の条文はないが、憲法修正9条と修正14条のデュープロセス条項に根拠をもつプライバシー権によって保障されていると判示した。

 連邦最高裁は54の僅差で控訴審の違憲判決を破棄した。ホワイト判事による法廷意見は、含羞国憲法は男色行為を基本的人権として承認していない。過去のプライバシー権判例で承認された権利は、家族関係・結婚・生殖に関するものが中心で、本件と類似性がない。被上告人の主張を承認することは我々が最もやりたくにいことである。男色行為が、アメリカの伝統と歴史に深く根ざしたものである、秩序ある自由の概念に黙示的に包含されるという被上告人の主張は『笑止千万お笑い草』であると述べた。

 ホワイト法廷意見には同性愛者に対する軽蔑を看取できるが、判決の日の夜、全米各地で虹旗を掲げる自然発生的なデモが起こったのである。

 バーガー主席判事と、パウエル判事の単独の補足意見がある。ブラックマン判事が反対意見を記し、ブレナン、マーシャル、スティーブンス各判事が同意し、スティーブンス判事は単独でも反対意見を記した。

 この判決は17年後のLawrence v. Texas539 U.S. 558 (2003))で判例変更されているが、裏話があり実は多数意見に賛同しているパウエル判事は、当初ブラックマンの陣営に与し違憲判決となるところだったが、決定票を握っていたパウエル判事が後悔し、主席判事に投票のやり直しを要請し、ひっくり返ったのである。

 私は、妥当な判決であり、国家・社会の擬集力となる道徳・倫理を重んじた共和主義的憲法理論として評価する。ホワイト法廷意見の論旨に問題はなく、判例変更した2003年の判決にかなり問題があると考えている。

 しかし、感銘を受けたのは、ユダヤ・キリスト教の伝統を継承する西欧文明諸国家の歴史においては、一貫して、男性同性愛行為は自然に反する忌まわしい醜悪行為と看倣され、宗教的、道徳的、法的規制の対象とされてきたのであって、同性愛行為を憲法上の人権として承認することは、西欧文明の至福千年の道徳的教訓を破棄するに等しいと断じた、バーガー主席判事の補足意見である。

 バーガー主席判事は、ニクソン任命の共和党員であり、ウォーレンコートの左傾化を正す期待から起用されたものの、ロー対ウエード判決の多数意見に与したため保守派からは期待外れと評される。しかし、私は同判事の「秩序を重んじたうえでの自由」という理念は賛同するものであり、特にアーミッシュやエホバの証人といった宗教上の少数派の思想の自由を擁護した判決を高く評価してよく、良心的な穏健保守派の裁判官といってよい。

 歴史と伝統を重視した見解は、国教樹立禁止条項が争点となった、クリスマスのキリスト生誕シーンの人形への公金支出、議会の牧師による祈祷を合憲としたて判決にもみられるが、この補足意見も同様であるが、もっとも強い印象をもつ。

 

バーガー主席判事(連邦最高裁長官)の凄みのある補足意見

「男性同性愛行為に関する個人の決定は西欧文明の歴史を通じて常に国家の規制に服してきた。その種の行為に対する非難はユダヤ・キリストの道徳的・倫理的規範に強固に根ざしている。男性同性愛行為は、ローマ法においても死刑に相当する犯罪だった。‥‥イギリス法でも、教会法の管轄権が国王裁判所の管轄権に移された宗教改革の時代に、男性同性愛行為をを刑法上の犯罪と定めた。最初のイギリス制定法(1533)が議会で制定されている。W・ブラックストンによれば、この男性同性愛行為という自然に反する破廉恥な行為"the infamous crime against nature"強姦よりも重大な悪行"deeper malignity"であって、その行為に言及することですら人間の本性に羞恥となるような極悪な行為"the very mention of which is a disgrace to human nature,"最も卑劣な犯罪"a crime not fit to be named."である。と述べられている。[ W. Blackstone4, Commentaries *215. The common law of England(179569)]イギリスのコモン・ローは、この男性同性愛行為

処罰を含めて、ジョージア州その他のアメリカの植民地の法として継受され‥‥‥そのような歴史的意味有する男性同性愛行為を、連邦最高裁判所が、ここで、合衆国憲法上の基本的権として保障されるのだと判示することは、至福千年の道徳的教訓aside millennia of moral teachingを棄て去ることになるだろう。‥」[松平光央1987]

 

(続く)

 

 

CHIEF JUSTICE BURGER, concurring.

 

I join the Court's opinion, but I write separately to underscore my view that in constitutional terms there is no such thing as a fundamental right to commit homosexual sodomy.

 

As the Court notes, ante, at 192, the proscriptions against sodomy have very "ancient roots." Decisions of individuals relating to homosexual conduct have been subject to state intervention throughout the history of Western civilization. Condemnation of those practices is firmly rooted in Judeao-Christian moral and ethical standards. Homosexual sodomy was a capital crime under Roman law. See Code Theod. 9.7.6; Code Just. 9.9.31. See also D. Bailey, Homosexuality [478 U.S. 186, 197] and the Western Christian Tradition 70-81 (1975). During the English Reformation when powers of the ecclesiastical courts were transferred to the King's Courts, the first English statute criminalizing sodomy was passed. 25 Hen. VIII, ch. 6. Blackstone described "the infamous crime against nature" as an offense of "deeper malignity" than rape, a heinous act "the very mention of which is a disgrace to human nature," and "a crime not fit to be named." 4 W. Blackstone, Commentaries *215. The common law of England, including its prohibition of sodomy, became the received law of Georgia and the other Colonies. In 1816 the Georgia Legislature passed the statute at issue here, and that statute has been continuously in force in one form or another since that time. To hold that the act of homosexual sodomy is somehow protected as a fundamental right would be to cast aside millennia of moral teaching.

 

This is essentially not a question of personal "preferences" but rather of the legislative authority of the State. I find nothing in the Constitution depriving a State of the power to enact the statute challenged here.

 

引用

 

イレイン・ペイゲルス.

1993『アダムとエバと蛇―「楽園神話」解釈の変遷』絹川・出村訳 ヨルダン社.

 

松平光央

1987「西欧文明,同性愛,バーガー・コート--アメリカ連邦最高裁判所の同性愛処罰法合憲判決を中心に」法律論叢(明大)

」60巻23

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