①案は排除するか、生涯非婚内親王・女王の厚遇に切り替えるべき
①案は排除するか、生涯非婚内親王・女王の厚遇に切り替えるべき
「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議最終報告は、今後も徹底的に批判していきたい。①案は恒久的な制度とし、新制度では眞子内親王のようにして皇室を離れることを不可能にする案を示している。私は①案は排除して、皇室典範12条維持しつつ、有識者会議が女性皇族を残したいというのなら、生涯非婚女性皇族を厚遇する制度の創設で十分だと思う。
具体的には生涯非婚を選択される女性皇族は特旨により准三宮待遇とする、后位に准じた身位とし独立した生計と家政機関を附属させる。皇族以外と結婚する場合はこれまでどおり皇室を離れる。
女性皇族には二つの選択肢があり、皇室典範12条には手をつけなくてすむ。歴史的には、皇女は夭折事例を除いても、千五百年単位で八割以上は非婚。非婚内親王の准母皇后等が11例あるほか、女院宣下される非婚内親王も多く、中世には膨大な御願寺領荘園の本所であったケースもあるし、室町時代から江戸時代の尼門跡(比丘尼御所、御宮室)は寺領の経営体のトップであり、伝統にかなったありかたが非婚内親王の厚遇である
23日東京新聞で女系論者の高野明勅氏のコメントがあり「女性皇族は皇統譜に、配偶者と子どもは戸籍に属することになり,極めて奇妙な制度だ。女性皇族の結婚の大きな障害になるだろう」と予測しているとする。この見解に関する限り賛同する。
日本の家族慣行は、婚入配偶者(嫁、婿)は婚家に帰属し、男性は一般に嫁を迎えるか、家長予定者として入婿になるかであり、家長となれない入婿は男性への侮辱である。こんな歪な制度を皇室につくっていいのか。そのうえ結婚しにくくなると高森氏がおっしゃるなら、私の案のほうがましというもの。
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