都議会に出した8件の陳情はいずれも2月12日いずれも不採択
水道局において東水労の同盟罷業に際し管理職が就業命令等をしない慣行に関する陳情
水道局において闘争指令下で組合集会等に便宜供与する庁舎管理の慣行に関する陳情
水道局の同盟罷業において就労しない非組合員を「事故欠勤」とする慣例等に関する陳情
水道局における組合の三六協定破棄闘争が就労妨害に利用されている状況に関する陳情
水道局における三六協定破棄闘争において発災時の労基法33条適用に関する陳情
水道局における争議行為の懲戒処分方針の是正に関する陳情
水道局における外形上犯罪構成要件該当行為を取り締まらない実務の是正に関する陳情
水道局営業所における勤務時間内シャワー利用を認める労務管理の是正に関する陳情
2月12日の公営企業委員会で不採択と決定しました。速記録がアップされていませんが、インターネット中継の2時間4分以降で録画を見ることができます。水道局大谷職員部長の現在の状況について説明があり福手議員の意見がなされたうえで、同委員会で不採択と決しました。
都議会の半数近くの議員に手紙を送って、採択を要望したとはいえ、積極的にロビー活動をしていないので、この結果はやむを得ないと考えます。
大谷職員部長の説明は、ほぼ従来の方針どおりのことを言っており、陳情にこたえるたたちで改革意思はない。
同じ陳情を繰り返すことはできないので、今後も職員部長の説明をふまえ、言論活動で労務管理を批判していくし、現在の公営企業委員会にいない関心のある議員にとりあげてもらうよう努力していくしかないが、今の都議会議員の構成は、違法争議行為や当局と組合の不透明な癒着に厳しい人がいないのかもしれない。
争議行為禁止の保護法益は住民の共同利益とされているので、争議行為を助長している水道局の争議行為対応はコンプライアンス問題として是正されなければならないからである。
福手ゆう子議員(共産党)の意見がありました。以下要旨
「労働組合活動は憲法28条により労働三権が保障されており、地公労法11条が争議行為を禁止しているのは憲法違反で廃止すべき。
労組法は正当な争議行為であれば、組合員は刑法で罰せられず、損害賠償請求や不当労働行為を禁止されており労働者は保護されている。
水道局の職場における現在の労働慣行はこうした法体系のもとの労使の関係によって長年によりつくられてきた到達点と考えます。ここは尊重すべき‥‥。」
法の解釈が間違っています
地方公営企業の職員と組合は、地公労法11条1項により争議行為が禁止されており。北九州市交通局事件・最一小判昭63.12.8民集42-10-7は、同条項を憲法28条に違反せず合憲としたうえ、三六協定未締結の超過勤務拒否、ディーラーの立入妨害、5割休暇闘争を争議行為として地方公務員法第29条1項1号、3号適条の懲戒処分を適法とし(但し控訴審が32条も適条とすべきとする)、附則により地公労法11条1項が准用される単純な労務に雇用される一般職に属する地方公務員につき、北九州市清掃事業局事件・最二小判昭63.12.9民集42-10-880も争議行為につき地方公務員法第29条1項1号1号、2号、3号、同法第32条、第33条、第35条及び地公労法11条1項の適条による懲戒処分を合憲にして適法と判示、北九州市病院局事件・最三小判平元.4.25判時1336も類似の判例であり、最高裁の3つの小法廷が、地公労法11条1項を合憲として懲戒処分を是認しているから、地方公営企業等の争議行為が組合の正当業務ではないことは確定していることである。
地公労法4条により地方公営企業の労働組合には労働組合法8条は適用除外です。そもそも正当な争議行為というものはないし、民事免責は適用除外とされているのだから、福手議員が言っているのは刑事免責も民事免責もある私企業のことで、水道局は違います。
水道局の多数組合は旧社会党系の全労協であり、共産党とは関係ないが、現行労使関係を妥当とする意見をのべたわけです。
第四条 職員に関する労働関係については、この法律の定めるところにより、この法律に定のないものについては、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)(第五条第二項第八号、第七条第一号ただし書、第八条及び第十八条の規定を除く。)及び労働関係調整法(昭和二十一年法律第二十五号)(第九条、第十八条、第二十六条第四項、第三十条及び第三十五条の二から第四十二条までの規定を除く。)の定めるところによる
第八条 使用者は、同盟罷業その他の争議行為であって正当なものによって損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない
労組法1条2項の刑事免責については適用除外となっていないが、公労法の判例だが、名古屋中郵事件昭和52年大法廷判決が、正当な団体交渉について刑事免責が適用されるが、争議行為は禁止されているので適用されないと判示している。
職員部長が私の陳情と要旨及び現状の在り方について説明しました。総じていえば、従来どおりの、争議行為対応、労務管理をかえることはないということで、陳情の趣旨に沿った改革の意欲などはありませんでした。
陳情159号につき職員部長は、ストライキ当日の就業命令、職場復帰命令をしていない問題について、ストライキ当日の事柄ではなく、3割動員前に行う服務の示達の慣行を強引に警告だ職務命令だと言っていた。職員部長が引用したのは局長名義の各部長あての示達で下記太字の部分、警告そのものではないし、スト実行行為を行ったばあい違法行為なので必要な措置ととらざるを得ないというように、違法行為ということをいわないと警告にならない。なぜならば、地方公務員法29条で法令違反行為、規程違反は懲戒の対象となるとしており、違法行為、就業規則違反ということを言わないと警告としての意味はないからである。
職員部長が職務命令と言っている「全体の奉仕者として‥‥」云々は、地方公務員法30条の引用で、平時の服務規律の基本原則を言っているにすぎない。ストライキ対応で普通使わない。
これはストより数日前にマイク放送やグループウェアでなされる服務の示達で使われることはあるが、スト当日の職務命令ではないので、スト当日に就業命令はしない方針であることを認めている。
今回はこの部分のみ批判にとどめるが、いずれ、全般的に再反論したい。
昭和30年12月11日の文書は以下のとおり
水道局長名義の多摩水道改革推進部長 各部(所)長殿
職員の服務について
「全水道東京水道労働組合は、「2018秋季年末闘争勝利」等と称し、12月17日(月)午後3時15分から都庁ふれあいモールで3割動員決起集会を12月20日(木)午前8時30分から2時間のストライキを計画している模様である。
また、東京水道労働組合も(略)‥‥
集会等の行動に参加するために。多数の職員が職場を離れ、かつ、権限ある上司の承認なく勤務しない等の行為に及ぶことは、当局業務の正常な運営に支障を生じさせるばかりでなく、都民の信頼に背くことは明らかであり、これを放置することはできない。
よって貴職におかれては、所属職員に対し、全体の奉仕者として公共の利益のために全力を挙げて職務を遂行することを命ずるとともに、管理体制の厳正を期する等、服務規律の確保について特段の配慮をされたい。」
159号文書表
(件名)
全水道東水労の同盟罷業に際し管理職が就業命令等をしない慣行に関する陳情
(願意)
都において、次のことを実現していただきたい。
1 水道局において、全水道東水労による同盟罷業当日、管理職はストライキ集会参加者等に対し職場復帰命令・就業命令、指導者等の現認活動及び現認検書の上申を全くしない方針を是正し、国の省庁と同様に就業命令等を徹底するように改めること。
2 水道局において、全水道東水労のスト決行体制の確立に際し、管理職は職員一般に対し、服務の示達と称する、違法行為との文言のない偽装の訓示を行っているが、同盟罷業は違法行為であり必要な措置を取らざるを得ない旨の事前警告や、就業命令書の交付がされていないため、今後は警告又は命令書交付を行うよう是正すること。
(理由)
1 就業命令等をしない方針の是正
水道局では、全水道東水労による1時間ストライキ(同盟罷業)が、平成16年以降6回、直近では令和元年12月20日に敢行されたが、当日、庁舎構内で行われたスト集会参加者に対し、管理職による職場復帰命令・就業命令は一切されず、指導者や率先助勢者の現認検書の作成・上申はされていない。
就業命令等は国では必須のものとして重視されているのに対し、水道局職員部監察指導課は、就業命令等や現認検書を義務付けない組織的方針を取っている。
これは、地方公営企業等の労働関係に関する法律(以下「地公労法」という。)第1条の正常な運営を最大限確保する趣旨に反し、違法行為の阻止及び排除を行わない労務管理は違法行為を許容、助長するため、是正されなければならない。
公務員であれ争議中は使用者の指揮から離脱し労務指揮権は及ばないという組合側の学説は、神戸税関事件(最高裁第三小法廷判決、昭和52年12月20日)により明示的に否認され、就業命令は適法である。
同盟罷業は地公労法第11条第1項の前段に違反し、争議行為が正当業務でないことは、北九州市交通局事件(最高裁第一小法廷判決、昭和63年12月8日)以降、累次の判例により、スト集会の交渉経過報告、決議文朗読等演説は、同条項後段が禁止する唆し、あおりに該当することは全運輸近畿陸運支部事件(最高裁第二小法廷判決、昭和60年11月8日)により確定している。
就業命令をしない方針は、単に地方公務員法(以下「地公法」という。)第29条第1項第1号の適用を避けるだけでなく、当局がスト破りを認めない組合の指図に従い、争議中の操業は争議権との対抗の中では権利性を失うというプロレーバー学説に従っているためである。
しかし最高裁は、争議権のある私企業においても、ストライキ中に業務の遂行自体を停止しなければならないものではなく、第二組合員や非組合員等を使って操業を継続するのは正当とする。操業阻止を目的とする労働者側の争議手段に対しては、操業を継続する対抗措置を採ることができる(山陽電気軌道事件、最高裁第二小法廷決定、昭和53年11月15日)。非組合員はもちろん、組合員も切り崩して業務命令をすべきである。
2 職員一般に事前警告をしない方針の是正
水道局は、組合中央執行委員長宛てに違法行為中止の申入れと称する警告を行っており、スト決行ならば本部中闘数名を停職処分するのが通例である。支部・分会役員も各事業場で違法行為中止の申入れが指示されているが、実際されているか不明である。
スト前日の令和元年12月19日のプレス発表では、(1)組合に対する警告 、(2)職員に対する服務規律確保の周知を行っていると記載され、組合と職員で異なる対応を採っていることを隠していない。
(2)は服務規律についての局長通達に基づき、職員部監察指導課から各庶務担当課長宛てに服務の示達について指示し、違法行為との文言のない「職員のみなさんへ」と称する訓示文を前日に掲示すること等を指示し、マイク放送等でそれをなぞった訓示を行っていることを指す。
違法行為との文言を含めないのが約束で、地公法第29条第1項第1号の適用による懲戒処分はしないという裏メッセージと理解され、警告に値しない偽装の訓示である。
違法行為としないのは、大多数の組合員は、中央からの指令を忠実に実行し組合員としての義務を果たしているだけであり、労働組合の争議行為が違法であるとしても、懲戒を許容できないという組合側の主張に従っているためである。
しかしこの見解は、全逓東北地本事件(最高裁第三小法廷判決、昭和53年7月18日)が、「その集団性のゆえに、参加者個人の行為としての面が当然に失われるものではない」と明示的に否定しており、この慣例は不当であり是正されなければならない。
。
9-1「服務の示達」というインチキな慣行
年間最低3回以上あるストライキを配置した闘争期間の水道局のストライキ対策はきわめて簡素で、対策本部は設置されず、2通の文書を流して終わりである。
事前警告は、事実上局長名義で組合執行委員長宛の「中止の申し入れ」だけです。これは本部中闘に限定して責任をとらせる前提になるものです。地公労法違反と書かれているから意味のある警告であり、争議行為の企画、決定、指令発出を理由として本部中闘は処分する。
各事業所においては職員部監察指導課の指示では下部組織(支部・分会)役員にストの中止の申し入れをすることになっているが、書面の手交を義務付けておらず、文言も決まっていない、実際に見たことがないので口頭で行われているかも不明。不透明なのである。
職員一般には「警告」ではなく、違法行為とかストに参加した場合不利益賦課の措置とか、権限を留保するという文言はタブーで、あたりさわりない訓示をマイク放送、口頭で行う。最近の例ではグループウェアで通知が多くなっている。
これが「服務の示達」という慣行ですが、後段で実例を示しますが、事業所勤務の組合役員以下は懲戒処分の対象にしないことを示唆する文書なので、「警告」ではない。
当該組織行動が違法であり、実行したときは違反者に対し懲戒等を辞さない等の警告書や職務命令書を交付するのが普通の対応だが、東京都は故意に職員一般に対しては、違法行為という文言を入れない「お約束」になっているので、地方公務員法29条1号、32条を適条とした懲戒処分に結びつかない文言の訓示を行っている。インチキ臭いこと、少なくとも片八百長と言ってもよいでしょう。
国の省庁やまともな自治体は、組合幹部に対しても、職員一般に対しても同盟罷業は違法行為なのでストに参加した場合は関係法令に照らして措置をとる等の「警告」をする。しかし東京都では職員一般は、初めから懲戒処分の対象としない方針のために、地方公務員法29条1項1号、32条(法令等遵守義務・上司の職務上の命令に従う義務)の適条を避けるためにあえて「警告」をしていないという非常に怪しい慣行なのである。
プレス発表は以下のとおり。
令和元年12月19日付【東京都水道局プレス発表】
12月20日(金)の労働組合ストライキについて
1 組合の行動態様
(略)
2 当局の措置
1)組合に対する警告
2)職員に対する服務規律確保の周知
3)管理職員による事務事業の支障の防止
職員一般に「警告」していないことは上記のプレス発表で、組合に対する警告と職員とでは別の対応としていると公表しているとおりです。国の省庁の警告は全職員対象なので東京都は違うことをやっている。
プレス発表の「服務規律確保の周知」とは外部の人にはわかりにくいが、東水労が争議行為、3割動員決起集会やストを配置すると、職員部監察指導課で、局長名義で各部(所)長あての「職員の服務について」いう文書Aと、職員部監察指導課長から庶務担当課長あての「服務の示達等について」という文書Bの2通が流され、この文書に具体的な争議行為対応の指示があり、各課長も、概ねこれに沿った行動をとり、それ以上のことはやらない。これは私が知る限り、平成10年代以降は同じである。
重要なことは、これらの通知文書に同盟罷業が地公労法11条1項違反の違法行為ということは一言もないことである。
つまり「服務規律確保の周知」「服務の示達」とは各部(所)長といった幹部あてに、服務規律を確保せよという局長名は形式的な文書が毎回発出される。このコピーは管理職が受け取っていることを指します。
「示達」とは官庁用語で、上級部署から下級部署に指図するもので、例えば予算要求後の査定が終わると「予算の示達」があります。各予算科目につきこの範囲で執行してくださいという趣旨のものです。
実効ある服務規律の確保する措置は行われないが、訓示があるので、局長が服務規律の確保を管理職に求めているということはなんとなく知らされているので、「服務規律確保の周知」は虚偽ではないとはいえる。正直に書かれてますが、「警告」はやっていないということはプレス発表していることなので、
北九州市などは事前に職務命令書を交付していますが、東京都はストライキ当日の就労命令もいっさいしません。
また、一般論として当局側は争議行為に際して、非組合員を動員して写真撮影、実況見分等により参加者の状況を記録し、現認検書を作成し、所属長が上申のうえ、処分権者が現認検書にもとづき一方的に行う[山口浩一郎「公務員の争議行為と懲戒処分-現業国家公務員の場合を中心に」『ジュリスト』472号1971.2.15]。
東京都は初めから事業所勤務の組合員は懲戒処分しない方針なのでやらない。職員一般に実効のある警告や職務命令はなされない。
文書Aは、形式的な指示で、昭和30年12月11日の文書は以下のとおり
多摩水道改革推進部長 各部(所)長殿
職員の服務について
「全水道東京水道労働組合は、「2018秋季年末闘争勝利」等と称し、12月17日(月)午後3時15分から都庁ふれあいモールで3割動員決起集会を12月20日(木)午前8時30分から2時間のストライキを計画している模様である。
また、東京水道労働組合も(略)‥‥
集会等の行動に参加するために。多数の職員が職場を離れ、かつ、権限ある上司の承認なく勤務しない等の行為に及ぶことは、当局業務の正常な運営に支障を生じさせるばかりでなく、都民の信頼に背くことは明らかであり、これを放置することはできない。
よって貴職におかれては、所属職員に対し、全体の奉仕者として公共の利益のために全力を挙げて職務を遂行することを命ずるとともに、管理体制の厳正を期する等、服務規律の確保について特段の配慮をされたい。」
終りの方の「全体の奉仕者として‥‥」云々は、地方公務員法30条の引用で、平時の服務規律の基本原則を言っているにすぎない。ストライキ対応で普通使わない。
違法行為の抑止のため警告せよとは言ってない、「職務規律の確保」をせよというのは一般論にすぎない。
「業務の正常な運営に支障を生じさせる」とは言っている。それは地公労法11条1項違反と推測できる文章であるが、違法行為とは一言も言っていないのである。地方公務員29条1号32条の適条で懲戒責任は問わない方針を暗に示唆している。それを示唆することは違法行為を助長することだから、職員部監察指導課起案の文書であっても、局長名の文書である以上、違法行為の助長は組織ぐるみの合意事項とみなしてよい。
「放置することはできない」はストを決行すれば従来どおり、本部中闘を停職としてお茶を濁す意味と受け取ることができるので強い言葉と受け取れないのである。
◇服務の示達の最近の例
(グルーブウェアによる平成6年の都労連闘争の例)
西部支所庶務課長/杉並営業所長 庶務課.杉並営業所の皆様へ、全水道東京水道労働組合は11月14日(木)午前8時30分から早朝1時間ストライキを計画している模様です。また、東京水道労働組合は、11月14日(木)は‥(中略)
集会等の行動に参加するために多数の職員が職場を離れ、かつ権限ある上司の承認なく勤務しない等の行為に及ぶことは、当局業務の正常な運営に支障を生じさせるばかりでなく、都民の信頼に背く結果となることは明らかです。
皆様におかれましては、全体の奉仕者として公共の利益のために全力を挙げて職務を遂行するとともに、服務規律を遵守願います。
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