カテゴリー「アメリカ研究」の27件の記事

2009/04/27

ではなぜ労働権州が良いのか(2)

   労働権州が非労働権州よりも経済成長していることは統計でも明らかです。
 National Right to Work Legal Defense FoundationのSince 2001, Right to Work StatesLead in Job Growth, Five-to-Oneを見てください。
PDF http://www.nilrr.org/files/Job-Growth%20Advantage%20--%201996-2006.pdf
2001年から2006年までの5年間、非労働権州の民間部門仕事はほとんど全く増加しませんでした。その間、労働権州での民間部門仕事は2001年と2006年の間に260万、全体の6.3%増加しました。とあります。

  America's Business Channel, and CNBC.com のbest state for businessの2007年ランキングは、1位バージニアで6位までが労働権州が占め、トップ14では11州を労働権州が占めます。労働権州がプロビジネスという認識は一般的なものです。http://www.cnbc.com/id/19558099/
 非労働権州で14位までランクインしているのはわずかにコロラド、マサチューセッツ、ミネソタだけです。

 失業率のもっとも高いのも非労働権州で組織率の高いミシガンです。ノースウェスタン大学のジェームス・リンドグレーン教授の解説を見てください。http://volokh.com/archives/archive_2009_04_19-2009_04_25.shtml#1240377524。失業率の低いトップ6のアイオワ、ユタ、サウスダコタ、ネブラスカ、ワイオミング、ノースダコタはいずれも労働権州です。ただ労働権州ではサウスカロライナが失業率3位、ノースカロライナが5位と高いんですが、これは前にも言ったように、元々製造業州で景気後退の影響を受けやすい繊維・家具・室内装飾といった古いタイプの産業を抱えていることがあると思います。

合衆国労働省〈州別失業率のデータ〉 http://www.bls.gov/news.release/laus.nr0.htm

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2009/04/26

労働権州Right to Work States が景気見通しが良い

  マークJ.ペリー博士のブログCARPEディームの4 月23日Rich States, Poor States http://mjperry.blogspot.com/2009/04/rich-states-poor-states.htmlは、労働権州Right to Work States (タフトハートレー法セクション14(b)によって、雇用条件として労働者に組合加入と組合費の支払いを義務づける組合保障協定を定めた労働協約の交渉を禁止する南部を中心とする23州-つまり反労働組合の州)は、景気見通しが良く、人口が増加していると言う趣旨を述べてます。根拠となるデータのソースはRich States, Poor States ALEC-Laffer State Economic Competitiveness Index。 http://www.alec.org/AM/Template.cfm?Section=Rich_States_Poor_States
  若干説明を加えますと、景気見通しのよいユタ州以下のトップ10のうち、第2位のコロラド州を除く9州が全て労働権州です。もっともコロラド州は正確には労働権州ではありませんが、「修正された労働権州」とも言われます。州在日駐在事務所のサイトによると「コロラド州では改訂した労働権法を採用しています。全国労働関係法に基づく労働組合がある場合、ユニオンショップ制度を採用するには従業員の75%以上の賛成が必要です。賛成が75%に達しない場合、労働権法が定めるユニオンショップ制度を労働協約で採用することはできません。」と説明されてます。http://coloradojapan.org/profile/、このデータでは、アリゾナ、バージニア、テネシー、テキサス、フロリダといった労働権州の景気見通しは良いということになってます。
  ただし労働権州でも南北カロライナのように繊維や家具といった古いタイプの製造業が集積していた地域は、構造的要因で失業率が高くなっているので地域差はあります。
  一方、景気見通しの悪いワースト15のの全てがみごとに非労働権州です。従ってこのデータは労働権州に経済的活力があることを示します。

 労働権州http://www.nrtw.org/rtws.htm

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2009/04/10

カードチェック法案の動向

 
 「激しくウォルマートなアメリカ小売業プログ」に動向が書かれてます。http://blog.livedoor.jp/usretail/archives/51192460.html

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2009/04/09

「 ニューディールが大恐慌を長期化した」は参考になる

 池田信夫の2月2日のブログ。http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/84b43aeb17d4b74b195adde2cbf4fdf5ウォールストリートジャーナルからの引用ですが、価格カルテルとストライキ、賃金カルテルが悪だと言っているのは正論でしょう。

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2009/04/05

感想 池田信夫ブログ「ニューディール修正主義」

  池田信夫のルーズベルトのニューディール政策がアメリカを救ったという神話は歴史家や経済学者によって覆されているという記事は
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/a5cb5aaca1c4be415740924f34430c5f参考になるし、この人は相当なインテリだと思う。「ルーズベルトがワグナー法などによって市場への介入を強めたため、成長率はふたたびマイナスになった」としてます。1935年全国労使関係法は廃止すべきという自分の主張にとって好ましい見解です。民間企業労働者に団結権・団体交渉権を付与し競争力をそぐほど賃金を上げた労組の力を強化したことが、1937年恐慌の要因ということでしょうか。
 むしろ自由放任主義で何もしなかった20年代初期のハーディング大統領を評価する見解も引用されてます。リバタリアン知識人は20年代の大統領クーリッジやハーディングが好ましい大統領と考えます。

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2009/02/21

やっぱりウォルマートは偉大だ 増収増益で絶好調

 日本チェーンストア協会が1月22日に発表した08年のスーパー売上高(既存店ベース)は、0.7%減と12年連続の前年割れだった。一方、新規店も含めた売上高は、前年比5.0%減の13兆2753億円。http://www.asahi.com/special/08017/TKY200901220241.html と報道され、消費低迷が伝えられてますが、この金融危機にもかかわらずウォルマートの2008年度 売上高は4,012億ドルで前年比7.2%増、最終利益高は134億ドルで5.5%増、国内既存店成長率は3.3%増、http://retailweb.net/2009/02/post_574.html(鈴木敏仁の米国流通情報サイト)
http://mjperry.blogspot.com/2009/02/wal-marts-global-sales-top-400-billion.html(ペリー教授のブログ)
 やっぱりウォルマートは偉大です。組合不在企業で顧客第一主義、ポストモダニカルマネージメントを私は推奨します。

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2009/02/11

カードチェック法案の脅威、週刊東洋経済伝える

 発売中の2月14日号に西澤佑介記者のレポートとして「日本企業が脅えるオバマ政権〃新法案〃」という記事 があります。日本自動車部品工業会の河島哲則北米事務代表がEmployee Free Choice Act の危機感を述べたコメント等が掲載されている。
 労働組合は過半数以上の署名を獲得しても、実際の組合代表選挙になると負けることが多かった。署名と選挙では違うんです。カードチェックだけで組合結成が可能な同法案は中小企業を相当荒らすと予測されている。
 労働長官もブッシュ政権のチョー労働長官はヘリテージ財団の人脈で悪くなかったが、オバマが指名したソリスは労働運動家である。
 むろん、全米商工会議所をはじめとして、この法案に反対しており、米国経済にとって深刻なダメージになり、米国社会は左傾化し国益にも反するものであるが、日系現地企業の多くが現地では非組合企業であることが多く、これまでどおり、組合結成を阻止しにくくなると、それは我が国の国益にも反するということだ。

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2009/02/06

ウォルマートの企業文化を称賛する時給従業員(アソシエート)

ペリー教授のブログで知ったのですが、ウォルマートの時給ワーカーが職場を称賛しているブログを見ました。http://www.boingboing.net/2009/02/01/life-at-walmart.htmlチャールズ・ブラットというおじさんのブログに329のコメントがついてます。

Pic06plattblog_walmart 従業員に優しく、敬意をもって接してくれます。末端の時給ワーカーでもあらゆる情報が開示されていて、何が売れているか、顧客が求めているものはなにかがわかります。のみならず時給ワーカーに意思決定がまかせられている。権限委譲もすすんでいて官僚主義的ではない組織です。会社を攻撃するキャンペーンは不愉快だと言ってます。反ウォルマートサイトは大労働組合から助成金が出ている。組合の究極のねらいは、100万以上のウォルマート従業員を組織化して、5億ドルの組合費を強制収奪したいという強欲と歯切れ良く語ってます。
 アメリカでは一般的に小売従業員の時給は安いといわれてます。しかし市場経済原理で当然のことだと思います。高い技能がなくても就ける仕事は時給が低くて当然なのであって、それが悪いということではないです。

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2009/01/24

感想 原田英生『アメリカの大型店問題』 

 有斐閣2008年12月刊行の本を買いました。 私はウォルマート絶対支持です「ウォルマート絶対支持論(1)http://antilabor.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_26c6.html
。ウォルマートの企業文化 は卓越しておりすばらしいと思います。労働組合や左翼の反ウォルマートキャンペーンに反対です。
 ざっとみたところ、この著者は基本的にウォルマートの経営に批判的な立場であり、労働組合の反ウォルマートキャンペーンに近い見解のようである。従って不愉快な著作ではあるが、いわゆるウォルマート問題の論点を網羅的に解説し、ウォルマートの企業文化の特質を解明している点で資料的価値はあるので買った。この本はバランスを欠いているので、ウォルマートに好意的な論者、鈴木敏仁『誰も書かなかったウォルマートの流通革命』:(株) 商業界発行2003年も併読することを勧めます。
 著者はウォルマートの生産性の上昇と賃金の上昇が大きく隔たっているビジネスモデルとして批判しますが、私は逆にそれゆえ優れたモデルだと考えます。レーバーコストをかけないで生産性を向上するというのは経営者の鑑でしょう。
 著者はウォルマートの企業文化の特質として、サム・ウォルトンが事業を興した土地、本社所在地(ペンドンビル)であるオザーク台地(山地)の風土を挙げています。つまりミズーリ南西、アーカンソー北西、オクラホマ東部の地域ですが、合衆国のほぼド真ん中です。この地方は、1930年代のニューディールや50年代後半60年代の公民権運動とその結果の改革とも無縁な土地だった。本物の田舎なのです。アーカンソー州の農村地帯は所得も生活費も全米の平均以下である。(191頁以下)。私が思うにオザーク地方に起源するからこれだけの企業になったということだ。つまり著者が言うように、「ウォルマートの経営管理の気風も金銭的報酬体系も20世紀の規制、例えばワグナー法(全国労働関係法)はもちろん、賃金関連法、失業保険、時間外手当や人種・性別・年齢・障害等に関する人権法等に対してアレルギー反応を示すような世界観でつくられている。(194頁)」
 私もこれらの規制にアレルギー反応を起こすウォルマートと同じ価値観である。著者は労働関連法と反対の立場セにあるウォルマートを無骨と見なすが、私はウォルマートの世界観が素朴で純粋なので好きなのである。
 著者はウォルマートの企業文化の中核に反労働組合がある。団体行動を蔑み、「働く権利」を重視する深南部州を起源としているためと言うが、それはその通りでしょう。
  ブルーステートメガロポリスのリベラルな地域から見ると、ウォルマートは「ハイテクを駆使した奇っ怪な田舎者」ということになるわけだ。

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2009/01/22

「労組に破壊されたビッグスリー」という1月4日朝鮮日報の記事は面白い

 「蘇る金狼の日記」というブログhttp://plaza.rakuten.co.jp/airinhoikuen/diary/200901040001/が1月4日の朝鮮日報「労組に破壊されたビッグスリー」という記事が我が国のメディアにみられない痛烈な批判として紹介してます。なるほど韓国メディアの方が鋭いですね。例えば「GMは社員と退職者の家族にバイアグラを与えているが、この費用だけでも年間で1500万ドル(約14億3500万円)に達している。」とか

 なお朝鮮日報はhttp://www.chosunonline.com/article/20090104000021ですが、エンタメコリア登録要となってます。
 レーバーコストのために大型車やSUV、ピックアップトラックに偏って生産し、安い部品を使って費用を抑えたため品質が低下し、競争力が低下したということが書かれてます。

 元々、企業年金とか福利厚生の重視はコダックとか、組合不在企業が先駆者で゜した。ウェルフェアキャピタリズムといいますが、しかしコダックも90年代に高コスト構造からリエンジニアリングしています。しかし組合セクターのビッグ3は1980年代以降の顧客第一主義とか株主主権とか、福利厚生の見直しという趨勢に反していた。もちろんSASインスティチュートとか非組合企業で優良企業は未だに福利厚生を重視してますが。それは競争力のある企業だからもっているわけで、競争力が低下しているのに、高コストでは会社がもつわけではない。

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